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  • 投稿日:2025/12/19
  • 更新日:2025/12/20
FIREと小確幸(しょうかっこう) - 自由の先に残る日常の幸福

FIREと小確幸(しょうかっこう) - 自由の先に残る日常の幸福

タツヲ@FIRE一年生

タツヲ@FIRE一年生

この記事は約3分で読めます
要約
小確幸とは、日常の中でふと感じられる、確実で小さな幸せのこと。FIREや大きな目標の達成は人生に非日常の頂点をもたらしますが、その高揚は長く続きません。その後に続く日常を心地よく支えるのが小確幸であり、FIRE後の幸福度は支出額よりも、こうした幸せを感じ取れるかどうかで決まります

小確幸とは

小確幸(しょうかっこう)とは、小さくはあるが確固とした幸せ。
日常の中でふと味わう、ささやかで現実的な幸福感。

この言葉は、村上春樹が1985年のエッセイで用いた表現として知られています。

小確幸は、例えば、
- 朝のコーヒーがちょうどよくおいしい
- 予定が一つ早く終わった
- 天気がよく、洗濯物が気持ちよく乾いた
- 好きな本の続きが読める時間ができた
といったものです。

「人生を変える大きな幸せ」ではなく、今ここで確実に感じられる幸福である点が、小確幸のポイントです。

小確幸と大きな幸せ

小確幸は、大きな幸せや大きな目標と両立できます。
それらを捨てる必要はありません。

ただし、次の理由から小確幸は必須となります。

大きな目標の達成は「非日常の頂点」をつくるが、人生の大部分はその後の「日常」であり、その日常の幸福度を決めるのが小確幸だからだ。

なぜFIREを目指す人ほど小確幸が重要なのか

FIRE後の幸福は「支出額」より「満足の感度」で決まります。
年間支出300万円でも満足な人もいれば、年間支出1000万円でも不満な人もいます。
違いは「小さな幸せを感じ取れるか」。
小確幸の感度が高い人ほど FIRE でも幸福度が高いのです。

小確幸なきFIRE

- FIRE後も「もっと増やさないと不安」
- 常に資産額をチェックしてしまう
- 他人のFIREと比較して焦る
- 社会通念上の派手なFIRE像を追いかける

自由を得たはずなのに、落ち着かない。

小確幸のあるFIRE

- 朝ゆっくりコーヒーを飲める
- 平日に空いている場所へ行ける
- 好きな作業だけを少しやる
- 「今日は何もしない」を肯定できる

FIREは「幸せになる権利」を買うこと、小確幸は「幸せを感じる能力」。

FIRE後における小確幸の乱発による弊害

FIREを達成すると、お金や時間の余裕が生まれます。
その結果、小確幸を得る機会も増えます。

それによる弊害はあるのでしょうか。

例えばこんな疑問が浮かびます。

ラーメンにちょっと高めなトッピングをするという小確幸。FIRE前だとなかなか難しかったが、FIRE後だと毎回できてしまう。毎回できると、慣れてしまって幸せと感じなくならないか?

大前提として、FIRE後に小確幸を得る機会が増えること自体が、すでに大きな幸せです。機会が増えることで幸福のピークは下がりますが、その一方で幸福の「底上げ」は起きています。

そのうえで、 次の2つのパターンを考えてみます。

小確幸が消耗するパターン

- 毎回フルトッピング
- 意識せず機械的に注文
- 「これが普通」と思い始める

小確幸がコスト化し、感情が伴わなくなります。

小確幸が持続・進化するパターン

- あえて毎回はしない
- 「今日はつけよう」と意識的に選ぶ(自分を労う時など)
- 状況や気分で変える

小確幸が儀式化し、意味を持ち続けます。

つまり、小確幸は「消費」すると減るが、「選択」すると続きます。

FIRE後であっても、小確幸を意識的に扱い続ける必要がある、ということなのです。

おわりに

大きな目標は、人生を大きく動かす力を持っています。
けれど、それらがもたらす「特別な瞬間」は、長くは続きません。
その先にあるのは、結局いつもの日常です。

その日常の質を決めるのが、小確幸です。

小確幸は贅沢でも妥協でもなく、自分の感覚に目を向けるための、ささやかな技術。

FIREを目指す人も、すでに達成した人も、最近どんな小確幸を感じたか、少しだけ思い出してみてください。

その中に、これからの日々を静かに支えてくれる答えがあるはずです。

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タツヲ@FIRE一年生

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タツヲ@FIRE一年生

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この記事のレビュー(5
  • 会員ID:NH9xoWMp
    会員ID:NH9xoWMp
    2026/01/24

    ツヲさんの記事を読んで、FIREとは何かで壁打ちしてとりくんでいる“余白の意味づけ”と、とても近いものを感じました。 余白は、 「空いた時間」ではなく、「自分で選び直す時間」。 小確幸は、 「勝手に増える幸せ」ではなく、「自分で選び取る幸せ」。 この2つは同じ方向を向いているように思います。 FIRE後は時間もお金も余裕が生まれ、小さな幸せを得る機会が増えますが、 それを無意識に“消費”してしまうと、慣れとなり、幸せの感度が下がってしまう。 一方で、「今日はこれを選ぶ」と意識的に扱うことで、小確幸は儀式のように意味を持ち続ける。 結局、FIRE後の幸福度を決めるのは、日常の中の小さな幸せをどう選び取るかなんですね。

    タツヲ@FIRE一年生

    投稿者

  • 会員ID:VWXR4NL1
    会員ID:VWXR4NL1
    2025/12/24

    読ませていただきありがとうございます😊『小確幸』という言葉を初めて知りました。奥深い内容に引き込まれました。小さな幸せをたくさん感じたいと思いました🤭

    タツヲ@FIRE一年生

    投稿者

  • 会員ID:cuxFotZl
    会員ID:cuxFotZl
    2025/12/24

    参考になる視点でした。ありがとうございます!

    タツヲ@FIRE一年生

    投稿者

  • 会員ID:ZhWOoq1f
    会員ID:ZhWOoq1f
    2025/12/24

    タツヲさん 素敵な記事をありがとうございます。 私も「今ある幸せが当たり前ではない」ことを忘れず、感謝の気持ちを持って日々を過ごしていきたいと思います。

    タツヲ@FIRE一年生

    投稿者

  • 会員ID:fRvqXBkQ
    会員ID:fRvqXBkQ
    2025/12/19

    こんなに深く考えたことはなかったですが、言われてみれば確かにその通りですね。 今はのんびりとした時間がほとんどないのですが、やりたいことだけを選んでやっているので満足しています😊

    タツヲ@FIRE一年生

    投稿者