- 投稿日:2025/07/22
- 更新日:2025/10/01

自分の商品やオフ会など「もっと売れるようにしたい」「改善点を知りたい」「利用者アンケートを実施してみたい」と思っても、
「アンケートって、どんな質問をすればいいんだろう?」と設計段階でつまずくケースは非常に多いです。
ここで改めて、自己紹介をさせてください。
私は代理店のマーケティング部門で17年勤務、調査設計やリサーチ業務に携わっています。
本記事では、実際に私がやっている「Webアンケートの基本設計の仕方」のご紹介と、初心者の方でも精度の高いアンケートを作成できるよう、「ChatGPTを使い精度高く設計するための実用プロンプトと使うコツ」について、ご紹介します。
この記事を読めば、なんとなく見聞きした質問でアンケートをとるのではなく、ご自身の目的に応じて、しっかりと次回改善に活かせるアンケートがとれるようになります。
アンケート設計をマスターし、PDCAを回せるようになり、現状よりもさらに売上をアップさせたい方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
Webアンケートの基本設計の仕方
結論、アンケートの“質”は設計でほぼ決まります!
いきなり「質問」を考えるのではなく、
先ずは以下の4点を明確にしてから作るのがポイントです。
①課題の仮説を立てる
「課題」とは、目標達成を妨げる様々な問題をクリアするための壁のこと。
例えば
「リピート率が下がっている」ので、離脱を防ぎたい。
これは「課題」ではなく「問題」です。
そこからもう一歩深掘りし、リピート率が下がっている課題仮説を考えます。例えば、
(1)競合が自社より安い商品を出した?
(2)お客様が上手く商品を使えていない?なぜか?
(3)長期顧客への特別なフォローができておらず、満足度が下がっている
課題設定を見誤ると、間違った改善に時間とお金を使うことになるので、課題を絞り込む事が重要です。
・競合が現れた、などの外部要因なのか
・商品満足度などの内部要因なのか
調査に進める前に「考えられる課題」について、
分かる範囲で構いませんので、ある程度絞っていきましょう!
この作業をサボると、ふわっとしたアンケート調査になります。
POINT=
アンケートはいきなり作らない!
先ずはできる範囲で現状を把握し、アタリでいいので課題を考えてみる。
②調査の目的を明らかにする
①で課題仮説を立てる(アタリをつける)工程を行ったら、アンケートの目的を設定します。
アンケートでは相手にストレスをかけないよう限られた質問数で精度の高い課題を抽出することが求められます。
商品に満足しているか?どこを改善したらいいか?など、何を判断するためのアンケートかをまず明確にしましょう。
適切な設問数は(私の経験則上ですが)、
・無料アンケートなら5問〜10問程度
・謝礼アリなら〜20問程度が限度(ケースバイケースですが)
限られた回答数で、精度の高い課題を抽出するためにも、
調査目的は絞りましょう。
目的が広すぎると、以下のような結果になることがあります。
・調査対象が不明確
・必要な情報が得られない
・分析が難しくなる
目的を絞るためにも、先ずは仮説を立てる工程にチャレンジしてみましょう。
ただしそもそも「どんな問題があるかアタリをつける目的」であえて
「なんでもお聞かせください」とするのもOKです。これも調査目的を1つに絞っていますよね。
POINT=
聞ける質問数には限りがある!
何を判断するためのアンケートなのか、目的を明確にしよう。
③誰に聞くのか?を決める
アンケートを行う相手のことを「調査対象者」と言います。
定めた調査目的を達成するには、誰に話を聞けばいいかを明らかにします。実際に購入した人がいいかな?購入検討中の人がいい?リピーターがいい?
答えてもらう相手によって、聞き方も選択肢も変わります。
POINT=
調査目的に沿った相手に、話を聞くこと。
④結果をどう使うか決めておく
アンケート結果が出たら、「商品改善に使うのか」「改善のための会議に使うのか」「次回LPに反映するのか?」など、アンケート結果や声について、具体的な使い方を考えると、聞くべき情報が絞られてきます。
POINT=
結果をどう使うかを決めておくことで、設計がシャープになる。
ChatGPTで質問文を考える
調査目的、誰に聞くか、どう使うか、が明らかになったら、
アンケートの質問文は、ChatGPTに頼ってみましょう。
自分で考えるよりも早く、的確な質問文章を提案してくれますよ。
※調査目的、調査対象者、設問数、結果の使い方については、
ご自身の目的に応じてカスタマイズして下さいね。
▼プロンプト(指示文)例:
あなたはプロのリサーチャーです。
(商品名)という商品改善のために、(設問数)問以内のWebアンケートを作成してください。初心者にも答えやすく、改善に役立つように設計してください。
#前提(提供している商品やサービス・課題の仮説など)
(例:私はプロのデザイナーです。Canvaでブログ用のサムネイルデザインを作るサービス(商品)を、主婦・初心者ブロガー向けに提供しています。最近、競合で私よりも安価に商品提供を行うライバルが増え、新規受注が減少しています。既存客からのリピートを厚くしたいので、商品特徴をさらにニーズに特化したいと考えています。)
#調査目的
(例:商品リニューアルに向けた改善点を明らかにする)
#調査対象者
(例:商品を1度でも利用した事がある方)
#調査結果の活用方法
(例:商品リニューアル)
必要に応じて
「この商品を使う主婦向けに質問内容を優しく言い換えて」
など、ターゲットに合わせて表現を調整してもらうのもおすすめです。
アンケート回答を依頼する
以上アンケート設計が終わったら、グーグルフォームで
フォーマットを作成し、対象者にメールなどで依頼しましょう。
グーグルフォームは結果も見やすく、とても使いやすいです。
(使い方がわからない方は、別の方のノウハウ記事に公開されているので、検索して調べてみてくださいね。)
調査対象者を手軽に無料で集めたければ、マクロミル社が提供する無料のアンケート掲示板ツール「みるトーク」がおすすめ!
アンケートモニターがあなたの質問に答えてくれます。
・登録が必要(無料)
・掲示板形式で、設問の文言数が決まっている
・対象者条件が厳しいと回答があつまりにくい
など、使い方にはコツが必要ですが、
ChatGPTと組み合わせて質問を考えるなど、
経験を掴むと非常に使えるツールです。
【おまけ】よく使う質問例
最後にオマケですが、
よく使う「商品満足度アンケート」の質問例を載せておきます。
これら5問の聞き方を、自身で工夫しカスタムすることも、
調査票づくりの練習になります。
✅例1:この商品をどこで知りましたか?
→ SNS?紹介?検索? ⇒ 広告効果や導線の確認に
✅例2:購入の決め手は何でしたか?
→ ユーザーが重視しているポイントが明確になります。
✅例3:改善してほしい点があれば教えてください
→ フリーアンサー(通称FA)は宝の山。小さな声に次のヒントが
✅例4:どんなシーンで使いましたか?
→ ここで出た「想定外の使い方」が新しい提案のヒントになることも。
✅例5:この商品を誰かに勧めたいと思いますか?(0〜10点)
→ 通称“NPS”というもの。学長もよくリベアンケートの結果を公表する際にNPS、と言っていますね。リピーター、ファン化の見込みが見える指標です。
まとめ:アンケートはユーザーとの対話
この記事でのポイントは以下の4つです。
1、アンケートはいきなり作らず、課題の仮説を立てよう。
2、何を判断するためのアンケートなのか、目的を絞ろう。
3、目的に合う対象者に聞き、結果の活用方法を決めておこう。
4、目的や設計を決めたら、設問文はChatGPTなどAIを活用してみよう。
アンケートは「データ収集」ではなく、「リアルな声との対話」です。
「何を聞きたい」が考えられていないと、有益な回答は得られません。
「どう聞くか」については、ChatGPTを使えば、一気にラク精度高く作れるので頼ってみてください。
まずは5問から、手軽につくり、すぐに聞き・即改善、が最強の流れになります(スモールテスト)!
この記事が、あなたの調査スキルを高め、商品の売上アップに繋がりますように。応援しています!