- 投稿日:2025/08/12
- 更新日:2025/10/07
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はじめに
みなさん、こういった経験はないでしょうか?
✅いつも同じ薬を貰うだけなのに病院・薬局で待たされる時間が長くて困る
✅体調は変わりないのに月1回の受診が大変
✅この待っている時間が節約できたらいいのに
定期的に通院された方はこの様に不満を感じたことはありませんか?
処方内容によってはこの時間と受診費が節約に繋がる「リフィル処方箋」という制度が2022年10月に開始になりました。
おさらい
従来の受診からお薬をもらう流れを見ていきましょう
病院に受診⇨診察⇨処方箋発行⇨支払い
⇨薬局に来局⇨処方箋を渡す⇨薬剤師から質問・確認を受けて薬を貰う⇨支払い
この様に1度の診察で発行される処方箋が使えるのは1回きりで終わり、薬がなくなったらまた受診して処方箋を発行してもらうが一般的だと思います。
リフィル処方箋ってなに?
リフィル処方箋とは、
「症状が安定している慢性疾患の患者さんで、医師の指示のもと一定期間に最大3回まで病院で受診せず薬局で薬を受け取ることができる処方箋」のことを指します。
つまり高血圧や糖尿病、コレステロールの薬、逆流性食道炎などの胃薬、花粉症などのアレルギー性鼻炎で定期通院されている場合はリフィル処方箋を利用できる場合があります。
ただし、薬の飲み始めや、検査数値が安定していないまたは時期的に変動が予想される場合、同じ薬でもリフィル処方箋の対象とならない場合があります。
図表2・図表3は、それぞれ2022年4月から2023年3月までの1年間の病院・診療所における、主な疾患別・年齢別のリフィル処方箋発行回数を示したものです。主な疾患別に見ると、病院では「糖尿病」「高血圧性疾患」「その他の心疾患」、診療所では「高血圧性疾患」「アレルギー性鼻炎」「脂質異常症」がそれぞれトップ3になっています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202410_003.html
引用元;厚生労働省「導入から2年超え!使おうリフィル処方箋」
リフィル処方箋のメリット
リフィル処方箋に切り替えることによってこういったメリットがあります。
①病院の通院がこれまでの3回に1回になる
→診察までの待ち時間や受診費用が節約に繋がる
②医師は診察する患者さんにかける時間が増える
→必要な患者さんにより時間をかけて診察を行える
③医療費の削減に繋がる
リフィル処方箋の対象外となる場合
では全ての処方箋がリフィル処方箋に切り替えらるかというとそういうわけではないです。これらの薬はリフィル処方箋の対象外となります。
・新薬、医療用麻薬、向精神薬など1度に処方できる日数が決まっている薬
・湿布薬
リフィル処方箋を利用する場合の注意点
リフィル処方箋を利用するにあたりいくつか注意点もあります。
・発行されたリフィル処方箋は2回目・3回目と同じ「処方箋」をもとに薬局で調剤するため、処方箋を紛失した場合再受診が必要です。
・2回目・3回目の場合も処方箋に有効期限があります。薬局でリフィル処方箋に記載された「次回調剤予定日前後7日以内」を超えた場合、有効期限切れで紙切れとなります。
・薬局でお薬をお渡しする際に副作用や症状に変化がないか確認します。その時に変化があった場合はお薬をお渡しせず再度受診を勧奨する場合があります。
リフィル処方箋を利用するためにはどうしたらいい?
この2つの方法が手取り早く確実だと思います。
①症状が安定して薬の変更もない場合、診察時に医師に相談する
②普段通っている薬局の薬剤師にもらっている薬はリフィル処方箋対象になるかどうか相談する
でも診察をなしで薬をもらっていいのか不安なんだけど・・・
「これまでは医師に確認してもらった上で薬をもらってたけど、3回に1回は医師に診てもらうとはいえ、体調変化が起きてないか不安」
そう感じる方もいらっしゃると思います。
その場合はいつもかかっている薬局の薬剤師に健康相談してください。
患者さんの生活変化・服用薬剤・検査数値などを元に受診が必要な症状かどうか判断致します。
ただ普段通っている薬局が、
・無言でお薬を渡すだけ
・患者さんの服薬状況や効果・副作用の問診が一切ない。
・健康相談しても相談に乗らない。プライバシーに配慮がない。
こういった薬局の場合はおすすめしないので、薬局を変えましょう。
最後に
以上が時間とお金の節約に繋がるリフィル処方箋の紹介でした。
導入して3年経ちますが、普及しない原因は、認知度・医療体制・薬局薬剤師の実力不足など様々な理由があると考えています。
ですがきちんと機能すれば非効率な医療業界の中で、効率が上がる制度の1つだと思います。
少しでも皆さんの一助になれば幸いです。