- 投稿日:2025/07/07
- 更新日:2025/09/29

近年、企業間取引を悪用した「取り込み詐欺(取り込み商法)」が再び注目を集めています。特に中小企業や個人事業主がターゲットになるケースも増えており、日々の業務に追われる中で、つい騙されてしまうケースが後を絶ちません。
リベ内では稼げや祭りを実施にともない危機管理が低下してしまうこともあると考え、リベラでも個人事業主が多くいるため今回この記事では、取り込み詐欺の手口や被害事例、そして予防策について詳しく解説します。
取り込み詐欺とは?
取り込み詐欺とは、企業間取引で信用を得た後、大量の商品を注文し、代金を支払わずに姿を消す詐欺手口です。初回や数回はきちんと支払いをして信用を得てから大きな取引を持ちかけてくるため、相手を疑いにくいのが特徴です。
主な手口と特徴
1. 初回は小規模な取引で信頼を獲得
小口で商品を購入し、迅速に支払うことで信頼を得ます。この時点で「優良顧客」と思い込ませるのが狙いです。
2. 短期間で注文額を拡大
「急ぎで大量に必要」「キャンペーンで特需がある」などの理由で、大量発注を仕掛けてきます。納品を急がせ、支払いは後回しに。
3. 商品受け取り後、連絡不能に
納品が完了すると、連絡が取れなくなります。電話やメールが繋がらなくなり、登記上の住所にも実態がなかった、というケースが多発しています。
被害事例
・地方の食品業者が500万円分の納品後に音信不通に
・アパレル企業が初回取引で好感触を持った後、2回目の大口注文で計2,000万円の損失
・新規開業を装った偽企業が、数社から同時に商品を取り寄せて消えるケースも
なぜ騙されるのか?
・「法人名」「所在地」「電話番号」など表面的な情報が本物のように見える
・数回のやり取りでの好印象や支払い実績に安心してしまう
・急ぎの発注・納期に追われて、契約確認が甘くなる
取り込み詐欺への対策
✅ 取引前の調査を徹底
登記簿謄本を確認するオフィスの実在をGoogleマップなどで調査過去の取引履歴や評判をネット検索する
✅ 初回取引の支払い条件を明確に
前払いや代引きにするなど、リスク回避の契約を小口取引でも、正式な契約書を交わすことが大切
✅ 複数の担当者でチェックする
経理・営業・法務の3者で確認する契約や請求のプロセスをマニュアル化し、感情に左右されない判断を心がける
教訓とまとめ
取り込み詐欺は、相手の心理を突いた非常に巧妙な手口です。「信頼関係」を逆手に取られる詐欺であるからこそ、慎重な確認と契約が必要不可欠です。どんなに相手が誠実そうでも、書面と事実確認は怠らないことが最大の防御策です。
「相手を信じるな」とは言いません。しかし、信じすぎて失うものが大きくならないよう、取引の信頼性は“情報と契約”で確認しましょう。