ドローン🐝『二等無人航空機操縦士』資格取得まで

ドローンについての基礎知識は、”らくだ”さんという方が、ノウハウ図書館で丁寧に説明されていますので、そちらをご覧ください。

ここでは、『二等無人航空機操縦士』の資格取得までの流れを説明します。ドローンスクールは、とても高いので、独学で取得できないかを模索しました。結果、独学は難しかったのですが、ドローン産業も広がりを見せているので、これから取得を考えていらっしゃる方の参考になればと思います。

１．『二等無人航空機操縦士』国家資格取得には

①二等学科試験、②二等修了審査（机上試験、口述試験、実技試験）、③身体検査の３つの合格が必要となります。

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①二等学科試験は、ドローンスクールに入っても免除は無く、指定試験機関である日本海事協会の試験サイトより申込みをする必要があります。CBT方式（コンピュータ受験）となっており、日程も沢山あります。

②二等修了審査については、詳細は後述します。修了審査の中にある「机上試験」は、学科の知識があれば、追加で勉強する必要はありません。そういう意味でも学科試験を早めに合格しておくことは、お勧めです。

③身体検査は、運転免許証を持っていれば、運転免許証を日本海事協会に提出するだけで合格できます。

２．二等学科試験の勉強方法について

学科試験は、二等 ⇒ 一等を受けて合格していますが、こちらは、完全に独学で勉強しました。学科合格後、実技を独学で受ける予定でした。

日本海事協会のサイトには、サンプル問題がありますが、３～４問ほどしか掲載されていないので、あまり参考になりません。しかも、試験を受けても、合格か不合格しかわからないので、どこで間違えたかも点数も不明です。どこで間違えたのかを知りたいですよね。勘違いをして覚えてしまっている箇所を確認したいのに、何もできません。

過去問題は公開されていないので、販売されている問題集は、日本海事協会の学科試験のサイトに掲載されている「無人航空機の飛行の安全に関する教則」を元に作成されていると思います。この教則をきちんと読みこめば合格できるようになっています。この教則に書かれていないことは出題されません。とは言え、理解したつもりでも、問題になるとわからなくなるということは、よくあると思います。

そこで、私は、Kindle Unlimitedに申し込んで、そこで読めるドローンの問題集を全て勉強しました。数冊ですが、すぐに一等の学科も受ける予定だったのと一等で出題される計算問題を少しでも多く解きたかったためです。

二等学科試験は、わりと簡単なので、教則を読んだ後、問題集を１冊学習して、何を覚えれば良いかを把握し、教則を読み直すということをすれば、すぐに合格できると思います。私の知り合いは、30分の試験時間でしたが、10分で終わったとのこと。私は、心配なので、ギリギリまで時間を使って、何度も見直しましたが…

基本的な知識（無人航空機の定義、ドローンが飛ぶ原理、カテゴリー分類、飛行空域、数字に関わる年数や距離、モード１と２の違い、電波、天気等々）を覚えていれば問題ないと思います。

二等は、教則を読むだけでも合格できると思います。合格基準は、80％以上なので、50問中40問以上の正解が必要になります。

＊参考：一等学科試験の勉強方法について

二等の知識を覚えているうちに、一等も受けてしまおうと思いました。一等は、試験時間が倍に増えます。一等学科試験のポイントは、計算問題です。４～５問出題されますので、絶対に落とせません。その他の基礎知識は、二等と重複する問題が多いので、教則をしっかり読むことです。

合格基準は、90％以上なので、70問中63問以上の正解が必要となります。三択なので、確実に正解を選べるようにしましょう。計算は、CBT方式なので、コンピュータ上の電卓を利用できます。

覚えなくてはいけない10個の計算式があります。問題集から、計算問題だけを全て書き出して、試験の直前１週間ほどは、その計算問題を何度も繰り返しました。本番では、あんなに繰り返したのに、問題集ではあまり目にしなかった問題が出て、すごく焦りました。

それは、単位換算が必要だった問題です。計算式の１つに単位換算が必要な問題は、解いていたので注意していたのですが、複数で単位換算が必要だったので、選択肢に答えが無くて焦ってしまいました。そんなことと笑わないでくださいね。以下の小学生レベルの単位換算ができればOKです。　　　　　　　◆距離：1km＝1000m ◆ 時間：1時間=60分=3600秒

基本的には、中学の数学レベルで、掛け算、割り算、ルート計算が必要となりますが、電卓があるのでご安心ください。三角関数を知っておくとより理解が深まると思います。もちろん計算式の丸暗記だけでも大丈夫です。

学科試験を解説したYouTubeやサイトを検索して、勉強しました。ここでも「無人航空機の飛行の安全に関する教則」が重要です。一等の範囲も明記されているので、重点的に読みましょう！　　　

３．二等修了審査（実技）の独学をあきらめた理由　　　　　　　　　　　　　　

実技試験は、結果、独学は無理でした。もちろん、ドローンの民間資格をすでに取得している方、小さい頃からラジコンを使い慣れている方、ゲームなどが好きでスティック操作に慣れている方だったら、可能だと思います。　私は、車の運転もゲームもしたことがなく、空間把握能力もなく…と、全く操縦のセンスがないと思っています。憧れだけでここまでやってきました！

トイドローン（最初の購入は100g未満のHoly Stone）を使用して、家の中で、ほぼ毎日、ホバリング、上昇下降、左右の旋回、スクエア飛行、８の字飛行、ノーズインなどの練習を行い、操縦が出来た気になっていました。

そんな折、夏に、仕事とレジャーを兼ねて、北海道へ行く機会がありました。１日空き時間があったため、有効に使いたいと思い、１日だけドローンを飛行できるスクールがないか探しました。

そこで「ドローン操縦スキルアップ講習」を見つけて、受講することにしました。66,000円もしましたが、ここで、１日講習をしっかり受けた後、日本海事協会に直接申し込んで、修了審査を受ける予定でした。その場合は、ドローンスクールに入るよりは、ずっと安く済むからです。

当日は、他に生徒がおらず、マンツーマンで６時間、体育館を貸し切って、DJIのphantomを使って練習しました。基本的な操作から、位置安定機能OFF、目視外で送信機のカメラを見ながらなど、色々な練習を行いました。

しかし、しかしです😢家の中で飛ばすのとは全く違っていて、まず距離感が全然つかめませんでした。何度も不合格区画に侵入してしまったり、スティック操作が、自分はこんなにも細かい操作ができず、不器用なことに驚き自信を無くしました。

特に位置安定機能を切ると、室内で風もあまりないのに、途端にドローンが不安定になって、1mm単位の指の操作が重要になってくるのですが、全くできず、一定位置にとどまるホバリングという動作で、特に苦労しました。思いあがっていました😞反省！運動神経が無いことを忘れてました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

ドローンは、一つ間違うと大きな事故につながります。飛行機や物件との接触や衝突、墜落すれば人の命も奪いかねない凶器になります。これは、自分の楽しみだけで飛行して良いものではなく、お金がかかっても、きちんと練習をしようと思い、ドローンスクールに入ることに決めました。ドローンスクールに入れば、トイドローンやテキストがもらえたりするので、結果、遠回りして、余計なお金を使ってしまったことになります。この経験が、ドローンの国家資格の取得を考えている方のお役に立てば幸いです。

４．ドローンスクールでの実地講習について

１コマ３時間×５コマの合計15時間の実施講習を行いました。必ずどの時間も、「作動前点検」「飛行点検」「飛行後点検」を行いました。ドローン本体と送信機に触れて、口に出し、日常点検記録表に記入していきました。　少しでもドローンを飛ばす時間を多くするために、この点検で時間をかけないように、すらすら言えるように、家で何度も復習しました。

1コマ目：位置安定機能OFFの状態で、異常事態における飛行の練習

2コマ目：位置安定機能ONの状態で、スクエア飛行の練習 　　　　　　　

3コマ目：位置安定機能ONの状態で、８の字飛行の練習　 　　　　　　　

4コマ目：1コマ目から3コマ目の復習　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

5コマ目：本番の修了審査と同様の模擬試験

１コマ目の位置安定機能OFFの状態での飛行は、本当に難しかったです。　また、狭い室内での練習のため、本番での距離感は、何度練習してもつかめなかったです。距離感は、慣れしかないと言われました。左右の視力差などもあり、距離感は人によって違います。私はどうしても、実際の距離より、手前に移動させがちでした。目的地の手前になってしまうので、奥へ奥へ移動させることを意識しました。自分の癖を知ることが大事ですね。

５．二等修了審査について～合格しました

ドローンスクールでの修了審査の審査官は、教えていただいたインストラクターの場合もあるそうですが、私の場合は全く知らない方でした。スクールに通っているから、審査が甘くなるということはないと思います。実際、私と一緒に修了審査を受けた方は、不合格でした。

【二等修了審査の内容】ポイントは、以下（３）の実技以外の試験は全問正解を目指すことです！

以下、（１）から（５）までを順番に行っていきます。100点の持ち点からの減点方式で、70点以上で合格です。ヘルメットとゴーグルもしくは眼鏡を装着します。ヘルメットは、操縦中にズレないように、後ろのバンドをしっかり締めます。普段ヘルメットを着けたことが無いと、甘く装着してしまいます。私は、模擬試験の時、途中でズレて失敗しました。（所要時間：１時間弱ほどで終わります）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

（１）机上試験：制限時間５分で４問のペーパーテストです。学科が合格していれば、新たに覚えることはありません。ただし、学科試験とは問題の視点が違うので慣れておいた方が良いです。私は、一等までの知識があったのに、最初は戸惑ってしまいました。

飛行経路の地図、無人航空機の諸元（性能）、飛行当日の気象状況、飛行計画の資料を見ながら問題に解答します。例えば、二等資格を持っているが、国の許可・承認が必要なものはどれかを選ぶ問題などが出ます。飛行計画を見ながら、150m以上を飛行か、操縦士の資格が限定解除を持っていないのに、日没以降の夜間を飛ばすのかなど、与えられた資料を見ながら判断します。＊配点：１問５点のため、１問でも落とすとツライです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

（２）口述試験：「日常点検記録」表に記入しながら飛行前点検を行います。電源を入れてドローンのテスト飛行までします。以下、②と③の「日常点検記録」の項目の順番が日本海事協会の時と若干違う場合があるようです。安全に飛行するために何をどの順番ですべきかを、常に考えましょう！

①操縦士の体調、飛行空域（二等は屋内のため、航空法適用外です）、気象、風速の状況を確認します。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

②作動前点検➔ドローン本体と送信機の点検に入ります。（機体識別表示、プロペラ、モーター、フレーム、ネジ、コネクタ、電源、操縦モード、バッテリー残量、リモートID等々の点検を口に出して、指差ししながら確認）　

③作動点検➔ドローンを目線の高さまで飛ばして、前進後退、左右、上昇下降、左右の回転の動作が正常かを確認します。＊配点：一つでも誤りがあれば10点減点、パーフェクトを目指します。　　　　　　　　　　　

（３）実技試験：昼間かつ目視内飛行の基本的な操縦を行います。　　　　　　　　　　　

①スクエア飛行➔制限時間８分、高度3.5ｍまで上昇、位置安定機能ON 、 機首を常に進行方向に向けて飛行。

②８の字飛行➔制限時間８分、高度1.5ｍまで上昇、位置安定機能ON、８の字飛行を２周飛行。

③異常事態における飛行➔制限時間６分、高度3.5ｍまで上昇、位置安定機能をOFF、機首方向の変更はありません。

＊一発で不合格になる区画があります。また、減点区画は、１度目はすぐに戻ればOK、２度目は５点減点、ふらつきや不円滑などは１点減点と細かく決められています。私は、実技はちょこちょこ減点されましたが、机上試験と口述試験はおそらくパーフェクトだったと思いますので、なんとかなりました。また、制限時間は普通に飛行していれば、十分に時間内に終わるので気にしなくて大丈夫です。　

■実技試験で絶対に忘れてはいけないポイントは…

離陸においては、周囲の安全（左右、前後、上方、足元）をきちんと確認してからモーター作動して飛行することが大切です。逆は絶対ダメ！

着陸においては、周囲と着陸地点の安全確認をして着陸し、モーター停止までの確認します。全て口に出して審査官に伝えます。

（４）口述試験：飛行後点検後、（２）で書いたものの続き「日常点検記録」表に記入します。基本、基本的には飛行前点検と重複するところが多いです。追加項目として、ドローン本体にゴミの付着がないか、モーターやコネクタに異常な発熱がないかなどを点検します。その後、飛行記録（いつ、どこで、どのくらいの飛行したかなど）にも記入します。＊配点：誤りがあれば５点減点となります。

（５）口述試験：「事故」もしくは「重大インシデント」の報告と事故発生時の処置について質問されます。

①事故または重大インシデントのどちらかについて質問されます。どのような時に「事故」に該当するか、もしくは「重大インシデント」に該当するか質問されるので、３つ答えられるようにします。例えば、重大インシデントの場合は「無人航空機による重傷に至らない人の負傷」、「無人航空機が制御不能に陥った事態」、「無人航空機の飛行中の発火」などをを答えます。

②事故が発生した場合の適切な処置について答えます。例えば、無人航空機によって負傷者が出た場合は、無人航空機の飛行を中止、負傷者の救護と緊急通報を行い、DIPS2.0により国土交通大臣に報告する必要があることなどを答えます。ちなみに火災が発生すれば消防への通報が必要となります。＊配点：誤りがあれば５点減点となります。

以上で終わります。修了審査の前にほんの少しだけですが、練習を行うことができます。スクエア飛行は、想像以上に高さも奥行もあるので、ここで距離感をつかみます。貴重な時間となりますので、無駄にしないようにしましょう。審査結果は当日に出ます。

６．最後に

日本海事協会から「無人航空機操縦者技能証明書」が届きました。運転免許証のようなものです。この後、屋外で飛ばして練習し、限定解除（目視外と夜間飛行ができるように）を取得したいと考えています。その後、一等の実技は日本海事協会に直接申し込んで、何度もチャレンジしようかと思っています。（学科も有効期間があります。もう一度は受けたくない…）一等は、屋外での試験のため、風速の状態などの運もあり難易度が高いと聞きました。DJIのMini4proを購入しました。お正月に、初めての屋外飛行で、海岸を飛行し撮影しました。海面を飛ばすのは、電波が遮断されて落下したらどうしようかと思ってドキドキしましたが、写真も動画も美しく、今まで見たことのない視点からの景色にとても感動しました🥰

試験内容でご質問がありましたら、DMをいただければお答えさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

注意：運転免許と同じように、有効期限がありますので、更新を忘れないようにする必要があります。

結構お金を使ってしまいましたので、無駄にしないように、頑張りたいと思います。ただ、リベシティ民になって、２年以上になるため、家計管理や投資もコツコツ行ってきたからこそ、やってみたいことにお金を出すことができたと思っています！学長いつもありがとうございます😊