- 投稿日:2025/10/05

はじめに
これから社会人として歩むみなさんへ──
仕事やプライベートで忙しくなる日々の中、「社会保険制度」についてじっくり学ぶ機会はなかなかありませんよね。でも、この制度はみなさんの生活を支える“安心の土台”です。
「社会保険ってそもそも何?」 「働くとどんな保障があるの?」 そんな疑問をスッキリ整理できる内容を、このページでは丁寧に解説していきます。
社会保険には、働く人ならではの「心の安心」や「将来の安心」が隠れています。まずは大まかなしくみを知って、社会人ライフを安心・力強くスタートする一助にしてもらえるとうれしいです。
社会保険制度とは?
では、主な制度についてみていきましょう。
医療保険とは?
日本では、健康保険は皆保険となっており、日本に住所を有する人は必ず健康保険に加入することとなっています。
主な制度は、会社や公務員の方が加入する健康保険、75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度、この2つ以外の方が加入する国民健康保険に分かれています。
健康保険の種類によって、保険料の徴収方法、納付先、受けられる給付が異なります。
社会人として働かれる皆様は、協会けんぽか健康保険組合のいずれかに加入し、保険料は労使折半となります。
協会けんぽの独自の給付として、病気で会社を休んだときの給与補償としての「傷病手当金」、出産のために会社を休み、給与補償としての「出産手当金」があります。
それぞれの給付の内容は次の通りとなっています。
日本では、被保険者の負担が高額にならないように、高額療養費制度などがあります。とても助かる制度です。入院・手術があらかじめわかっている場合は、限度額認定証を作成し、窓口の負担を高額療養費制度で定められた金額まで減らすことができます☺️
年金とは?
年金とは、老後を支える「老齢年金」と家族が亡くなった時の「遺族年金」というイメージが強いと思います。若い方にとって年金は「今」ではなく、「ずっと先」に必要なものだというイメージがあるかもしれません。
けれども、実は若い方にも大切な制度があります。
それは「障害年金」です。
もし、病気やケガをし、日常生活や仕事が思うようにうまくできなくなるときに受けられる「障害年金」があります。
その障害年金とはどんなものか見ていきましょう。
障害年金
病気や怪我で働けなくなった時や日常生活に支障が出た時に受け取れる制度。
遺族年金
次に、遺族年金です。大事な家族が亡くなったとき、残された家族が生活を支える制度。
老齢年金
最後に、老後を支える「老齢年金」です。日本では老齢基礎年金と老齢厚生年金の2階建て担っています。
雇用保険とは
雇用保険とは、働いている「労働者」が働けなくなった時や求職活動の支援、育児・介護を行う人をサポートするための制度です。
主に次のような給付制度があります。
労災保険とは?
労働災害保険とは「労働者」が業務上または、通勤途中での自己や病気などによって、負傷・障害・死亡した場合に必要な給付を行う制度です。健康保険や年金制度が全ての人を対象とするのに対して、「労働者」という「しばり」があります。
主な給付は次の通りです。
介護保険とは?
介護保険とは、40歳以上の方が介護が必要になった場合に介護サービス等を利用できるようにする制度です。
主なサービスは次のとおりです。
社会人になる前にしっておきたい働くときのルール
社会にでるとき、何も知らないままでいると、「損」をすることがたくさんあります。
しかし、社会では「知らない」からといって守ってくれるわけではありません。
そんな、過去の私の苦い経験から「知っておきたかったな」と思う社会のルールをまとめました。
給与から控除される税金について
最後に、これから社会人として働くと給与からいろんな税金などが天引きされます。どんなものが引かれているのか、正しいのかなどを確認する一助となればと思い記載しています。
おわりに
さて、社会保険制度の基本を確認してきましたが、いかがでしたか?
健康・老後・介護・失業・ケガといったライフリスクに備えるしくみが、この制度には詰まっています。
もちろん完璧ではありませんが、公的な制度で支え合う社会があるからこそ、安心して日々を送れるともいえます。
これからは会社の仲間や友人との会話で「社会保険ってさ…」と話題になることもあると思います。
そのとき、なんとなく知っているではなく、「こういう仕組みがあるんだよね」と伝えられる知識があると、自信につながります。
社会保険を上手に使いつつ、NISAのような自助の制度も組み合わせて、自分らしい備えをつくっていけたら良いなと思います。
制度を理解し、自分自身で賢く活用できる、それがこれからの時代に求められる“バランス感覚”です。
制度自体を完全に理解できなくても、何かトラブルがあった時、困ったときなど「そういえば、何かあったかも」と思い出せるくらいにはなっていれたら良いかと思います。
未来は、自分の選択と社会の制度によって築かれます。知っていると知らないで、安心の格が違います。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。