- 投稿日:2025/10/31
- 更新日:2025/10/31
皆様こんにちは😊
毎日つぶやきと、たまにノウハウ投稿を楽しんでいるにくまんと申します。
今回の記事は『登録販売者試験』に臨む方向けの記事となります。
詳細な解説など具体的な物ではなく、指針を示す程度のものにはなりますが、参考にしていただけますと幸いです。

🔳私と登録販売者試験(はじめに)
私は現在50歳で、全然異なる業種からドラッグストアに勤めることになり、その流れで登録販売者試験を受けることになりました。
時系列で示すと以下のような感じです。
2025年7月中旬 ドラッグストア勤め開始
2025年7月下旬 言われるがままに登録販売者試験四国ブロック受験申込
2025年8月中旬 会社からテキストを頂戴する→置き物と化す
2025年9月上旬 会社からwebで過去問演習ができるシステムを教わる
2025年10月21日 登録販売者試験受験
高卒50歳のおじさんである私、全くの経験0から始め、勉強期間約2ヶ月での挑戦となりました😅
職場の先輩登録販売者の方々からは『無謀では?』と驚かれ、平均的なカリキュラムだと大体4〜6ヶ月程度の勉強期間を要すると伺いました。
右も左も分からないままドラッグストアで働き始め、
店長『今年の試験の申込期限が間近だけどどうします?』
私『そんなにすぐに合格できるものですか?』
店長『3ヶ月ありますし、全然大丈夫ですよ』
という言葉を鵜呑みにして、15,000円の申込料を納めた私。
完全に騙されたと思いましたね😅

そんな店長はすぐ転勤となり、新しい店長からは別のブロックでの受験申請も打診されました(全国7ブロックで時期をずらして試験が行われており、私が申し込んだ四国ブロックの2ヶ月後に、九州ブロックの試験がありました)が、受験申込の費用&会場までの移動費捻出が厳しいので、そちらはお断りしました。
安いとは言い難い受験申込費用に、嫁さんからも『絶対合格しろよ』と厳命され、かなり追い込まれた状態での受験となりました(笑)
🔳登録販売者試験の合格基準と私の結果
登録販売者試験は全5章に分かれ、合計120問出題されます。
問題数の振り分けは3章のみ40問、残りの章は各20問で、
配点は共通して1問1点です。
合格基準は以下の通り。
🔳総得点84点以上(正答率70%以上)
🔳各章の正答率40%以上(一部地域は35%以上)
上記2つを満たすことで合格となります。
私の受験結果は下記の通りです。
※非公式の解答速報を元にした自己採点結果ですので暫定です。
🔳総得点111点(正答率92.5%)
🔳各章の正答率
第1章:100%(20点)
第2章:100%(20点)
第3章:87.5%(35点)
第4章:90%(18点)
第5章:90%(18点)
経験ゼロの50歳初挑戦、勉強期間約2ヶ月でもここまでやれました!
受験が初めてという方も、希望を持って臨んでください!

私が思う登録販売者試験ポイント
①ポイント学習のみでの合格は難しい
②丸暗記は定着しない
③聞き流しで難解な用語を受け入れる下地を作る
④お気に入りYouTuberを見つけよう
⑤過去問演習は絶対に欠かせない
⑥漢方薬を捨てるな
⑦複数受験しない
以下解説していきます。
①ポイント学習のみでの合格は難しい
ネットで登録販売者試験の書籍を探すと、いろいろなものがヒットします。
『これだけで合格!』みたいなポイントを押さえた書籍も数多く見られると思いますが、私が実際に受験して思ったことは表題の通りです。
つまり『これだけで合格!』はできない傾向が年々高まっています。
先輩登録販売者や、解説系チャンネルのお話をまとめると、年々出題は難しくなる傾向にあるといいます。
実際私が受けた試験も、参考書にポイントとして載っている問題からさらに1歩踏み込んだ出題が見られました。
参考書の赤文字(ポイントとされる箇所)だけを暗記して臨んだ方は、全員撃沈したと思います。
実際に今年の試験で第3章の中で出題された問題の、選択肢の一つを抜粋します。
マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスにより便通を促すとされており、瀉下薬(しゃげやく)としては作用が比較的穏やかなため、主に乳児の水分不足に起因する便秘に用いられる
文中にある『瀉下薬』とは大便を出させる薬=下剤のことです。
瀉下薬は、成分ごとにいろいろな働きで便を出そうとします。
出題のマルツエキスは、ポイント集では以下のような部分が赤字になっていると思います。
・麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスにより便通を促す
・作用が比較的穏やかなため、主に乳児の便秘に用いられる
一見すると◯のように思えますが、この選択肢の正解はバツです。
誤っている部分は『乳児の水分不足に起因する便秘』という部分です。
マルツエキスは水分不足が原因の便秘には効果が見込めないとされています。
ポイントだけを押さえて暗記している方は、まずひっかかって◯にしたと思います。
私も問題を解きながら「そこ突っ込んで出してくるか!」と心の中で叫びましたね(笑)
こういった『押さえたポイントを踏まえつつ、さらに踏み込んだ知識』を問う問題が多かったように感じました。
私も最初は『これだけで合格!』系の参考書を買って勉強していましたが、試験後に振り返ってみると、出題された箇所が赤字になっていないものもあったりして、出題者側が意図的にポイントをずらしてきている印象を持ちました。
ポイントだけを押さえて試験に臨むのは、非常に危険だと申し上げます。

②丸暗記は定着しない
私が最初参考書を見て思ったのは『用語が難解すぎて全く頭に入らない』でした。
第1章は難しい言葉が少なく、常識的な思考があれば合格点が取れると言われるだけあって、登録販売者試験の中では圧倒的に簡単な章です。
しかしそこが登録販売者勉強の落とし穴で、第2章から難易度が急上昇、第3章で難易度はピークを迎えます。
その主な要因が『難解な成分名や漢方薬、用語たち』です。
漢方薬で例に出すと、
『葛根湯』(かっこんとう)
あたりは聞き馴染みがあり、実際に使ったことがある方も多いと思います。
『柴胡加竜骨牡蛎湯』(さいこかりゅうこつぼれいとう)
ではどうでしょう?
「ああ、柴胡加竜骨牡蛎湯ね。精神不安がある時の便秘を伴う高血圧の随伴症状に効くよね〜」
という一般の方は、ほぼいらっしゃらないでしょう。
そこに加えて、
『桂枝加竜骨牡蛎湯』(けいしかりゅうこつぼれいとう)
みたいなそっくりさんもいたりして、一層混乱を招きます。
成分名では私の推し成分であるこちらを例に出します。
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
(できすとろめとるふぁんしゅうかすいそさんえんすいわぶつ)

もう嫌がらせとしか思えない成分名ですが、代表的な非麻薬性鎮咳成分=せき止めで、出題傾向も高めです。
こんな難解な用語がゴロゴロ転がっているのが3章ですので、3章が最も難しいと言われております。(実際難しいです)
そして最も難しいのに、最も出題数が多いのです。
これら難解な用語を丸暗記で覚えるのは至難の業ですし、似たような言葉が多いので本番の緊張感の中では、確実に混乱して分からなくなるでしょう。
念仏のように唱えて無理やり覚えても、点数に結びつけるのは難しいと思います。

③聞き流しで難解な用語を受け入れる下地を作る
②の対策として非常に有効なのは、『聞き流し学習』です。
難解な用語を難解と感じる理由は、『聞いたことのない言葉』だからです。
難解な成分名の多い薬の世界ですが、では以下の鎮痛解熱成分はどうでしょう?
『イブプロフェン』
『アセトアミノフェン』
『エテンザミド』
聞き覚えがあるという方も多いのではないでしょうか?
これらは頭痛薬のテレビCMで連呼されているので、意識せずに自然と頭に残っている方も多いと思いますが、これこそが聞き流し学習の効果です。
繰り返し難解な成分名を聞くことで、だんだんと抵抗感が薄れていき、次第にすんなりと受け入れられるようになります。
私が本格的な勉強として真っ先に取り組んだのがこの聞き流し学習であり、最終的にメインの勉強法となりました。
聞き流しは必須です。
時間が許す限りひたすら聞き流しましょう。

④お気に入りYouTuberを見つけよう
③からの流れでこちらも必須です。
YouTubeで登録販売者と検索すると、何名かの登録販売者試験対策YouTuberさんがヒットしますので、『話すペース』『言い回し』『解説のわかりやすさ』などからご自身に合ったYouTuberさんを探しましょう。

私のおすすめは以下のチャンネルです。
特におすすめなのは、きくりんさんです。
きくりんさんのポイント解説や覚え方の語呂合わせなどは、非常に印象的で頭に残りやすく、実際の試験でも大きく力を発揮してくれました。
ただやや早口ですので、成分名などに慣れていない時は追いつけないかもです。
その時は先にたけのこさんの動画で、成分名などを耳に馴染ませましょう。
ゆっくりと、しっかりと、イケボでお話ししてくれますので、頭にも残りやすいと思います。
⑤過去問演習は絶対に欠かせない
繰り返しの聞き流しと並行して実践するべきなのが、『過去問を解く』=過去問演習です。
資格勉強の定番ですが、定番なだけに外せません。
登録販売者試験は、全国をいくつかのブロックに分けて試験が行われます。
ブロックごとに試験内容が異なり、ブロックによっても傾向が異なったりします。
その傾向が異なるものを対策しておく事で、幅広い知識を身につけることができますので、過去問演習は自分が受験をするブロックだけではなく、他のブロックの問題にも挑戦しましょう。
そして、出題の難易度は年によって大きく異なります。
以下はとある秘境と呼ばれる県の合格率です。
令和4年度 29.8%
令和5年度 21.4%
令和6年度 46.6%
合格率に開きがあるのが分かると思います。
私も実際の過去問演習の中で、令和6年度の問題は全ブロック合格点を出せて安心感を覚えました。
そして、余裕しゃくしゃくで令和5年度の過去問に挑んだら撃沈しました。
最低でも過去2年分は過去問演習するべきですし、合格率の低い年の過去問演習も取り入れた方が良いでしょう。
ただし、過去問演習は勉強の初期段階ではお勧めしません。
全く分からない問題ばかりで、心がバッキバキに折られます。
なんなら粉々です。
最低でも、聞き流し効果で成分名や漢方薬への苦手意識がなくなり、『プロスタグランジンの働き』や、『交感神経・副交感神経がそれぞれ優位になった時の効果器の働き』を覚えられるまでは挑まなくても大丈夫です。
聞き流しの中で過去問演習が行われますので、繰り返し聞き続ける中で答えられるようになれば、実際の過去問演習でも成果が感じられるようになりますので、焦らず聞き流しを続けましょう😊

⑥漢方薬を捨てるな
前述したように、出題の難易度は年々高まっておりますが、その要因の一つが『漢方薬に関する出題数の増加』です。
漢方薬は名前も去ることながら、その効能・効果を覚えるのが非常に困難です。
例えば鎮咳成分(ちんがいせいぶん=せき止め成分)『デキストロメトルファン』が成分として入った薬は『せき止めに使うもの』、とシンプルに覚えられます。
同じくせき止めに使う漢方薬として『麦門冬湯』(ばくもんどうとう)というものがありますが、こちらの効能は以下の通りです。
『体力中等度以下で、たんが切れにくく、時に強くせきこみ、又は咽頭の乾燥感があるもののからぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声』
はい、長い〜。
全ての漢方薬がこの調子ですので、こんなものを覚えろというのは無理な話です。
と言って捨ててしまうと、『各章での正答率40%』をクリアできなくなる可能性が高まります。
登録販売者試験の問題数は120問ですが、実際にはその4倍近い問題数を解く必要があります。
1つの問題に対して4つの選択肢があり、その選択肢の内容の正誤を答えるというのが主要な出題形式となっており、この場合4つの選択肢全てが正解で初めて1点獲得となります。
1つでも選択肢を誤ると得点にはなりません。
この4つのうちの一つが漢方薬や、漢方薬を構成する生薬(しょうやく)の問題である事が多いのです。
漢方薬の攻略は合格に向けて必須ですので、むしろ強みにできるように重きを置いて取り組みましょう。

⑦複数受験しない
登録販売者試験は受ける時期によっては複数受験が可能です。
どこのブロックで合格しても、日本中のどこでも登録販売者として登録を行うことが可能です。(1人が一度に登録できるのは1都道府県のみ)
なので、滑り止めとして複数受験されている方もいらっしゃると思いますが、私は強く1点集中を提唱します。
『今回がダメでも次がある』が不合格への第一歩です。
自分を甘やかさず、体調管理も含めて1点集中しましょう。
受験には申請費用が必要ですし、地元受験でない場合は交通費や宿泊費も必要です。
移動による様々なリスク(悪天候や事故など)も発生します。
1点集中で自分を追い込んで取り組みましょう!

🔳私が思う各章ごとのポイント
第1章:医薬品に共通する特性と基本的な知識
この章は登録販売者試験の中では圧倒的に簡単な章です。
それだけに取りこぼしが許されない章です。
狙うのは当然20点満点、うっかり落とすにしても18点は死守したい所です。
第1章で特に間違いやすい出題は、以下に関するものです。
・医薬品の国際基準の名称と意味(GLP、GCP、GVP、GPSPの区別)
・薬害の歴史(5つの薬害それぞれの特徴、その後の変化を確実に理解しておくこと)
簡単な章とは言え、勉強せずに点が取れるものではありませんので、しっかりと頭に叩き込んでいきましょう。
個人的には、第1章とその他の章の難易度に大きな開きがありますので、一番最初に第1章をやる事はオススメしません。
私はあえて1番の難関である第3章から、重点的に聞き流しを取り組みました!
第2章:人体の働きと医薬品
難易度が高く私も苦手な章です。
試験では正答率100%でしたが、苦手でしたので3章と並んで重点的に取り組んだ成果です。
聞き流しメインの学習に加えて、2章は資格的に覚えることが重要な章です。

2章では人体の各構造が出題されますので、それぞれの器官がどういう構造で、どういう働きをしているのかを把握しておく必要があります。
構造に関して参考書などでは、画像を用いてものすごく細かく構造が描かれていますが、実際には全てを覚える必要はありません。
過去問演習の中で出題されやすいものが分かってくると思いますので、構造に関してはそこだけを重点的に覚える形で大丈夫です。
特に耳は構造を問われることが多いので、確実に理解しておきましょう。
2章では各器官の働きを覚える方がより重要です。
丸暗記するのではなく、なぜそういう働きをするのかという理屈で覚えていくと記憶に定着しやすくなりますので、『覚える』ではなく『理解する』を目指しましょう。
2章の知識は3章でも重要になってきますので、結果的に他の章の勉強も同時に行えます。
第3章:主な医薬品とその作用
最難関かつ最重要の章です。
とにかく聞き流しで耳に馴染ませることから始めましょう。
漢方薬は『キーワード戦略』と『体力による分類』が試験突破の上で、非常に効果的です。
小難しい言い回しの効能を丸暗記するのではなく、上記2つのポイントで攻略しましょう。
ご紹介させていただいた『たけのこさん』と『きくりんさん』の動画は、大きな力になってくれます。
3章はインプット(聞き流しや参考書を見るなど)とアウトプット(過去問演習や書いて覚えるなど)の量こそが正義です。
3章には特に時間を割いて、繰り返し学習に取り組みましょう。
私の場合体感7割近くの時間を3章の聞き流しに費やしました。
重要なのになかなか覚えられないものは、そこに特化した動画を延々ループ再生して半日聞き流しをしたりしていました。
3章は特に『めっちゃやる』を発揮する時です!

第4章:医薬品の適正使用・安全対策
個人的に2章、3章に時間を割きすぎた結果2問落とした悔しい章です😅
4章は法律やきまりに関する章ですので、普段法律に馴染みのない方には特に難しく感じる章だと思います。
私の場合20年以上パチンコ職にいた関係で、身近に『風適法』が常にありましたので、比較的第4章は受け入れやすかったです。
もちろん中身は全く異なる法律ですが、法律の考え方や言い回しになじみがあるかどうかが結構影響した印象です。
4章は細かい部分をせめてくる章です。
法律、きまりですので『こうだからこう』という理屈ではなく、『こう決まっているからこう』というものですので、とにかくそのまま覚えるしかありません。
過去問演習で大半は身につけられますので、繰り返し学習から定着させていきましょう。
私が落とした問題は、学習期間中から曖昧に覚えていて、結局それが災いしました。
4章は推測が効きづらく、知っているか知らないかの章ですので、曖昧に知っているで臨まず、確実に知っている状態で臨みましょう。
第5章:医薬品の適正使用・安全対策
他の章(主に2章、3章)を学習することで同時に勉強できる章です。
従って5章に集中的に時間を割くよりは、他の章をしっかり勉強することで自ずと点数アップが図れますので、ある意味ボーナス的な章と私は捉えています。
勉強は過去問演習を集中的に行うことで、他の章の復習にもつながりますので、時間配分や学習タイミングは個人的に少なめ&後回しでした。
1章に次いで、ある意味易しい章だと言えます。
(他の章をしっかり学習していれば、ですが)
🔳まとめ:めっちゃやる!
とにかく繰り返しのインプット、アウトプットこそが正義です。
別のノウハウ記事にも書きましたが、私は登録販売者試験の勉強期間中、ノートに1文字も書かず合格点を取りました。
その代わり徹底的な聞き流しを行いました。
仕事の時間以外は可能な限り常に聞き流していましたので、すべてを学習時間とすると、1日10時間以上勉強していた事になります。
実際には集中できていない時間も多いのですが、成果に繋がりましたので有効性はこの身をもって証明しました😆
人それぞれ自分に合う勉強法がありますので、自分自身に合った勉強法を見つけていただき、あとはめっちゃやるの精神で合格を勝ち取ってください!
合格へのヒントを1つでも見つけていただけると幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇
