- 投稿日:2024/11/06
- 更新日:2025/09/29

“毒キノコ”を嬉々として手に取った経緯
要約を読んで、「ウソやろ?」「なんでやねん!」「アホちゃう?」って思った人がほとんどだと思いますが、お恥ずかしながら事実です。
事の始まりは10年程前。当時、ポイ活にハマり始めたところで、5つぐらいのポイントサイトに登録していました。ひとつ登録すると、他のポイントサイトも登録するように促される『撒き餌システム』にホイホイ乗っかっていました。
5つのサイトのひとつに、メールのURLをクリックするだけでポイントが貰えるという作業があり、毎日10件ほど“無”の状態でポチポチやって10円の報酬だったような記憶があります。
そんな危うい精神状態のところへ、一通のメールが…
毒キノコの胞子が私の元へ飛んできた
そのメールの内容には、【在宅ワークの派遣登録するだけで1000ポイントゲット!】の誘い文句が。これにまんまと釣られて、「登録だけなら…」と、何も考えず自分のメールアドレス等の個人情報を入力しました。
後は、先方から来る電話に出て、そこで正式に登録してポイントを貰うわけですが、ここから私がどのようにして丸め込まれていったかをお話しします。
勧誘の手口
電話の相手は声の優しいお姉さんで、柔らかい口調で在宅ワークを勧めてきます。
「副業にご興味おありなんですね。パソコンの研修から仕事の斡旋まで当社がサポートいたしますので、安心して登録していただけますよ。」
「ただし、初期費用として、サーバー代や研修費等合わせて40万円一括で払って頂きます。」
私がそんなお金無いと断ろうとすると、
「クレジットカードでお金借りて、在宅ワークで稼いだ分から返済していけば、1年で取り返せますよ。」
「当社で登録された方皆さん月に5万円以上稼いでおられます。」
この電話の間中、頭の中で『やめとけ!』って警報アラームが鳴ってはいたんですよ。
でも、副業で稼ぎたいけど何のスキルも無い私に差し伸べられたこのチャンス(笑)を逃したくない!の方が勝ってしまいました。
「それでは、これから正式な登録にあたり審査があります。審査に合格しましたらご連絡さしあげます。」
そして翌日。待ちに待った連絡が来ました。
「おめでとうございます! 厳選なる選考の結果、定員10名の内のひとりに選ばれましたよ!」
「実は、◯◯さんはスキルが基準に満たないので選考から外れそうだったのですが、私が◯◯さんはやる気も向上心もあるから大丈夫!と上司に猛プッシュしたらOK出たんですよ〜!!」
我が事のように嬉しそうに話すお姉さん。(そりゃ嬉しいでしょうよ。自分の給料に反映されるんだから)
選考突破してホッとしている私は、騙されていると微塵も思わず感謝すらして、めっちや頑張るぞ〜!!とテンション高かったのを覚えています。
研修の内容
1ヶ月ごとに研修の内容は変わり、12回の講習と毎月の試験で成績が良いほど、報酬単価も高くなっていく仕組みでした。
エクセルの初歩から始まり、パソコンのウイルスの種類、パソコンの構造等々、ここまでは何とか喰らいついていましたが、徐々に講座は難しくなっていき、今思い出そうとしても何を学習したのか覚えていない程、ちんぷんかんぷんで、理解不能な内容でした。
自身の検索能力を上げるために、『分からない事は自力でネットで調べる』というのも学習の内に入っていたので、私ってITのセンス無いんだなあと落ち込んでいました。
このまま進めても、報酬単価が低いまま仕事をしなくてはならない。ここで見切りをつけようと決心しました。
研修残り2回を残すところで解約を電話で申請したところ、今度は男の人が対応。
顧問弁護士の存在をちらつせながら、研修2回分の料金を返金するが、この会社のことは一切口外するなと守秘義務を課せられました。
返ってきたのは約1万4千円。
借金だけが残ってしまいました。
ツッコミどころ満載でしたね
ここまででハリセンでバンバン叩かれているのを感じます。
それでは、ツッコミを入れつつ整理してみましょう。
①そもそもポイントサイトで小遣い稼ぎしてる時点でアウト!
はい。学長も仰っておられます。何のスキルも身につきませんし、時間がもったいないですよね。
②1000ポイントゲットはどう見ても罠!
普段1円をかき集めるようなことをしていて、突然1000倍の報酬が飛び込んできた時は、これは怪しすぎると思わなければいけないのに、目が眩んでしまいました。
③研修に高額な費用を払わせる!?
だいたい、借金して払えってところでもうおかしいですよね。でも当時は、大金を支払えばスキルが身につくと本気で思っていましたから、私が頑張れば借金ぐらい平気だ!みたいに軽く考えていました。
④厳選なる選考という名の出来レースやん…
今回の場合、大量の応募者の中から自分が選ばれたかのように言われましたが、恐らく引っ掛かったカモ全員に同じ手口で契約させようとしていたと思います。
何百何千と勧誘して、網に引っ掛かりトドメの殺し文句で仕留められてしまったのが私というわけです。
どうすれば良かったか考察
①調べる
怪しい怪しくない関わらず、まずはネットなり人に聞くなりして、調べてみる。
これができていたら、無駄にお金と時間を失わずに済んだと思います。
②実績あるポイントサイトでも安易に信用しない
当時は、優良なサイトが紹介している案件だから大丈夫だと安易に考えていました。悪質な業者のチェックは当然しているだろうと思い込んでいました。しかし学長も仰っている通り、『大手だから安心』というマインドは危険です。しれっと毒キノコが故意か過失か分かりませんが混ざってます。この頃から、”安心安全“というワードで力説する輩には要警戒するようになりました。
③主導権は常にこちらにあると認識しておく
電話でのやり取りの際、私は相手のペースに飲まれっぱなしでした。
明らかにおかしい事を言っていても、決断を急かせたりして考える暇を与えない。
主導権を奪われていると感じたら、堂々と一旦引けばいい。こちらがOKを出さない限り成約しないわけですから、場をコントロールする手綱を握っているのは自分だと自覚し、冷静になることが大切です。
でも、目の前のニンジンという“欲”が厄介なんですよね。
この“欲”が手っ取り早く満たされるようなものは毒にしかならないことを、この一件で痛感しました。
④自尊心をくすぐってくるトークに踊らされない
相手はこちらの自己肯定感が低い事を見越して、自尊心というツボを上手く突いて信用させ、話を有利に進めていきます。
今回の場合だと、“向上心を持って物事に取り組もうとしている姿勢”を褒め称え、スキルの低さも大目に見てやるから頑張れと、いつの間にか主従関係が構築されていました。
⑤権威を盾にした脅しに屈しない
相手の術中にハマってしまうと抜け出すのは困難です。正常な判断ができなくなっているところへ畳み掛けるように、契約の段階で、“顧問弁護士”というパワーワードが登場。
『40万円の入金をもって本契約』を辞退すると訴訟を起こすのでご注意下さい。by顧問弁護士
今なら“顧問弁護士”(笑)で一蹴なんですけど、ここまで思考能力が落ちてしまうと逆らってはいけないって判断してしまっていました。
もし引き返したいと思ったなら、全然遅くないので消費者センターに相談すべきです。
⑥プライドを捨て詐欺に遭っていると認める
こうやって振り返ってみると、なぜ誰にも相談しなかったんだろう…と悔やまれます。
今なら分かります。自分が騙されている、詐欺に遭っていると認めたくなかったのです。
それどころか、払った金額以上を稼げば結果オーライじゃない?なんて自分を正当化していました。
カモにならない為に意識しておくこと
①“自分が詐欺に遭うわけがない”と思わない事
詐欺の事件を聞く度に、「こんなのに引っ掛かるなんてあり得ない」と思ったりしませんか?
私は、自分は被害に遭わない、大丈夫だと何の根拠もなく自信を持っていました。
それに、もし遭いそうになっても回避できるとも。何故なら前例を沢山聞いてきているから。
でも実際、当事者になってみると、渦中から抜け出すチャンスは何度もあるのに判断が鈍ってしまう。これは“詐欺ではないか?”と考えるのを放棄してしまっていたように思います。
私のように流されやすく、人をすぐに信用してしまう人は特に気をつけたほうがいいです。
②小金持ち山以外の山に登らない。登っていたらさっさと降りる
小金持ち山以外の山は、手っ取り早く報酬が得られるが、長い目で見ると致死量にあたる毒キノコだらけだと思って、学長が勧める正規ルートに軌道修正して寄り道しないこと。
③副業を始めるのに大金は必要ない
これも学長が口酸っぱく仰っておられますよね。スモールビジネスからコツコツと地道にやっていくのが王道だと。
今の時代は独学もやりやすくなっていますし、少額でも稼ぐ道は開けます。
なので、カツアゲしてくる輩は放っておきましょう。
終わりに
ペンギン会員で特筆したスキルの無い私が、人様に教えられる事を書くことなど何も無いと思っていましたが、失敗して得られた教訓なら私でも書ける!と投稿させていただきました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
そして、投稿の場を与えて下さった両学長ならびにリベシティ運営の皆様に感謝いたします。