• 投稿日:2025/11/29
もし、あなたの「行きつけの美容室」を応援したいと思っていただけたら

もし、あなたの「行きつけの美容室」を応援したいと思っていただけたら

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chan

chan

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今回は、意外と知られていない美容室の「ビジネスの裏側」についてお話しさせてください。
この記事を読んで、もし皆さんの行きつけの美容師さんを、少しだけ応援していただける気持ちになったら、とても嬉しく思います。

美容室の売上構成

美容室の売り上げ構成は

お客様の人数×お支払い単価×ご来店の周期
で決まります。

大きな規模の美容室であれば、スタッフ同士で協力をして、同時間帯でも複数のお客様を担当することができますが、どんどん増えてきている「一人美容室」では、お客様をお待たせするわけにはいきませんので、マンツーマンでの対応となります。

一日に対応できる人数

一人でお客様を対応できる人数はその人の技術やお客様のメニュー内容によりますが、6名から10名ほどだと思います。

例えば、お客様一人に平均1.5時間かかるとすれば、休憩なしで働いても9時間で6名様を担当するのが精一杯、という計算になります。

カット料金は高い?

最近SNSなどで「カット料金が高い」という声を見かけると、少しだけ寂しい気持ちになることがあります。

「カットは材料費がかからないから安くていいでしょ。」と思われるかもしれませんが、美容師がスタイリストになるまでには、長い道のりがあります。専門学校で学び、サロンに就職してからも数年間の厳しい下積みを経て、ようやくスタイリストになります。

また、使っているハサミは、決して安価なものではなく、カットスタイルに合わせて少なくとも3丁は使い分けます(1丁は安くて6万円ほど、高くて20万円以上します)。

カット料金には、そうした技術と知識、そして道具への投資が詰まっていることを、少しだけ知っていただけたら嬉しいです。

もちろん、美容師さんの中には「カット料金を安く、リーズナブルに提供したい」という方もいらっしゃいます。
料金設定の違いは、技術力の差というよりも、美容師さんの経営方針やお客様への想いの違いなのです。

・安くても早くて丁寧、上手
・高いけど早くて丁寧、上手
どちらも考え方次第であり得るのです。

そして、リーズナブルに提供したいと考えている美容師さんは全体的にお客様からお支払いいただく金額が少なくなりますので、売上構成から考えるとお客様の人数とご来店の周期を上げる必要があります。

ご来店の周期

みなさんはどのくらいの頻度で美容室に行かれていますか?

以前の平均的な周期はカットだけなら1か月、カラーは2ヶ月となっていましたが、ここ数年ではこの周期がどんどん伸びてきています。
(物価高や増税のせい(# ゚Д゚)怒)

お一人の売上を年間で比較してみると、
・カット3,500円で1か月の来店周期:3,500円×12ヶ月=42,000円
・カット3,500円で2か月の来店周期:3,500円×6ヶ月=21,000円
と、年間で売上は半減してしまいます。

工夫されている美容室では、「2ヶ月以内のご来店で○○円引き」「次回予約」のように来店周期を早める狙いの施策をされているところも増えてきました。

もし、行きつけの美容師さんを応援したいと思っていただけたら

もし、あなたが通っている美容師さんに「今後も続けていってもらいたい」、「私の髪をわかってくれているのはこの人だけ」というお気持ちがありましたら、以下の二つを少しだけ意識していただけると、美容師にとって、これ以上ない応援になります。

1.プラスアルファのメニューを試してみる
いつものカットに加えて、ヘッドスパで頭皮のコリをほぐしたり、トリートメントで髪に栄養を与えたり。あなた自身の癒やしや美しさにつながるメニューは、win-winの関係になると思います。

2.商品は、ぜひそのサロンで
もしサロンで勧められたシャンプーやスタイリング剤が気になったら、ぜひその場で購入を検討してみてください。ネット通販や量販店の方が少し安いかもしれませんが、その美容室でご購入いただくことが、応援にもなります。

もちろん、来店頻度も大切です。
カットは1ヶ月、カラーは2ヶ月も経てば、スタイルは崩れ始め、根元も目立ってきます。

「まだ大丈夫かな?」と思う少し前のタイミングでメンテナンスにご来店いただくことが、キレイなヘアスタイルをキープする秘訣です。

まとめ

このように、美容室の売上には限界があります。

ネットショッピングのように寝ていても、風邪を引いていても売上が上がる商流ではなく、身体を動かさないと売上が上げられません。

この先もどんどん美容室が増え、経営が厳しくなる美容室は増えていくと思われます。
もし、あなたにお気に入りの美容師さんがいるのなら、サロンで商品を買ったり、定期的にメンテナンスに通ったりすることが、その美容師さんとお店の未来への、何よりの「応援」になります。

それが美容師さんへの投資であり、寄付でもあります。
ぜひ、この美容師さんの商流をご理解いただけますと幸いです。

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