- 投稿日:2025/03/27
- 更新日:2025/10/09
バイクの任意保険、結局どれが必要? 5分でわかるシンプル解説
バイクの任意保険について「高いし、どこまで必要なのか分からない」と悩んでいませんか?
かつてのは大手バイク用品点で某大手保険会社の代理店業を行なっていた筆者がバイクの保険で本当に必要な補償と、不要なオプションを見極めるポイントを解説します。
1. バイクの保険は自動車と同じ仕組み
バイクの任意保険は、基本的に自動車の任意保険と同じ仕組みです。補償内容もほとんど共通で、以下のようなものがあります。
対人賠償(他人を死傷させた場合の補償)
対物賠償(他人の車や物を壊した場合の補償)
人身傷害・搭乗者傷害(自分や家族のケガの補償)
車両保険(自分のバイクの修理費補償)
弁護士費用特約(事故の相手と揉めたときの弁護士費用を補償)
※年齢条件や免許区分(ゴールドなど)が自動車よりも大雑把で、細かく割引設定がない場合が多いです。
2. 絶対に必要なのは「対人・対物無制限」
バイクの任意保険で唯一、必須といえるのは「対人・対物賠償保険(無制限)」です。
なぜ対人・対物無制限が必要か?
万が一、人をケガさせたり死亡事故を起こした場合、賠償額は数千万円~数億円になることもある
対物事故でも、店舗や電柱、ガードレールなどを壊すと高額な賠償が発生することがある
たとえば、歩行者との接触事故で相手に重度の後遺障害が残った場合、1億円以上の賠償が発生するケースもあります。自分の貯金では支払えない金額になるため、「無制限」にしておくことが鉄則です。
3. 「人身傷害」や「搭乗者傷害」は必要?
結論:不要!
「人身傷害保険」や「搭乗者傷害保険」は、自分や家族がケガをしたときの補償ですが、バイクの保険に必ず付ける必要はありません。自分のバイクに同乗していた人が怪我をした場合は(家族でなければ)対人賠償で補償されます。
バイクはケガのリスクが高いが、自動車保険で備える必要はない
バイクは車と比べて、事故や転倒でケガをしやすいため、心配する方が多いです。しかし、だからといってバイクの任意保険で「人身傷害」や「搭乗者傷害」に入る必要はありません。
なぜ不要なのか?
・自分の怪我には健康保険と貯蓄で備える
・どうしても保険が必要なら、医療保険や労災、共済でカバーできる
バイクでの事故は「自損事故」(転倒やスリップ)が多く、この場合でも自分の怪我には健康保険が使えますし、全く貯蓄がなくてどうしても通院費や手術費を保険で備える必要がある場合は医療保険や共済でカバー可能です。
また、仕事中の事故であれば労災保険の対象になることも。
「バイクは危ないから補償を厚くしなきゃ」と考えがちですが、不要な特約にお金をかけるより、どうしても必要なら医療保険や共済で備えるのが得策です。
生活防衛資金がきちんと準備できていれば医療保険も不要ですね!
4. 弁護士特約や個人賠償責任は、他の保険と重複することも
バイクの任意保険には「弁護士特約」や「個人賠償責任特約」などのオプションがありますが、これらは他の保険と重複することがあるので注意が必要です。
弁護士特約(法律相談や訴訟費用を補償)
・既に自動車保険についていれば不要
既に自動車を所有していて、自動車保険に弁護士費用特約を付けている場合、他に所有している自動車やバイク、家族まで補償範囲に含まれている可能性が高いです。
・個人賠償責任特約(自転車事故や日常の賠償事故も補償)
火災保険やクレジットカードの特約でカバーできる場合がある
すでに入っているなら、バイク保険に付ける必要なし
たとえば、自転車で事故を起こした場合、火災保険やクレジットカードの「個人賠償責任特約」で補償されることがあるので、バイク保険で重複して加入する必要はありません。
5. 結論:「対人・対物無制限」だけは必須、他は必要に応じて
バイクの保険を選ぶときに大切なのは、「保険で何に備えるのか?」を見極めることです。
最低限入るべきもの
✅ 対人賠償保険(無制限)
✅ 対物賠償保険(無制限)
不要な可能性が高いもの
❌ 人身傷害・搭乗者傷害(医療保険や共済でカバー可能)
❌ 弁護士特約・個人賠償責任特約(他の保険でカバーされることが多い)
「保険料が高い」と感じるなら、まずは不要なオプションを削ることが重要です。本当に必要な補償だけを選んで、ムダな出費を減らしましょう!
バイク保険が高いと思っているあなた、大丈夫?
もし今、加入しているバイクの任意保険に「不要なオプション」が付いているなら、見直してみるのもおすすめです。
無駄な補償を削るだけで、年間数万円の節約になることも!
バイクの保険、シンプルにして、安全に、そして賢く備えましょう!