- 投稿日:2025/01/17
- 更新日:2025/10/19
「今の働き方、本当にこのままでいいのかな…?」
長年同じ職場で働いていると、ふとそんな疑問が頭をよぎることはありませんか?
私もかつて、安定した収入と引き換えに多忙な日々を過ごし、「心の安定」や「家族との時間」を犠牲にしていました。
しかし、思い切って転職を決意したことで、予想以上の変化と新たな可能性に出会うことができました。非常勤講師としての新しい働き方、副業への挑戦、そして夫婦で見直したこれからの生き方。
それらを通じて気づいたのは、
「自分に合った場所で、自分らしく働くこと」
の大切さです。
この記事では、私が経験した転職や副業のリアルなエピソードを通じて、新しい一歩を踏み出すための体験談をお伝えします。
以下のような方におすすめします。
・キャリアを活かしながら、働き方を見直したい40代~50代の方
・収入は下がっても、自分らしい働き方や生活の質を大切にしたいと考えている方
参考になりましたら幸いです。
アラフィフの教員、4月から非常勤になる
私は私立高校で25年ほど家庭科教員をしていましたが、収入維持を維持しての転職が難しく、支援学校の非常勤講師として30時間の枠で働くことになりました。
参考:困難しかない!アラフィフ女性〔高校・家庭科教師〕の転職活動体験談
当初は重度の知的障害のお子さんが通う支援学校での勤務を想定していましたが、実際には軽度知的障害の生徒が通う高等支援学校に配属されました。
家庭科の授業はできないものとあきらめていたのですが、思いがけず高校生年齢の生徒に教えることになりました。
支援学校には家庭科を専門とする教員が少ないそうで、
「専門の先生が来てくれて良かった!!!」
と言われ、私の家庭科のスキルが意外と生かされることになりました。
調理実習では、調理室の使い方、買い出しの仕方、適切な食材選びや工数を考えた献立作成など、当たり前だと思っていた知識が重宝されています。
また、前職で培った簡単なICTスキルも重宝され、毎日のように「hdmiケーブルのつなげ方がわからない」「クラスルームの作り方がわからない」などの対応もしています。
前職では週に10時間もの会議があり、生徒指導や保護者対応に追われていましたが、現在は会議が一切なく、とても過ごしやすい環境です。
生徒たちは個性豊かで、障害というよりも、「その子らしさ」として捉えられる特徴が多く、毎日が発見と笑いに満ちています。
職員室も和やかで、生徒の成長を共に喜び合える雰囲気です。学校の近くには里山があり、田植えやタケノコ掘りなどの農業体験もできます。自然と触れ合いながら、新しい発見のある充実した日々を送っています。
職業という授業では、生徒が作って文化祭や展示会で販売する商品開発にも協力しています。
私が勤める高等支援学校は高校に併設されているのですが、高校から「敷地に生えているミカンを使ってみないか」と言われ、皮を使って入浴剤を作ることになりました。自宅に皮を持ち帰り、楽しんで取り組んでいます。
支援学校では体力作りが重視されており、朝30分間の体力作りの時間があります。ラジオ体操、ジョギングやストレッチなどを行います。
生徒とペースを合わせて10分ほど走りながら、
「これで給料が発生しているなんて最高だな」
と思うこともあります。今ではラジオ体操も覚えてしまい、暇なときに自然とやるようになりました。
配属された職場は割と近所の上、高校の図書室には「推しの子」や「進撃の巨人」など、様々な漫画が置いてあり、今年は紙の本をたくさん読みました。
地元なので調理実習の買い出し場所もよく分かっており、理想的な転職先だったと思います。
収入に不安を感じ、副業で失敗
収入に関しては半分以下になりました。夫婦で分担している生活費は1、2万円ほど下げてもらいましたが、生活費を納めたら余剰金がなく、交通費やお小遣いも出せない状況です。
「副業で月10万円は稼がなきゃ!!」
と焦ってしまい、4月から様々な情報商材に手を出しました。いや〜、良くないですね〜。ホント…。
Twitterなどでよく見かける「◯ヶ月で10万稼げました」や、LINE公式に誘導されて購入する商材など、気がついたら情報商材のLINE公式が20個ほどになってしまいました。
オイ!!!!途中で気づけ!!!
そして、TikTokをやっていないのにTikTok動画の情報商材を購入するなど、今振り返るとありえない選択をしてしまいました。
座談会、ポイ活など誰でもできる副業の有料noteを購入し、リサーチ会社に個人情報を登録しまくりましたが、一件も成立せず、振り返ると本当に恥ずかしい思いです。
そんな、誰でもできるはずの副業すら稼げず落ち込んでいたところ、転職先を紹介してくれた友人から
「教材校正の仕事はどう?」
とすすめられました。
Twitterで見かけた教材校正のエキスパートに相談したところ複数の会社を紹介され、メールを送ってみました。
すると、ちょうど家庭科の副教材の構成担当者が不在とのこと。すぐお仕事をいただくことができました。なんと1ページ700円!
家庭科を教えていた経験から、用語の適切さや、内容の妥当性、栄養計算の確認などができました。逆に、専門外の科目の教材校正は避けたほうがよさそうです。
小学校の教材を校正するとして、どの段階で足し算を教えるか、使われている漢字が適切かどうかなどの判断が難しいためです。
また、友人からウェブライターの仕事もすすめられました。
クラウドワークスでは「1文字0.2円」や「1記事400円」という低単価のイメージがありましたが、教育系のライターの友人は1文字3円程度で、3000文字で1万円ほどの報酬があるそうです。
「20年以上の教員経験を持つライターなんていないから、需要あるよ!」
と励ましてくれました。
私はKindle本も執筆していますが、プライベートの旅行記の売り上げは3桁程度。一方、学習障害や高校生の進路などの専門知識を活かしたKindleの売上はその何十倍にもなるときがあり、専門性の重要さを実感しています。
そして、転職したときに学長の副業関係の動画を見ておけば良かったと反省しています。。。
非常勤講師の給与は満足、年休は不満!
給料は、予想以上に良かったです。転職前には
「年間給与は12ヶ月分プラス年間2ヶ月分で14ヶ月分程度」
と聞いていました。
ところが12月の期末手当が予想以上の金額だったため、自治体と学校の事務に確認してみました。すると、期末手当が年2,3ヶ月分あり、さらに夏も2.3ヶ月分出るとのことで、合計4,6ヶ月分に!
自治体が支給するため、景気指数などに左右されるそうですが、年間16,6ヶ月分もらえるなら、副業で月10万円稼ぐ必要もないと感じてしまいました。月5万程度あれば十分人生を楽しめそうな気がします。
現在はキャリアと関係ない、だれでもできる副業よりも、やりたいことを優先しようと考えています。
副業以外の収入については、30代に入ったころから投資信託を17年積み立てて老後の資金は確保できました。今、手元に入るお金が欲しいと高配当の株式投資を始めています。
お金の面では何とかなりましたが、最も困っているのは年休の少なさです。
非常勤講師は年間10日しか有給休暇がもらえません。(最大20日だが、6年6か月かかる)それなのに年末に閉庁日があり、2日間の年休を取らざるを得ませんでした。
翌年の9月30日まで、残り8日で過ごさなければならず、平日のランチ会にも参加できない状況です。
職場では「年休ビンボー」と言われています。来年の冬休みは、この教訓を活かして強制的に取らされる年休を使い、海外旅行にでも行きたいと考えています。
夫が職場内転職にチャレンジ!
今回の転職で最も良かったことは、夫も「仕事辞めたい」と言い出したことです。夫も同業他社で働いていましたが、過重労働で疲弊していました。
家でボーっとしながらNetflixを見続ける状態が続いていました。あまりにひどい働き方に、こっそり夫の勤める地域の労働基準監督署に相談しても、「本人からの申し出が必要」と言われ、どうすることもできませんでした。
しかし、私の楽しそうな働きぶりを見て、夫も転職を検討し始めました。収入は減るかもしれませんが、体調を崩して一緒に遊べなくなるよりはマシです。
夫は産業医に相談し、
「2つの業務のうち1つに専念させてくれれば残る、そうでなければ職場を辞める」
と職場に伝えました。
管理職との話し合いの結果、ありがたいことに1つの業務のみ担当することに!
しかも通常なら給料が下がるところを据え置きで認められ、「もっと早く交渉すれば良かった」と思いました。
正直、辞めてもらっても良かったんですけど…あんな働き方をさせる職場とは早く別れを告げてほしいというのが私の本音です。
今後の展望は?春から無職かも!?
現在の職場には超満足!日曜日の夜に憂鬱になることもなく、毎日が楽しくて仕方ありません。
しかし、この働き方は1年契約のため、来年の配属どころか、仕事があるかもわかりません。
管理職に希望は出していますが、正社員、常勤講師の後に非常勤の配属が決まるため、3月中旬まで4月の予定が立ちません。
もし仕事がないと言われた場合は、失業手当を受給するか、家庭科の臨時任用という選択肢もあるかな~とぼんやり準備しています。
他の働き方として、年休の少なさを解消するために週4日勤務という選択肢もあります。
しかし現在の職場に残れない可能性や、ボーナスがもらえない勤務時間数になる可能性もあるため、現状維持で管理職にお任せしている状況です。
まとめ
本業も副業も、25年のキャリアと教員としての専門性が助けになりました。
30代後半から転職エージェントやサイトを利用してきましたが、常に「ジャンク品扱い」で、「第二新卒扱い」「家庭科ではダメ」「現在の年収維持は無理」など、否定的な評価を受け続けてきました。
しかし、自分が「ジャンク品扱いされない場所」を見つけて活躍することが非常に重要だと実感しました。
置いた場所で咲けないなら、咲ける場所を見つけて移動しよう!
また、一歩先を行くメンターの存在も絶対に必要です。私の場合は、10年ほど前にブログから交流が始まった小学校の先生がメンターとなりました。弱いつながり大事!!
育児や仕事のブログへのコメントが、このような出会いにつながるとは想像もしていませんでした。
ただし、誰をメンターとするかの判断は慎重に行う必要があります。転職活動で多くの人と出会いましたが、合わないと感じることも多かったです。そのため、できるだけ多くの人に会うことをおすすめします。
お金に関しては、生活設計のためにはっきりさせておくことが重要です。
年収や毎月の支払い、必要経費などを明確にしておくべきです。ボーナスの金額確認なども、早めに確認して良かったと感じています。
前の職場では、「定年まで働かなければ」「月曜日が憂鬱」「保護者や生徒の対応」「会議での発言」などがストレスとなり、自分を追い詰めていたのに全くそのことに気がつきませんでした。
まるで自分で自分をぶん殴っているような状態だったことに辞めてみて気がつきました。今では日曜日も月曜日も心穏やかに過ごせるようになり、「これが心身の健康なのか!」と25年かかってようやく気づきました。
転職やキャリアチェンジを考えるときには、バスケットボールのピボットのように、軸足をしっかりと持ちながら、少しずつ新しいことに挑戦してみるのが良いかもしれません。
なにか特別な準備をしていたわけではありませんが、結果的にやってきたことがすべて次のステップへの準備になっていたように思います。
私自身、35歳から転職を意識し始めてから実際に48歳で転職するまで、長い時間がかかりました。
「どうせ定年まで働くなら、これもやってみよう」という軽い気持ちで取り組んでいたことが、新しい道を切り開くきっかけになりました。
最後に、転職に関して後悔は全くありません。前職の同僚とはほとんど交流がなく、仕事は誰がいなくても回るものだとわかりました。
今回は、あまり語られることがない転職したあとのお話を書いてみました。機会がありましたら、翌年度のお話も記事にしたいと思います!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
参考:困難しかない!アラフィフ女性〔高校・家庭科教師〕の転職活動体験談
↑おしりに火がついたら、あっという間に転職決まりました。
↑若い方に、投資信託を長期ホールドする価値について知ってもらいたくて描きました。
2024年のまとめをマンガにしました。
ではでは!また次の記事でお会いしましょう💪