- 投稿日:2025/09/27
- 更新日:2025/10/09
こんにちは、🌸桜🌸です。
重度発達障害のある子どもが成人に近づくと、多くの家庭で耳にするのが「区分認定」という言葉です。
でも、初めて聞く方にとっては「それって何?」「どの時期に受けるの?」「どこに行けばいいの?」と不安や疑問が尽きないのではないでしょうか。
今日は、区分認定について──
・歴史
・意味
・シミュレーション(イメージ)
・実際の流れ(いつ・どこで・どう受けるのか)
・有効期限と見直し
をわかりやすくまとめました。
区分認定とは?
「区分認定」とは、障害のある人が福祉サービスを利用するために必要な“支援の重さの目安”です。
・医療でいえば「診断名」が病気を示すのに対して、
・区分認定は「どのくらい支援が必要か」を示します。
この区分によって、どれだけのサービスを利用できるかが決まるため、本人や家族の生活に直結する大切な制度です。
区分認定の歴史をふりかえる
・2003年 支援費制度:利用者がサービスを選べる仕組みが始まる
・2006年 障害者自立支援法:区分1〜6が導入され、必要度を数値化
・2013年 障害者総合支援法:現在の制度に引き継がれ、区分認定は生活の基盤に
区分認定のイメージ・シミュレーション
ケース1:比較的自立している人
➡️ 区分2〜3(ヘルパーや日中活動の一部利用)
ケース2:常時見守りが必要な人
➡️ 区分4〜5(生活介護や短期入所の利用が増える)
ケース3:全介助が必要な人
➡️ 区分6(最重度。生活全般を支えるサービスが利用可能)
※実際の区別は調査項目の数量化で決まり、生活像と完全に一致するわけではありません。
いつ受けるのか?
区別認定は「障害福祉サービスを利用したいとき」に必要です。
特に、児童福祉サービス(放課後等デイなど)が18歳で終了し、成人の障害福祉サービスに切り替えるため、高校3年生の時期に申請する家庭が多いのは事実です。
・高校3年の秋頃から準備を始める家庭が多い
・進路相談(就労?生活介護?)と並行して区分認定を申請するケースが多い
👉 早めに申請しておくと、卒業後の“空白の時間”を避けられます。
🌸梅コラム🌸
十数年前、1番最初の区分認定の時は、支援学校に直接調査員が来て「面接」という形で行われることもありました。
現在は市区町村への申請後、調査員が家庭や学校を訪問する形が一般的です。
どこで申請するのか?
申請窓口は、お住まいの市区町村の障害福祉課(福祉課・障害支援課など名称は自治体によって異なる)です。
・本人または家族が申請書を提出
・医師の意見書を添付
・役所から「認定調査員」が家庭や施設を訪問して聞き取り
どうやって決まるのか?(流れ)
1.申請:市役所の障害福祉課に提出
2.認定調査(訪問調査):家庭や学校で聞き取り・観察
3.一次判定(コンピュータ判定):全国基準で数値化
4.二次判定(審査会):専門家が最終調整
5.結果通知:区分が決まり、サービス利用へ
有効期限と見直し
区分認定には有効期限があります。
・成人:2年ごとに更新
・18歳未満:1年ごとに更新
期限が近づくと市区町村から案内が届き、再度調査や判定が行われます。
また、体調や生活状況に大きな変化があれば、途中で変更申請することも可能です。
つまり区分認定は「一度決まったら一生同じ」ではなく、そのときの生活に合った支援を受けられるよう定期的に見直される仕組みなのです。
どのくらい時間がかかるの?
申請から結果通知までの目安は1〜2か月程度です。
・調査員の訪問日程調整
・コンピュータ判定 → 審査会開催
・役所での事務処理
こうしたステップを経るため、すぐに結果が出るわけではありません。
そのため、進学や卒業など生活の切り替え時期に合わせるなら、遅くとも3か月前には申請しておくと安心です。
読者の不安に答えるQ&A
・区分は一度決まったら一生同じ?
→ いいえ。成人は2年ごと、子どもは1年ごとに更新があります。変化があれば途中で変更申請も可能です。
・正直に答えると区分が下がる?
→ 遠慮せず「日常で困っていること」を具体的に話すのが大切。
・思ったより低く出たら?
→ 不服申立てができます。自治体の障害福祉課に相談を。
まとめ
区別認定は、制度のかわりに準備されてきた「支援の入口」です。
・成人サービスを利用する前に申請が必要なことが多い
・流れは申請→調査→一次判定→二次判定→結果通知
・更新は1〜2年ごと、必要に応じて見直し可能
時代や地域によって細かいはたとえても、本質は同じ──
「その人の生活に合った支援を整えるための仕組み」
これを知っておくだけで、不安が少し軽くなるはずです。
💡「もしご家族が区分認定を受けるとしたら、どんな場面で一番サポートが必要だと思いますか?」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。