- 投稿日:2025/09/13
- 更新日:2025/09/29

年代別:若年の“件数”増 × 高齢層の“被害額”大
オレオレ詐欺(2025年上半期)
認知件数最多は80代以上1,454件
ただし20代915件・30代988件と若年層も急増(20代+30代で30.3%)
架空料金請求詐欺
60代596件・70代516件が件数首位だが、20代487件・30代296件と若年にも広がる。
ニセ警察詐欺
30代973件>20代884件で若い層の被害が目立つ一方、被害額トップは70代105.5億円、次いで60代99.4億円=高額被害は高齢層に集中。
支払・受け渡しの“いま”:投資銀行(IB)と暗号資産
投資銀行の場合
認知件数:8,213件(構成比62.2%)/被害額:369.8億円(構成比61.9%)
うちインターネットバンキング(振込み)利用:3,167件・220.2億円(振込型に占める件数38.6%/金額59.5%)
暗号資産の場合
暗号資産送信型:認知371件・被害57.8億円(前年比+496.7%)
暗号資産“振込”(交換業者口座宛ての振込):認知214件・被害32.0億円
**合計すると被害総額の約15%**が暗号資産系
若年層:SNS・動画広告・メッセンジャー導線で件数が増えやすい。
高齢層:電話や身分なりすま詐欺で1件当たりの被害額が大きい。
役立つ“すぐ使える”対策(年代の違いに合わせて)
若年層(10–30代):SNS・YouTube導線に注意
・“急がせる投資・副業話”+“口座開設/本人確認リンク”は即ブロック。
・アプリストア外のAPK・ブラウザ拡張は入れない。
・IBの振込限度額は必要最小する
・暗号資産の出金許可を多要素認証(MFA)に
・公的機関・銀行を名乗るDM/コメント欄の案内は踏まない(正規サイトからログインして確認)。
(※IB・振込型が被害の主流。若年の件数増が顕著)
中高年(50代以上):電話&身分なりすましを遮断
・留守電デフォルト+見知らぬ番号は折り返さない。
・警察・金融庁・銀行が“キャッシュカード回収/預金の移動”を求めることはない。
・迷ったら#9110(警察相談)/188(消費者ホットライン)へ即相談。
企業・店舗:自社名の“なりすまし広告”対策
・YouTube等の広告出稿監視(ブランドセーフティ)+偽広告通報フローを整備。
・公式SNS・サイトに“注意喚起ページ”の常設(詐欺手口/正規導線の見分け方を明記)
自身の見立て(傾向)
・誘導チャネルの二極化
電話(79.1%)が依然主力だが、メール・メッセージ(12.0%)の比率が上昇。
ポップアップ型は減少中。
ただしYouTube広告→メッセージアプリに流す“二段階型”が増えており、若年の認知件数増に直結。
・IB+暗号資産の高額化コンボ (アカウト乗っ取り)
投資銀行から少額引き出し→限度額引上げ→一気出金のパターン(貯金がなくなる)
暗号資産は追加入金を重ねさせることで被害額が肥大。
・地域差の実務対応
東京・大阪・神奈川・愛知・兵庫・埼玉・福岡・千葉は組織的な犯行が目立つ
すぐに使えるテンプレート
疑わしい広告・DMに遭遇したら
・URLを開かない(検索で公式を開く)
・偽警官などから連絡あれば#9110/188へ
・不審に思ったら画面はスクショ保存(証拠確保)
IBの安全設定(個人)
・生体認証+多要素認証(MFA)
・振込限度額の分割
・新規宛先はワンタイム承認
YouTube広告チェック
自社名+商品名で定期クロール
→偽広告発見時はプラットフォーム通報+注意喚起の再発信
YouTubeなどの投資広告はほぼ詐欺
まとめ
ネットバンキング開設詐欺をはじめ、特殊詐欺は全年代で急増しています。2025年上半期だけで1万件超・約490億円の被害が確認され、特にネットバンキング関連は全体の約4割を占めています。「自分名義だから大丈夫」という油断が命取りです。年代別でも若者から高齢者まで被害が広がっており、誰もが狙われています。
数字が示す現実を知り、守る力を高め、稼ぐ力で豊かな人生を築くことが、最大の防御策です。
もし深掘り詐欺がありましたら、ぜひコメント欄へお願いします。