• 投稿日:2025/07/22
  • 更新日:2025/10/15
「直接お願いできない」にはワケがある!現場で聞いた家づくりのはなし

「直接お願いできない」にはワケがある!現場で聞いた家づくりのはなし

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くろこぶたん@高配当株&メルカリ好き

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要約
家づくりの話で「ハウスメーカーやなくて地元の工務店に頼めばえぇねん」と聞きますね。家を建てるところまではそれで良いのですが、外構工事など家に付随する工事や建ててくれてた大工さんが良い感じだったから後で追加で直接頼みたい…などは受けて貰えない事があります。それには理由があるんです。

家づくりにまつわる「こんなはずじゃなかった…」という話は、意外とよく耳にしますよね。

ひとり親方をしている私の身内から、以前に業界のリアルな慣習を聞きました。それは、多くの人が疑問に思うであろうこんな疑問、

結局、建ててるのは地元の工務店やし、そこに直接頼めば安く済むんちゃう?

確かにそれ、一理あります。 でも中には「直接お願いできない仕組み」も存在しているんです。


◆ 建ててるのは誰?その構造はピラミッド型

よくある流れを簡単に示すと…

ハウスメーカー(元請け)
 → 地元の工務店(下請け)
   → 外構・電気・水道・解体などの会社や職人さん(孫請け)

こんな構造になっていることが多いです。

「家を建ててもらったときの業者さんに、あとで直接お願いしたいな」
「外構だけ、あの職人さんに頼めたら…」

そう思っても、100%受けてもらえるとは限りません。


◆ そこに“マージン契約”があるから

元請けと下請けの間では、こんな契約が結ばれているケースがあります。

・ 「うちが仕事を出すから、請求額の○%はマージンとしていただきます」
・ 下請けはそれを見越して、原価+利益+マージン分で見積もりを出す。
・ 元請けはさらにそこに利益をのせて、施主に請求する。

「間に人が挟まると高くなる」構造は、仕組み上、当然のことなんです。


◆ さらに「直接契約は禁止」の条項まであることも…

また「直接契約禁止」のルールが存在することがあり、例えば
「契約者(施主)からの直接の依頼はNG」
「破ったら違約金が発生」
という内容が含まれていることがあります。

もちろん、下請けの職人さんも
「直接やったほうが安く済むし、そっちのほうがいいのでは?」
と思うこともあるはず。
ただしそこには、契約違反=ペナルティのリスクがあるんです。

私の身内は、そうした契約には縛られずに自由に仕事をしていますが、現場ではこういった話を耳にすると言います。

「あの会社は直接受けたら罰金って決まってる」
「○○工務店と△△メーカー、どっちかとしか仕事できないらしい」

職人同士でそういった話もある様で、うっかり話す相手を間違えてしまうと仕事が飛んでしまう事にもなりかねないそうです。


◆ 職人さんにもメリットはある

この仕組みが一概に悪いかというと、そうでもありません。
・ 継続的に仕事がもらえる
・ 元請けが現場管理やトラブルの対応をしてくれる
・ 大きな仕事を受けられる

という点で、元請けと付き合うことには一定のメリットもあります。

逆に、
「自分で顧客とやり取りしたい」
「自由にやりたいから元請けとは契約しない」
という職人さんもいます。
身内はこちらを選びました。
大きい仕事は多くはないですが、自分がこなせる範囲で自分の裁量で仕事が選べる自由を確保することを優先しています。


◆ 施主側が気をつけたいこと

もし、外構工事や追加工事を気に入った職人さんに直接お願いしたいと思ったら、まず連絡してみるのはOKです!
ただし、こんな返事が返ってくる可能性もあります。
「今ちょっとスケジュールがいっぱいでして…」
「タイミングが合えば、またご連絡ください」

これはやんわり断られていることもあるんです。
なぜなら、言えない契約の壁があるからです。

「空くまで待ちます!」と言われても、受けられないこともあります。


◆ じゃあどうすれば?

・ 工事前に伝えておく
「外構は自分で手配したいです」など、最初の契約時に元請けへ相談。
ただし工程や責任分担の関係で難しいこともあるので、柔軟な調整が必要です。

・ 個人事業の業者など自分で探す
くらしのマーケット、SNS、知人の紹介などを活用して、自由な立場の職人さんを探してみましょう。

・ 契約書の内容を確認する
契約書に発注範囲が書かれていることもあるので、自由度がどれくらいあるかを要確認。

◆ さいごに

現場の裏側には、施主には見えない契約のしがらみや関係性があります。
職人さんも、契約上・立場上の制約がある中で仕事をしているんです。
施主から直接依頼があった時に、元請け・下請けにひと言伝えておけば済むこともありますがペナルティも存在しており、それは施主側から見える話ではありません。

一度問い合わせてみるのは大歓迎。でも、もし断られても“そういう事情なんだ”と理解してもらえると、お互いに気持ちのいい関係が築けると思います。

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