- 投稿日:2025/07/24
- 更新日:2025/09/29

正直に生きること=正義?
「嘘はよくない」「正直に生きるべき」と、まわりの大人たちから言われて、私たちは育ちました。
だからこそ嘘をつくと自分を責めてしまう人、正直こそ正義!と思って生きている人もいると思います。
でも、いつでも、正直でいることって、本当に正しいことでしょうか?
人間関係のなかで、「正直すぎる」ことが誰かを傷つけてしまうこと、あるいは、自分自身を苦しめることもあるのでは。
そういう経験、ありませんか?
今回は、正直と嘘のあいだで、苦しまない、私なりの考え方をお伝えしたいと思います。
嘘って、本当に悪いこと?
ひとことで「嘘」と言っても、その中にはいろんな種類があると思っています。
・自分の利益のため「だけ」につく嘘
・相手の心を守るための嘘
・自分の心を守るための嘘
・すべてを語らないという“沈黙”
これがすべて、悪いことなのでしょうか?
(既に1つめはダメそうですね😅)
この4分類について、もう少し詳しく考えてみたいと思います。
×自分の利益のため「だけ」につく嘘
(例)友人からお金を借りるために「親戚が入院して、急な出費があって」等と嘘を言う
これはNGな嘘ですよね。あとで真実が明るみに出たときに周囲に迷惑をかけたり、他人を傷つける嘘だからです。
ポイントは、自分の利益のため「だけ」、というところです。
後述しますが、自分に利益があって、かつ相手や自分を守るための嘘はOKだと思っています。
◎相手の心を守るための嘘
(例)「自分は無能だ、センスがない😰」と、ぼそっと話す友人に「そんなことないよ!☺️」と声をかけること。いや確かにセンスないかも・・と正直思っていたとしても、です(笑)。
これはOKな嘘。相手を傷つけないための、やさしい嘘だからです。
この例の場合、そこから頭をフル回転させて、「そんなことない理由や具体例」をひねり出す、合わせ技が必要となります。なんでも良いと思います。ひねり出せた時点で、少なくともその観点は真実になるので、ウソ度が減ります(笑)。
これ、相手に正直に伝えたらどうなるでしょう?
「確かに、〇〇、△△といった部分で、あなたがこういう行動をとったから、失敗につながったよね!」「(友人)がーん😰💦」
やっぱり正直すぎるのは考えものです。
後述しますが、相手が率直な意見を求めているなら言うのはありです。
また、「いや~確かにね!(笑)」などと、楽しく茶化せるキャラクターの人は、それもありです😊でも意外と相手は傷ついてることもあるかもしれないので、この辺は相手との関係性や信頼性が重要ですね。
◎自分の心を守るための嘘
(例)退職直後で現在無職で何もしていないが、「在宅で少しずつ働いてる」等と、まわりに説明する。
これは、自分の心を不要な偏見や詮索から守るための嘘でOKな嘘だと思います。
これは、仮に嘘がばれたとしても、「あいつ、働いてる風を装って・・」と陰口を言われるかもしれませんが😅、自分のイメージダウンになるだけで、周りの誰も傷つけません。
◎すべてを語らないという“沈黙”
(例)離婚など、ネガティブな大きな環境変化があったが、まだ自分の中で整理がついていないため、「最近は変わりないよ」と言う。
嘘とは少し種類が異なりますが、言わなくてもいいことをあえて言わない“沈黙” 。自分が言いづらい気持ちでいるときや、友人が混乱・心配するような事情を、あえて今は伝えない。
自分の心を守る OR 相手の心を守る目的で、嘘をつく代わりに、必要以上に話さない、といったやり方です。
すべてを語らずにいることで、よりスムーズな関係が保てることもあると思っています。
◎複合パターン
これまで述べてきた視点については、複合パターンもあると思っています。
自分の利益になり&自分の心を守り&周囲の心を守る(周囲を傷つけない)、そんな嘘もつくときがあると思います。
(例)本当は自分のミスによる仕事の失敗が原因で、人間関係が悪化したことが主な理由だが、転職する理由をこのように言う。
「新しい環境で、さらに自分を成長させたいと思って転職を決めました」
嘘をつくときの、マイルール
私は、嘘をつくとき、次のことを大切にしています。
自分の利益のため「だけ」の嘘はつかない
嘘をつく前に、何のための嘘?と、自分に問いかけます。
自分の利益のためだけで、誰も得しない、むしろ誰かを傷つける嘘は、当たり前ですが使いません。
自分の嘘に責任を持つ
嘘をつくなら、その嘘に責任を持つ。
・自分の利益のための嘘
・誰かの心を守るための嘘
・自分の心を守るための嘘
・すべてを語らないという“沈黙”
これの、どれに当てはまるのか。
自分のつく嘘をはっきりと自覚し整理しておきます。
ここぞという時に、しぼって嘘をつく
こんな文章を書いておいて、何ですが、私は、嘘をつくことを推奨しているわけではありません。なるべく自分の考えに正直でありたいし、そのほうが圧倒的に楽に生きられます。
嘘を多用しすぎて、自分でも何が本当で、何が嘘か、わからなくなることがあるというのもまずいです。
ここぞという時に、しぼって、嘘をつきます👍
「正直に話す」という覚悟を持つ
もし相手が私の本心を聞きたいというそぶりを見せたら・・・
何かの拍子に正直に話すタイミングが訪れたら・・・
時間がたって、もう時効だよね、となるタイミングで・・・
本音を正直に話す覚悟を持っておきます。
嘘は、真実を言うまでの時間稼ぎ、と置き換えてもしっくりくると思っています。いまはムリだけど時間がたてば冷静に言える、などあると思います。
嘘をついたのには、理由があるはずです。
相手の心を守るのため?自分の心を守るため?複合?
そこを整理して、事実とともに、あわせて伝えれば良いのです。
「ごめんね、正直に言うよ。実はね、〇〇ちゃん、すごく落ち込んでいたから、一度は励ましたけど、私は、本当は、〇〇ちゃんにも少し原因があると思っていたんだよ。」
そのうえで、結果を受け入れる覚悟を持つことが、大事かと思っています。
墓まで持っていく!?
それでも、真実なんて、とても言えない・・言える日が来るなんて思えない・・人間、生きていれば、そんな事情で嘘をつくことも、時にはあります。私もあります(笑)!
その嘘は、墓まで持っていく覚悟で、貫く。
あるいは時効だと思える時まで何年でも待てば良いと思っています。
まとめ~やさしい選択を、堂々と~
まとめると、私の嘘に対する考え方は、ざくっと、
まわりを傷つけない、やさしい嘘なら、いいじゃないか。
こんな感じになるかと思います。
嘘は、相手の心を守り、自分の心を守り、時には、自分の利益になるんです。嘘も方便とは、昔の人は良く言ったものです。
嘘は、周囲を傷つけないための、自分が楽にスムーズに生きるための、やさしい選択肢と考えれば、少し気持ちが楽になりますよね!
この記事が、「嘘をつくのはよくない」「正直であるべき」と苦しんでいる、誰かを楽にするヒントになれば幸いです。
長文を読んでいただき、ありがとうございました😌
参考文献
この記事を書くにあたり、調べていたところ、うさ🐰さんのノウハウ記事でホワイト・ライという言葉があるのを発見しました。まさに私が考えていたまわりを傷つけない嘘の概念を、わかりやすく説明してくださっています。併せて読んでいただくと、良いかと思います!