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  • 投稿日:2025/07/06
  • 更新日:2025/11/27
企業型確定拠出年金導入企業にお勤めの方必見! 〜虎の巻2〜

企業型確定拠出年金導入企業にお勤めの方必見! 〜虎の巻2〜

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がんばるぞう@社会資本大事!

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要約
企業型DCには「一時金」「年金」「併用」の3つの受取方法があります。受け取り方はとても複雑ですので、できるだけ簡単に解説します。

企業型DCについて、これがどれだけ複雑な制度か前回の記事でご説明しました。
https://library.libecity.com/articles/01JY5AENVGMAEF59FR8CWRP4YY

今回の記事では「受け取り方」を解説します。これがまた複雑なのですが、どういうふうに受け取るか、つまりどの出口を選ぶかは非常に重要な選択となります。
受け取り方には一時金・年金・併用がありますので、それぞれのメリットと注意点をできるだけ分かりやすく解説します!

一時金を退職時に一括で受け取り

メリット

退職所得控除を使えば税金をかなり抑えられます!
企業型DCの一時金には退職所得控除が適用されますので、人によっては一時金を非課税で受け取ることができます。ただし、会社から受け取る退職金と合算して控除額が計算されますので、退職金が多い方は控除の枠を使い切ってしまいます(この場合でも、退職所得控除後の金額を2分の1した金額が退職所得になりますので、退職所得控除のメリットが0になるわけではありません)。

注意点

退職時にリーマンショック級の大暴落が発生している場合
退職時にリーマンショック級の大暴落が発生して企業型DCで積み上げた資産の価値が元本割れしている場合、資産を売却して一時金として受け取ることは得策とは言えません。市場が回復するまで待ったほうがいいと思いますが、退職金と同じ年に企業型DCの一時金を受け取らないと、企業型DCの一時金には退職所得控除が適用されません。
一定の期間を空けると、退職金と企業型DCの一時金でそれぞれ退職所得控除を受けることができますが、ほとんどの方に適用されることはないと思われる期間になっています。具体的には次のとおりです(2026年1月以降のルールです)

・先に企業型DCの一時金を受け取ってから、退職金を受け取る場合
企業型DCの一時金を受け取ってから10年空けて、退職金を受け取る必要があります。
例えば、企業型DCの一時金を60歳で受け取って、70歳で退職金を受け取る場合がこれに該当します。ただし、ほとんどの会社の定年は65歳までだと思いますので、この方法を採用できる人はかなり稀だと思われます。また、企業型DCは60歳以降しか受け取れませんので、企業型DCの一時金を50歳で受け取り、60歳で退職金を受け取るなんてこともできません。

・先に退職金を受け取ってから、企業型DCの一時金を受け取る場合
退職金を受け取ってから19年空けて、企業型DCの一時金を受け取る必要があります。
退職金を65歳で受け取った後、84歳で企業型DCの一時金を受け取れば退職所得控除を2度使えると思うかもしれませんが、企業型DCの資産は75歳までに受け取る必要がありますので、これはできません。退職金を55歳までに受け取る、つまり早期退職した場合は55歳の19年後は74歳ですので、退職所得控除を2度使えますが、55歳までに早期退職して残りの人生を楽しく暮らせる資産はお持ちでしょうか? という問題があります。

要するに、退職所得控除を2回使う方法は使えないと思ったほうが現実的です。退職時にリーマンショック級の大暴落が起こって企業型DCの資産が元本を割っていた場合、退職所得控除の適用は諦めて運用を継続することが合理的選択になると思います。つまり、退職時にリーマンショック級の大暴落が起こっていた場合、企業型DCの大きなメリットである退職所得控除が使えない(使ってもいいけど、使わないほうがいい)ということです。必殺技が使えなくなるレベルの衝撃ですね。

年金形式(分割受取)

メリット

老後の安定収入が得られる
・生活費として月々使いやすく、年金感覚で収入を得ることができます。

公的年金等控除が使える
・年金所得として扱われ、「公的年金等控除」の対象になり、税金が抑えられます。

資産を長く保持できる
・一度に引き出さないため、残高が運用され続けることで資産が増える可能性があります。

注意点

すぐにまとまった資金が必要になった場合でも、引き出せない
・年金形式での受け取りを選択した場合、もう一時金として引き出すことはできません。どれだけお金が必要になったとしても、一度決めた期間(5年〜20年から選択)で受け取るしかないのです。自分のお金なのに、年金形式での受け取りを選択したら、好きな時に引き出すことができません。資金ロックは大きなリスクだと思うのは、私だけでしょうか。

一時金+年金の併用方式

じゃあ、一時金と年金の併用で、という選択もとれますが、これまでにご説明した一時金と年金のメリットと注意点がそのまま当てはまります。一時金か年金かだけでも難しいのに、一時金+年金の応用問題となり、考えることが激増し、脳のリソース爆使いです 笑

まとめ

企業型DCの受け取り方を解説してきましたが、結局のところ、インデックス投資をやってればいい、みたいな万人に適用できる回答はありません。一時金・年金・併用それぞれにメリットと注意点があり、私の考えでは、受け取り方に柔軟性が乏しいと思っています。確かに、積立時に税金の繰り延べ効果はありますが、受け取り時の柔軟性のなさがその代償だと言われると、企業型DCをやるかどうかはうーんです。NISAの枠を5年で埋める資金力を持つ人だったらやってもいいけど、それでも積極的にはお勧めできないなあっていう温度感です。

この記事が、企業型DCを導入している企業にお勤めの方のご参考になれば幸いです。

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がんばるぞう@社会資本大事!

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