- 投稿日:2025/03/13
- 更新日:2025/10/19
「学校選びで後悔したくない。でも、どうやって志望校を決めたらいいの?」
学校選びは、子どもの将来を大きく左右する大切な決断です。
でも最近は、ネットやSNSで情報があふれすぎていて、何を基準に選べばいいのか分からない。学校の本当の姿が見えなくて迷っている親御さんも多いのではないでしょうか。
私は25年間、私立学校で教壇に立ち、現在は特別支援学校で非常勤講師をしています。昨年の春に退職するまでの数年間は、私立学校の募集広報も担当していました。
この記事では、教育現場の実際の課題と、それを踏まえた学校選びのポイントを「元・中の人」の視点からお伝えします。特に、20年間高校に勤めていたため、高校選びについて詳しくお伝えできると思います。
内容は、オンラインで好評だったイベントの話をもとにまとめています。
また、教員を目指している方にとっても、勤務先選びの参考になるかもしれません。どうぞよろしくお願いします。
この記事を通じて、新しい視点で学校選びを考えるきっかけになれば嬉しいです!
最近の教育現場
現在、教育現場ではとにかく教員が不足しています。知人の勤める私立学校では、新人講師が全員60歳以上という年もあったそうです。
教員の未経験者も歓迎される状況で、学校が個別に募集をかける直接雇用では人が集まらず、教師の派遣会社を利用するケースも少なくありません。
元同僚が勤める私立中高では、2018年頃なら社会科の先生1人の募集に50倍の応募があったそうです。
しかし今年、同じ学校で社会科の専任を募集したところ、応募者はわずか2人だけでした。
これは教員職が敬遠されている証拠だと思います。
先日オフラインイベントで、小学校教員を目指すお子さんを持つ方と話しましたが、教育実習を経験した後、教育学部にいるにも関わらず教員試験を受けない学生が多いと聞きました。
民間企業ではお昼休憩が1時間あることを知り、給食指導や雑務で休憩がほとんど取れない教育現場との違いに「教育現場はハードだから働けない」と考える学生も増えています。
いつの間にか、民間企業の方が働き方改革で待遇改善されているようです。
私立学校はお金持ちのための学校だと思われがちですが、実際には半額は補助金に頼り、残りは自力で賄う必要があります。
授業料無償化の自治体も増えていますが、生徒数が減れば補助金の額も減らされてしまいます。
そのため、経営的に潤っている学校は多くありません。私立学校=お金がある、というわけではないのです。
経営上の理由から、若い人材を期限付きで雇用することが多く、5年で雇い止めとなる学校もあります。
雇用された若い教員は「専任教員になれるかも」と期待しながら一生懸命働きますが、期間が終われば「お疲れ様でした」という扱いを受けることも少なくありません。
多くの学校では中高年の教員が多く、65歳を超えても働いていることが珍しくありません。これが若い教員にとって不利な状況を作っています。
コロナ禍をきっかけにギガスクール構想とICT機器の導入が進みました。
しかし、多くの教員がICTスキルを持っていないため、この状況に対応できていないのが現実です。
私はある程度のICTスキルを持っていたため、パソコンが使えない(多くは高齢の)教員のサポート役として「ケアマネージャー」と呼ばれることもありました。うーん。
これにより生徒の面倒を見ることがおろそかになってしまうという状況も生じています。これは教育現場における大きな課題の一つでしょう。
生徒たちもスマートフォンは使えても、パソコンを使いこなすスキルには欠けることが多いです。
端末を持参しない生徒もおり、理由は「重いから」「充電が切れている」「使い方がわからない」など様々です。
以前の勤務先では端末を持参しても活用しないケースが多く、端末にかかる費用がもったいないと感じたこともありました。
一方で、ICTを活用する教育は一部の学校では進んでおり、スタディサプリのようなオンライン学習プラットフォームを積極的に取り入れている学校もあります。
しかし、学校のIT化をサポートする教員やICT支援員が不足しているのが現状です。情報科の教員が不足している問題もあります。
わざわざ学校の先生になる必要がなく、SEなど多くの仕事の選択肢があるからです。
インクルーシブ教育の推進も課題となっています。
障害のある生徒も含めて全ての生徒が学ぶ権利があるという前提のもと、合理的配慮の義務化が2024年度から私立学校にも適用されました。
しかし、私立学校では実施が難しいという声もあります。特に、時間延長の試験監督やルビ振りテストの作成、端末での解答入力に関しては、人手不足や施設の不足が深刻な問題となっています。
生徒指導についても、児童相談所の職員のような役割を果たすことが増えており、虐待や育児放棄などの問題に直面するケースも少なくありません。
これらの課題に対処するためには、教員だけはムリですね。
小学校からの英語教育についても、その難しさや子どもたちが英語学習を嫌いになることが問題として挙げられています。
これらの多様な課題に対して、教育現場は解決策を模索している状況です。いやはや、大変だ。
通信制高校が大人気!
いま、通信制高校がとても人気です。
特に、不登校の生徒さんが増えていることが大きな理由です。今では公立中学校のクラスに3〜4人の不登校生徒がいるのが普通で、全日制の高校に進めない生徒も多くなっています。
不登校の生徒や、成績があまり良くない生徒にとって、通信制高校は学びの場となっています。全日制高校のように休みが多すぎて退学になることがなく、自分のペースで学べる環境を求める家庭が増えているのです。
通信制高校の魅力は、学習スケジュールが自由なこと。
週1回から週5回まで通うコースがあり、選べるのが大きな特徴です。でも人気が高すぎて、定員を超える応募がある学校もあり、一部では募集を停止しているところもあります。
昔は問題を抱える生徒が多かった通信制高校ですが、今では学力を伸ばすために通う真面目な生徒が増えていると、現場の先生から聞きました。
このような変化で通信制高校のイメージは良くなってきていますが、全日制高校の生徒数が減っているのも事実です。
都立高校の人気も下がっています。2024年春、東京都では中学3年生の5%、約4,500人が通信制高校にそのまま進学しています。
ただし、通信制高校の中には利益を重視する学校もあります。学費や講習で教員に金銭的な報酬がある場合も。
「長期休みの講習を契約させるとボーナスがもらえる」「職員会議ではお金の話ばかりだった」という話を、通信制高校で働いていた同僚から聞きました。
このように通信制高校は人気が高まっていますが、選ぶときは注意が必要。
教育の質や学校の運営方針をよく調べることが大切です。教育の場が多様化する中で、子どもに合った学習環境を選ぶには、情報集めと慎重な判断が重要になっています。
もちろん、通信制高校で働きたいと考えている場合も、金儲け主義ではないかなどの点に注意してみてください。
私立高等学校無償化の裏側
高校の授業料無償化についてはよくニュースで取り上げられていますね。でも、その背景には知られていない事情があります。
実は公立高校だけでは全ての中学生を受け入れることができないのです。公立高校の定員不足と私立高校との協定により、一部の生徒は公立高校に進学できない状況になっています。
このシステムによって、私立高校へ進学せざるを得ない生徒が絶対に出てくる仕組みになっていることはあまり知られていません。
また、「実質無償化」と言われていますが、これは授業料だけの話です。入学金や修学旅行費、教科書代などの追加費用は別途かかります。
全日制私立高校の3年間の学費は平均約300万円で、そのうち授業料は約150万円です。つまり、授業料が無償化されても約150万円の負担は残ります。
さらに、地域による格差も問題です。例えば神奈川県に住む生徒が東京の学校に通う場合、助成が受けられないことがあります。神奈川県の私立高校数は東京都の半分以下しかないのに、です。
これらの問題は教育制度の複雑さと地域による支援の格差、教育へのアクセスに関する課題を浮き彫りにしています。
「お金がないなら公立高校に行けばいい」という意見は、このような現実を考えると厳しい見方だと感じます。
2024年度からは東京都のように所得制限を撤廃する動きも出てきていますが、自治体によって支援内容は大きく異なります。
高校選びの際には、各自治体の支援制度をよく調べることが大切です。
中高一貫校と高校単体校の違い
中学受験と高校受験は、根本的に異なるビジネスモデルで成り立っています。
中学受験は、より良い教育環境を求める動機が強いです。
小学校の人間関係に合わない、公立学校では子どもの学力に合った指導が難しい、または周囲の友達が皆私立中学に進学するといった理由から選ばれることが多いです。
中高一貫校にとっては、中学入試で入学した生徒が6年間在籍するため、安定した収入が見込めます。
これは教育機関としては理想的なビジネスモデルと言えるでしょう。
一方、高校受験は特に東京では私立高校への進学も多いものの、多くの生徒は公立高校を第一志望とします。私立高校は「公立の滑り止め」という位置づけになりがちです。
そのため、公立高校で定員割れが起きると、私立高校は公立高校の不合格者が入学してこないため生徒確保に苦労します。
中高一貫校の大きな魅力は、高校受験がないことで中学時代にゆとりを持って様々な体験活動ができる点です。
中学段階では探究活動や海外修学旅行、語学研修などの経験を重視し、高校段階で受験勉強に力を入れる教育スタイルが一般的です。
東京では公立高校志望者が多い中、有名大学付属の私立高校を第一志望とする生徒もいます。
全体としては私立高校を第一志望とする生徒はそれほど多くありません。同じ偏差値なら、高校から入るほうが、中学から入るよりも難しいからです。
私立中学で聞く「深海魚」という言葉は、中学に入ったものの周囲の期待に応えられず学業成績で浮上できない生徒を表します。
私立中学に入ったものの、高校進学時に学力や環境面で上の高校に進めない生徒も少なくないのが現実です。
最近では私立学校の経営権が買収されるケースも増えています。
共学化や経営体制の変更など大きな変化が起きることもありますが、これらは時にリスクを伴い、炎上や裁判に発展することもあります。
保護者が子どもに合った教育を選ぶには、これらの事情を理解しておくことが大切です。
学校選びのポイント
学校選びは、部屋探しに似ています。
「ガスコンロか電熱コンロか」「バストイレ別がいい」なんて条件を考えるように、学校も自分のニーズに合った条件をしっかり絞ることが大切です。
お子さんがどんな環境で伸びるか、学力や興味・関心に合った学校を選びたいですよね。将来、大学受験の面接で「こんな経験をしてきました!」とアピールできるよう、色々な体験ができる学校が個人的にはおすすめです。
具体的に見るポイントは:
①自分の能力や興味に合っているか:お子さんの学力や関心に合った学校なら、持っている力を最大限に伸ばせます。
②多様な経験ができるか:将来の総合型選抜などで自己アピールする時に、いろんな経験が武器になります。
③カリキュラムや教育内容:学習内容がお子さんの目標や興味に合っているかチェック。
④授業外活動:探究活動、文化祭、修学旅行、部活動が充実しているか
⑤進路実績:卒業生がどんな進路に進んでいるか、お子さんの目標と合うか。
⑥通学時間:長すぎると勉強や部活に影響するので要チェック。
学校選びには、合同相談会がとても役立ちます。
就職の合同説明会のように、いろんな学校がブースを出して直接質問できる場所です。
中学校受験のために小学2年生から参加している保護者もいます!はやっ!情報収集を早くから始める人が多いようです。
参考になるのが塾の冊子や私立受験年間ガイド。「大学通信」の私立中学校・高等学校受験年鑑(東京圏版)がおすすめです。
この本には10年間の生徒数や大学合格者数が載っていて、学校が伸びているのか苦戦しているのかが一目でわかります。
この冊子は合同相談会などで無料で手に入ることが多いので、ぜひチェックしてみてください。
でも、大学受験の結果だけが学校の全てではありません。
子どもが毎日通うわけですから、通学時間や電車の混雑具合、勉強に集中できる環境かなど、生活面もしっかり見て選びたいですね。
結局は、お子さんがのびのびと学べる場所、自分の夢や目標に合った学校を見つけるのが一番大切です。
最近の募集広報・SNSマーケティング
最近、学校の宣伝や学校選びの方法が大きく変わってきています。多くの学校がSNSやTikTokなどの公式アカウントを持ち、学校の魅力を積極的に発信するようになりました。
これは学校のマーケティング活動の一環で、生徒や保護者に学校の雰囲気や活動をリアルタイムで伝える効果的な方法となっています。
例えば、学校のインスタグラム担当者が学校行事の写真を撮ってハッシュタグをつけて投稿するなど、学校側からの情報発信が活発になっています。
こうしたSNSを通じて学校を知り、興味を持つ生徒も増えています。特にTikTokでは、生徒と先生が一緒に踊る動画など、生徒と教員の良好な関係を示すコンテンツが魅力的に映ることもあります。
しかし、SNS上の情報だけで学校を選ぶことにはリスクもあります。
学校選びでは楽しい雰囲気だけでなく、教育内容や方針、校則の厳しさなど、多角的な視点から情報を集めることが大切です。
現在では、生徒自身が積極的に学校選びに関わるのが当たり前。
SNSを通じて在校生に直接連絡を取ったり、学校の実際の雰囲気を探ることも有効です。
ただし、情報の正確性を確かめるために複数の情報源を参照することをお勧めします。
多様な情報収集手段を活用し、自分の目で確かめ、自分の耳で聞いた情報をもとに、納得のいく学校選びをしてください。
高校選びでお伝えしていること
一般的には中3の夏から秋にかけて見学会や説明会に参加する人が多いですが、できれば中2から始めるのがおすすめです。
最低でも2校以上は見学して、わからないことがあれば学校に直接電話で聞いてもOKですよ!私も昔はよく質問を受けていました。
文化祭など生徒の様子が見られるイベントに参加するのも効果的です。
私は文化祭に行くと、話しかけやすそうな高校生に直接「通っていて楽しい?」とインタビューしまくっています。笑
中3の秋以降は成績を見ながら志望校を決めていきますが、学校の先生だけに頼らず、塾や模試の結果も活用して幅広く情報を集めることが大切です。
高校受験はお子さん自身が主体となって学校を選ぶ過程です。親としては子どもの意思を尊重することが何より大切になります。
「いい学校」「悪い学校」
という基準ではなく、
「自分に合う学校」「合わない学校」
という視点で選ぶべきです。公立、私立問わず、いろんな学校を見学して、自分に合った学校を見つけることが一番です。
公立高校も今では単位制、総合高校、専門高校、チャレンジスクール、サイエンスハイスクールなど様々なタイプがあります。
学校によって特色が全然違うので、進学指導が中心の学校もあれば、のびのびとした校風の学校もあります。
だからこそ、たくさんの学校を見学して、自分に合った学校を見つけることが大事です。
最終的には、滑り止めでも「ここなら通ってもいいな」と思える学校を選ぶこと、そしてお子さんの意志を尊重することが何より重要です。
入試相談Q&A
Q: 子どもが公立中学校に行く場合、オールマイティに頑張る必要がありますか?
A: 子どもが学校のルールを守り、提出物をコツコツ真面目に提出できるタイプであれば、公立中学校の環境も合うかもしれません。
しかし、内申点をオールマイティーに取れる可能性が低い、できることとできないことの凸凹が大きい場合は私立中学受験を考えてみてもいいかもしれません。
Q: 塾に通うことは中学受験にとって有利ですか?
A: 塾には様々なタイプがあり、知識だけでなく実験なども取り入れている塾もあります。
子どもが塾へ行くことを楽しめるかどうかが、中学受験の成功には重要になります。塾選びにあたっては、子どもの興味や性格に合った場所を選ぶことが大切です。
Q: 私立と公立の学校の違いについてどのように感じていますか?
A: 私立学校では、大学進学を目指す方針が強いです。
公立学校に比べると、生徒の興味を引くような、探究的な授業を行うよりは、生徒や保護者が求める内容、特に大学受験に焦点を当てた授業が求められがちです。
Q: 学校の特色をどのように選ぶべきだと思いますか?
A: 学校選びでは、保護者は進学率や学校のブランドを重視する傾向がありますが、お子さんの興味やニーズに合った学校を選ぶことが最も重要です。
学校ごとに特色はありますが、進学率だけでなく、お子さんが学びたいと思える環境かどうかを考える必要があります。
Q: 学校選びで保護者と生徒の間で意見が分かれることはありますか?
A: はい、よくあります。保護者は将来の進路に対して安定を求めることが多く、進学率の高い学校を好むことがあります。
一方で、生徒は部活動や学校生活の雰囲気、制服(特に女子)などに興味を持つことが多く、学校選びで意見が分かれることがあります。
Q: 学校の特色が似ていると感じることはありますか?
A: 多くの学校が似たような教育内容や特色を打ち出しており、パンフレットの学校の名前を隠したらほとんど同じ特色で、学校が見分けられないという笑い話があるくらいです。
教育にもアクティブ・ラーニング、IBや探究活動、グローバルなど一定の流行りがあります。
特に私立学校では、進学率を重視するあまり、独自の教育方針を持つ学校が少なくなっている傾向があります。
Q: 学校の特色や戦略を決めるのは誰ですか?
A: ほとんどの学校ではトップダウンで特色や戦略が決定されます。
特に私立学校は大学付属の学校を除くと世襲が多く、同族経営が行われています。
塾業界の重鎮や他校で実績を上げた管理職を登用する学校もありますが、意思決定は主に学校のトップによって行われます。
意外と私立学校は中小企業的な規模で経営されているのです。
Q: 学校は営業活動を行っていますか?
A: はい、私立学校の先生は塾訪問や中学訪問などの営業活動に参加します。営業は学校の知名度を上げ、生徒を集めるための重要な活動です。
営業しなくてもいい学校は、早慶や超有名大学付属ですかね…。
先生たちはパンフレットを配り、学校の魅力をアピールするために中学校や塾を訪れます。さすがに、何でも屋すぎない?
余談ですが、土日に開かれる合同相談会に参加させられるものの、平日は授業が基本入っていて代休が取れないのが当たり前です。
部活の試合についても同様です。
結果、毎年有給休暇があまりまくっています。買い取りもしてもらえません。こんな状況では教員の人気はなくなりますよね。
Q: 教育現場における人手不足は深刻ですか?
A: はい、特に教員の人手不足は非常に深刻で、教育現場では高齢化や人材不足による問題が指摘されています。
友人お子さんが通う私立学校では、「講師があまりにも高齢なのでもう少し若い先生を入れてほしい」と保護者からクレームが入ったそうです。
教員免許を持っていれば、教育委員会や私立学校の人材派遣会社を通じて、セカンドキャリアとして教員として働く道もあります。
初心者でも歓迎しています。私の住む自治体は「あなたの教員免許眠らせてませんか?」と保護者向けプリントが配布されました。どんだけ足りてないの!?
時給も悪くないので、働き口の候補に入れてみてください。
Q: 学校選びにおいて、実際のところを知るために有効な質問はありますか?
A: 学校の募集担当者に対して「いじめはありますか?」と尋ねてみて、「全くない」と答える学校は信用できないですね~。
また、「お子さんを御校に入学させたいですか?」や「どんな生徒が御校に合いますか?」といった質問も、学校の実態を探るうえで有効です。
Q: 内申点は高校入学時にどれほど影響しますか?
A: 特に私立高校において、内申点は入学選考における重要な要素の一つです。
推薦入試では明確な内申点の基準が設けられており、一般入試(特に併願優遇入試)でも内申点が加味される場合があります。
英検や生徒会などの活動が内申点にプラスされることもよくあります。
また、3年間の出欠も加味されます。
Q: 塾選びにおけるポイントは何ですか?
A: 塾選びでは、子どもが塾の環境に合っているかどうかを確かめるために、体験授業の利用がおすすめです。
また、子ども自身の感覚や親の直感も重要な判断材料となります。
塾が子どもの学習スタイルや目標達成に対して適切なサポートを提供できるかを見極めることが大切です。
合わなければやめましょう。次行こ次!
Q: 大学付属の中学校に通う場合、子どもが将来行きたい学部がその大学にあるかどうか、どのように考えますか?
A: 大学付属の中学校を選ぶ際は、子どもが将来どの学部に進みたいかを具体的に考えるよりも、文系・理系の選択肢が広く用意されているかを重視しましょう。
最終的には子どもがどのような道を選ぶかは未定でも、幅広い選択肢があると良いと思います。
Q: 中学校受験を考える際、どのような方法で学校情報を収集するのが良いですか?
A: 中学校受験を考える際には、文化祭や学校イベントに参加することで、学校の雰囲気を直接感じることが有効です。
また、塾主催の合同相談会に参加することで、多くの学校から情報を一度に収集できます。
これらを通じて、子どもに合った学校を見つける手助けとなります。
Q: 学校で先生の教えるレベルを保つための研修などはありますか?
A: 学校によって対応は異なりますが、大多数の私立学校では特定の授業研修を実施している話は残念ながら聞きません。
教員の質を保つための具体的な試験や研修が行われる学校は少なく、OJTで回している状況です。
研修については、公立学校の方が多いのではないかと感じます。
Q: 学校によって先生の教える能力に差はありますか?
A: はい、学校やクラスによって先生の教える能力には差はあります。
特に英語や数学などの基礎科目で、先生によって生徒の成績に差が出ることがあります。
これは、保護者や生徒にとって大きな問題となります。
また、学力別編成のコースを取っている学校では、上位のクラスに教える能力、進路指導力が高い担当者を当てることもままあります。
Q: もし教えるレベルに問題がある先生がいた場合、どのように対応すればよいですか?
A: 問題があると感じた場合は、まず担任の先生や学年主任に相談しましょう。その際、他の保護者と協力して意見を伝えることで、より効果的な改善が期待できます。
校長よりも教頭など、中間管理職に相談する方が受け入れられやすい場合もあります。学校規模にもよりますが、まずは学年主任・教頭あたりから攻めましょう。
Q: 保護者が先生に意見を伝える際のコツは?
A: 学校に意見を伝える際には、正直で誠実な態度でコミュニケーションを心がけましょう。
初めての連絡であれば、「初めてでどうしたら良いか分からない」という気持ちを素直に伝えることで、先生も親身に対応してくれることが多いです。
まず感謝の気持ちを表明し、その上で改善してほしい点を具体的に伝えることが大切です。
攻撃的ではなく、建設的なフィードバックを心がけることで、先生も受け入れやすくなります。
また、具体的な期日を設定してフォローアップを求めることも有効です。
Q: 学校で合わない先生がいる場合、どうすれば良いですか?
A: 合わない先生がいる場合、まずは教頭や学年主任など、直接の担任以外の教職員に相談しましょう。
具体的な事例を挙げて、生徒にとっての問題点や改善を求める内容を伝えることが重要です。
また、他の保護者と協力して意見を伝えることも効果的です。私も子どもの担任が合わず、次年度の担任を外してもらうようリクエストしたことがあります。(ちなみに叶いました。)
まとめ
学校選びは、お子さんの将来を左右する大切な決断です。
今回お伝えしたように、教育現場では教員不足や働き方の課題、ICT対応の遅れなど、様々な問題が起きています。
私立学校は「お金持ちのための学校」というイメージがありますが、実際には補助金に頼る部分も大きく、経営的に余裕がある学校ばかりではありません。
通信制高校の人気が高まる一方で、学校によって教育方針や質にも差があります。
中学受験と高校受験では、そのビジネスモデルや志望動機が大きく異なります。
中高一貫校では6年間のゆとりある教育が魅力ですが、「深海魚」と呼ばれる浮上できない生徒の問題も存在します。
学校選びでは「良い学校」「悪い学校」ではなく、「自分に合う学校」を基準に選ぶことが大切です。
SNSなどの新しい情報源も活用しつつ、文化祭や学校説明会に参加し、複数の視点から情報を集めましょう。
最終的には、お子さん自身が主体となって選ぶプロセスを尊重し、親はサポート役に徹することが重要です。まあ、なかなかできないんですけど…。
以上、私立学校の様子を知りたい、またはお子さんの学校選びに困っている皆さまへのヒントになりましたら幸いです!
なにか気になることがありましたらご相談ください!
ではでは~!
