- 投稿日:2025/11/22
こんにちは。元大手大学受験予備校職員の”たけいし”といいます!
私はこれまで大学受験予備校で多くの受験生、保護者と関わってきました。
受験生と関わる場でも、ビジネスの現場でも、「反省」と言う単語がよく出てきます。
「反省しています」
「同じ失敗を繰り返さないようにします」
このようなフレーズを皆さんもよく耳にしたり、ご自身でも言っていたりするのではないでしょうか。
しかし・・・
「反省はしてる。でも、気づくとまた同じ失敗をしてしまう…」
こんな経験は、受験生にも、ビジネスパーソンにも、誰にでもありますよね。
反省すること自体は悪いことではありません。
むしろ大切です。
でも、本当に大事なのは、
反省から行動に移せるかどうかです。
大事なのでハッキリ言います。
反省そのものに価値はありません。
行動が変わって初めて反省は意味を持ちます。
だから、反省は“過去を責める作業”ではなく、
“未来に向けた作戦タイム” に切り替える必要があります。
反省が「次の行動」につながらないのはなぜ?
受験生のある男子生徒の話です。
模試の英語で失敗して落ち込んでいました。
「次はちゃんとやります…。単語をサボったのが悪かったんで…」
そう言うものの、翌週にはまた同じことで悩んでいる様子です。
よく話を聞くと、
反省=自分を責める時間 になっていました。
そして、落ち込んでいるだけで、行動は何ひとつ変わっていませんでした。
多くの人がやってしまうのが、
「自分を責める反省」です。
「自分って本当に意志が弱い…」
「自分って本当に段取りが悪い…」
「どうせまた同じミスをするんだ…」
こういう“自分自身へのダメ出し”は、ただ落ち込むだけで終わってしまいます。
意志の弱さや自分の性格に対して反省でアプローチしても、実は行動は変わりません。
「自分はダメだ」と思えば思うほど、次の行動へのエネルギーが奪われてしまいます。
見るべきなのは「事実」
本当に見るべきは、
「何が起きたのか?」
「なぜそうなったのか?」
という、具体的な“事実”です。
例えば
受験であれば、
「勉強しようと思ったが、机の上にあったスマホを触ってしまった」
仕事であれば、
「顧客を怒らせてしまったのは、自分の確認が曖昧だったからだ」
行動の改善につながる反省は、「事実の観察」からしか始まりません。
過去を責める反省ではなく、未来へ進む反省を
反省で最も大切なことは、
視点を「過去」から「未来」に切り替えることです。
①「失敗してしまった。じゃあ、次は何をする?」と考える
過去を抱え続けるのではなく、
「じゃあ次に自分はどう動くべき?」
と、未来に向けて舵を切る。
「勉強しようと思ったが、机の上にあったスマホを触ってしまった」
→「次は机に座る前にスマホを別の部屋に置く」
「顧客を怒らせてしまったのは、自分の確認が曖昧だったからだ」
→「信頼を取り戻すために、改善案と今後の対応をまとめて連絡しよう」
事例は簡単なものですが、
このように考えることで、反省は“行動計画”に変わります。
②「その行動をいつやる?」を必ず決める
行動に落とし込むために不可欠な要素が、「いつやるのか?」です。
「明日の10時から20分やる」
「今日の業務終了後、17:30〜18:00で仕上げる」
と決めるだけで、実行率は一気に上がります。
受験でも仕事でも同じですが、
行動は「やること」と「やるタイミング」がセットになって初めて動き出します。
堂々巡りから抜け出すには「頭の外で考える」
大事なのは、「何が起きたのか」「なぜそうなったのか」を淡々と観察すること。そして、「いつ○○をやる」と決めることです。
ただし、それを頭の中だけで考えていては、
「あれも気になる、これも気になる・・・」
「ああでもない、こうでもない・・・」
といったように、いつまで経っても整理されないどころか、思考がぐちゃぐちゃになります。
だからこそ
反省は“書き出す”のが最重要です。
紙やスマホでOK、とにかく頭の外に出す
・何が起きた?
・なぜ起きた?
・次に何をする?
・いつやる?
書き出すことで、自分に起きたことを客観的に観察することができて、
思考は驚くほどスッキリします。
反省の時間を区切る
ずっと反省している必要はありません。
5分〜10分で十分です。
時間を決めずに反省すると、
「反省しているつもりで落ち込むだけ」
になりがちです。
その時間が終わったら、気持ちをしっかり切り替える。
いつまでも引きずらないためのメンタルコントロール術です。
失敗しても過度に落ち込む必要がない理由
失敗してしまったときに気になるのが「周りの目」です。
受験生なら友達や親、先生・・・。
社会人なら同僚や上司・・・。
「どう思われているんだろう…」
「がっかりされちゃったかも…」
と、恥ずかしくなったり、心配になったりしますよね。
しかし、多くの人は、あなたの失敗そのものにはほとんど興味がありません。
みんな自分の事で精一杯です。
唯一興味があるとしたら
「この人は次にどう動くのか?」
という“行動の部分”です。
自分が相手の立場だったらどうですか?
ビジネスでも同じで、
失敗よりもその後のリカバリー行動が評価される場面のほうが圧倒的に多いです。
過度な落ち込みや自己否定は不要です。
反省は“未来をつくる技術”です
反省とは自分を責めるための時間ではありません。
未来へ向けて行動を変えるための技術です。
・事実だけを観察する
・次にやることを決める
・いつやるのかタイミングまで決める
・書き出して俯瞰する
・周りの人はあなたの失敗をそんなに見ていない
この流れさえ身につけば、受験でも仕事でも、
「ただ落ち込んでいる人」から「反省をキッカケに成長できる人」に変われます。
今日からほんの5~10分でできる第一歩です。
未来の自分のために、ぜひ試してみてください。
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これからも受験生と保護者の役に立つ情報をお届けしていきます。