- 投稿日:2025/07/19
- 更新日:2025/07/23

🍷酔ってたあの夜――アート詐欺に巻き込まれかけた話
30年前のこと。
酔った勢いでふらついていた夜の繁華街で、私は「アート詐欺」にまきこまれかけたことがあります。
店の照明はやけに柔らかく、壁にはイルカが泳ぎ、海がきらめいていた。
それは、当時一世を風靡していた画家の世界そのもの――
……のように見せかけられた、"見せかけの“楽園”だった。
「見るだけだから」なんて、信じるんじゃなかった
その日、私は軽く酔っていた。
仕事帰りに飲んだビールが効いて、いい感じにふわふわしていた。
夜風にあたりながら街を歩いていると、ふと声をかけられた。
「おにいさん! 今ちょうど〇〇展をやってるんです。よければ見るだけでも!」
笑顔の若い男性スタッフ。
断る間もなく腕を軽く取られて、私は店の中に吸い込まれるように入ってしまった。
画廊のようで、画廊じゃない
中に入ると、店内は個室のように仕切られたブースが並んでいた。
私は入口すぐのブースに座らされた。
「まあ、すぐに出られるなら安心かな」――その時はそう思った。

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