- 投稿日:2025/08/20
- 更新日:2025/10/09

こんにちは、🌸桜🌸です。
今回は「親亡き後の備え」としてよく紹介される 障害者扶養共済制度 について取り上げたいと思います。
実際に利用を考えている方も多いかもしれませんが、「そもそもどんな制度?」「本当に役に立つの?」と疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、制度が生まれた背景や仕組み、そしてメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
制度ができた背景
障害者扶養共済制度が始まったのは1960年代。
当時はまだ障害者年金や福祉サービスが整っていませんでした。
そのため、障害のある子どもを持つ親にとって最大の不安は——
👉 「親が亡くなったあと、この子はどう生きていけるのか?」
という問題でした。
そこで国と自治体が連携し、
「親が掛金を払い続ければ、亡くなった後に障害のある子へ一生涯、年金を支給する」
という仕組みを作ったのです。
制度のしくみ
親が自治体を通じて制度に加入
毎月の掛金を払い続ける
親が亡くなった時点から、障害のある子へ年金が一生涯支給される
支給額は2種類。
・1口:月額2万円
・2口:月額4万円(上限)
シンプルにいえば「公的な生命保険」のような仕組みです。
メリット
・一生涯支給される安心感
・掛金が年齢で変わらない(高齢になっても同じ額)
・加入しやすい(健康状態に制限が少ない)
・税制優遇あり(掛金は社会保険料控除の対象)
・他の制度と併用できる
→ 障害年金と合わせて生活を支える収入源になる。
→ 生活保護を受けていても受給可能(ただし保護費は減額調整あり)。
デメリット
・支給額が固定
インフレが進んでも金額は増えません。
昔は大きな金額だった月2〜4万円も、今では生活費の一部にしかなりません。
・現金支給のみで柔軟性がない
投資や運用の自由がなく、「受け取るだけ」です。
・掛金を払い続ける必要がある
親自身の経済状況が苦しいと、途中で負担に感じることも。
私の考え
この制度は、当時の社会には大きな意味がありました。
けれど今の時代には 「これだけで安心」とは言えない と感じています。
・インフレへの弱さ
・支給額の小ささ
・他の制度や資産形成との組み合わせが必要
つまり「最低限のベース」として割り切って使うのが現実的です。
これだけに頼らず、現金や親名義のNISAなど、シンプルで柔軟な資産の残し方とあわせて考えることが大切だと思います。
まとめ
障害者扶養共済制度は、
・歴史的には「親亡き後」を守る大切な制度だった
・仕組みはシンプルで安心感もある
・しかし現代では「これだけに頼るのは危険」
・障害年金や生活保護と組み合わせてこそ、現実的な生活保障になる
👉 制度をどう使うかは、それぞれの家庭の状況次第。
「加入すれば安心」ではなく、「制度を知ったうえでどう位置づけるか」を考えることが大切です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。