- 投稿日:2025/02/25
- 更新日:2025/10/26
東洋医学には「陰陽」の考え方があります。
「陰陽」の考え方は、物事を「対立しながらも補い合う」関係として捉え、バランスを取ることが重要とされています。
この概念は、私たちのお金の使い方にも応用できると私は考えます。今にお金を使うことの「使う力」(陽)と未来に備えて貯蓄や投資をすることの「貯める力」(陰)の間でバランスを取ることで、心身ともに健全な生活を実現できるのではないでしょうか。
順番に解説します。
東洋医学の陰陽とは何か?
陰陽は東洋哲学や東洋医学で中心的な概念の一つで、自然界や人間社会、そして私たちの身体や心の中に存在する「相反しつつも補完し合う二つの要素」を表しています。
例えば「昼と夜」「仕事とプライベート」「男と女」「現在の行動と蓄え」などがあります。この考え方は約2000年以上の歴史があり、バランスを保つことの大切さを説いています。

陰陽の特徴
陰陽の特徴として相反する性質、補完し合う関係、動的な変化、バランスの重要性の4つがあります。以下にそれぞれの詳細についてまとめました。
陰陽をお金の使い方に応用する
この陰陽の考え方を、お金の使い方に置き換えると、「今にお金を使うこと(陽)」と「未来のために蓄えること(陰)」の関係として理解できます。
どちらも独立して存在するのではなく、互いに補完し合うべきものです。
難しく思うかも知れませんので説明も交えて表にまとめました。

バランスを取る重要性
陰陽の概念において、どちらか一方に偏るとバランスを崩し、不調を招くとされています。お金の使い方も同様で、「今」に偏りすぎても、「未来」に偏りすぎても、不健全な状態に陥る可能性があります。
そこで重要なのが、定期的に俯瞰し、どちらに傾いているかを見直し、調整することです。東洋医学ではこれを「制約」と言います。
もう一度、今回一番伝えたいのは
「どちらに傾いているかを見直し、調整すること」
人によっては今を重視している方、未来を重視している方、それぞれだと思います。それはそれでバランスが取れている状態だと私は思います。
大切なのは思惑とは別に知らぬ間に傾き過ぎないように定期的にバランスをメンテナンスすることです。
お金の使い方を俯瞰するプロセス
1.自己チェック(現状の把握)
自分の支出と貯蓄のバランスを定期的に見直します。たとえば:
・1か月の出費の内訳をカテゴリごとに確認する。
・貯蓄率や投資額を計算し、適切な割合かを見極める。
見直しのタイミング:
・半年ごとや年に一度のタイミングで行うと無理なく継続できます。
2.バランスの調節
「今」にお金を使いすぎている場合:
・支出の中で本当に必要かを判断し、無駄を減らして貯蓄や投資に回す。
・完全に楽しみを削るのではなく、使い方を工夫する。
「未来」にお金を貯めすぎている場合:
・自己投資や趣味など「未来に繋がる今の楽しみ」にお金を使う。
・自分を喜ばせるための「ご褒美」を設定する。
3.持続可能な仕組みを作る
陰陽のバランスを意識しながら、使えるお金を明確に分けて管理します。
・たとえば、「今の楽しみ(陽)」と「未来への投資(陰)」の割合を、60:40や50:50など自分の生活スタイルに合わせて設定する。
習慣化することで、無意識にバランスを保つ仕組みを構築します。
陰陽の視点でお金を使うメリット
⭕️ 短期的満足と長期的安心の両立
陰陽のバランスを保つことで、日々の幸福感と将来への安心感が共存する生活が実現します。
⭕️ 感情的な消費を防ぐ
陰陽を意識することで、目的に基づいた支出が可能になり、無駄遣いや後悔のある消費を減らせます。
⭕️ 変化への柔軟性が生まれる
陰陽のバランスは固定的ではなく、ライフステージや状況によって変化します。この柔軟性を受け入れることで、人生のあらゆる局面に適応しやすくなります。
まとめ
お金の使い方を東洋医学の陰陽の視点から考えると、「今」と「未来」のバランスを調節することがいかに大切かが見えてきます。
今を楽しむことも、未来に備えることも、どちらも必要な要素です。
大切なのはそれが偏らないように俯瞰し、必要に応じて調整を行うことです。
お金を使うという行為を単なる消費や貯蓄ではなく、自然のバランスを意識した「循環」として捉えることで、より豊かで持続可能な人生を築くことができるのではないでしょうか。
ただし、学長が言う通り使う力は「予算の範囲内」であることが前提でバランスをとって使うことが一番大切だと思います。