- 投稿日:2025/11/19
はじめに
エンジニアとして働く場所を選ぶとき、つい会社のブランド名や福利厚生に目が行きがちです。でも、実際に働き始めてから「え、こんなはずじゃ…?」と驚くこと、けっこうあります。
この記事では、部品製造メーカーでの実務経験をもとに
「エンジニアが会社選びで知っておくべき裏側」を
わかりやすく解説します。
読み終える頃には、就活生・若手エンジニア・転職希望者の皆さんが 自分の軸で会社を見極めるヒント が必ず得られるはずです。
1. 勤務地は “キャリア” と “生活” の両方に影響する
会社選びでまず大事なのは「どこで働くか」。
✔実家から通いたい
✔大都市圏で生活したい
✔自然豊かな地方でのんびり暮らしたい
希望はいろいろありますが、製造メーカーは本社・工場・研究所の場所がバラバラであることが多いです。
■ よくあるパターン
✔本社:都心
✔工場:地方の工業団地
✔研究所:郊外の広大な敷地
工場や研究所は「社員の通勤のしやすさ」よりも
✔地価が安い
✔高速ICが近い
✔行政の誘致エリア
といった 会社側の都合 で決められます。
採用時は本社勤務を想定していたのに、配属は山の中の工場…
というのは珍しい話ではありません。
2. 転勤と異動は“キャリアのルーレット”
最初の勤務地が希望通りでも、数年後に異動が来ることもあります。
■ 異動の主な理由
1)ジョブローテーション
2)事業所の移転
3)部署の統廃合
4)人材の補強
どれも会社の都合なので、自分ではコントロールが難しいです。
3. 見落としがちな“海外転勤”の罠とリアル
製造業では 海外工場への赴任 がよくあります。
1回決まると、3〜5年は腰を据えて働くのが一般的。
そして派遣先は往々にして 人件費の安い新興国。
そのため、治安や生活環境には注意が必要です。
✔外出制限・車の自分運転は禁止
✔大型連休以外の帰国は自費
✔単身赴任なら家族と過ごす時間が激減
独身なら楽しめる面もありますが、家族持ちだと覚悟が必要です。
とはいえ、国によっては家族帯同でも快適に暮らせる国や場所もあるので、事前リサーチは必須ですね。
4. 配属ガチャは本当に起こる?
答えは…起こる です。
設計開発志望 → 品質保証部
研究開発志望 → 生産技術部
このように「技術職」で括られるため、ある部署に人を補充する必要が生じたなどの理由で、本人が意図せぬ配属もありえます。
もし絶対にやりたい分野があるなら、
説明会や面接で必ず“配属の決まり方”を質問 しておきましょう。
5. BtB と BtoC はどっちがいい?
エンジニアが働く企業は、大きく次の2つ。
【BtoCメーカー(消費者向けメーカー)】
テレビCMで見る有名企業がこちら。
【メリット】
1)認知度が高い
2)家族や友人に説明しやすい
【 デメリット】
1)製品の「当たり外れ」が大きい
2)話題になる分、プレッシャーも大きい
【BtBメーカー(企業向けメーカー)】
電子部品、半導体製造装置など、消費者に売るものではなく、会社と会社の取引になります。
【メリット】
1)景気変動の影響が比較的少ない
2)技術力が評価されやすい
● デメリット
1)知名度が低く、家族に会社名を覚えてもらえない
2)派手さはない
とはいえ、BtBにも優良企業が多いのは事実。
たとえば今注目されている半導体製造装置をつくっている 東京エレクトロン もBtB企業です。
6. まとめ:ブランドより“自分の軸”で選ぶのが正解
就活ランキングにはテレビCMに出てくるような大手BtoC企業が並びますが、エンジニアにとっての“働きやすさ”は会社ごとにまったく違います。
✔配属ガチャはある
✔本社以外の勤務地もある
✔海外赴任の可能性もある
✔BtBにも優良企業は多い
これらを知っておくと、会社選びの視野が一気に広がります。
あなたが納得して働ける場所を選べば、エンジニア人生はきっともっと面白くなります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!