• 投稿日:2025/12/21
帯が結べなかった私が、着物で空を飛んだ話 タンスの肥やしの着物活用

帯が結べなかった私が、着物で空を飛んだ話 タンスの肥やしの着物活用

もんちゃんだもん@学長ラブ3月世界一周へ

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この記事は約4分で読めます
要約
着付けができず、長年タンスに眠らせていた着物。浴衣の帯が結べず凹んだ経験を経て、2分で着られる着物とリメイクに出会い、着物も自分も解放された物語。

タンスの奥で眠っていた着物を、もう一度人生の表舞台へ

タンスの奥に、ずっと気になっているものがありました。
それは、着物。

嫌いだったわけではありません。
むしろ好きでした。色も柄も、布の重みも、日本人としての記憶を呼び起こすようで。
それでも私は、長年その着物たちを「タンスの肥やし」にしてきました。

理由は、ただ一つ。
着付けができなかったから。仕事してるし、子育てもしてるし。

着物は「ちゃんと着られなければ意味がない」
「人前に出るなら、完璧でなければ恥ずかしい」
いつの間にか、そんな思い込みを自分に課し、着物を見るたびに
「できない自分」を責める材料にしていました。


きっかけは、ビジネスクラス搭乗だった

転機は、思いもよらないところから訪れました。
飛行機のビジネスクラスに搭乗することになり、
「それなら、着物で乗れたら素敵かもしれない」と、ふと思ったのです。

もちろん、従来の着物では無理。
空港、機内、長時間の移動——考えただけでハードルが高すぎました。

半ば諦めながらネットを探していると、目に留まったのが
“2分で着られる着物”

上下二部式で、帯も巻き付けるだけで簡単。
「これなら、私にもできるかもしれない」
そう思い、まずはレンタルしてみることにしました。


着物で飛行機に乗るという体験

結果は、予想以上でした。

空港では視線を感じ、
機内ではCAさんから
「着物でご搭乗される方、初めて見ました」
と驚かれ、旅先では
「素敵ですね」「どこで買ったんですか?」「CEREMONY?」
と声をかけていただくこともありました。CAさん20人、
NYでは20人以上に声をかけられました。

何より、自分自身が一番驚いていました。
着物を着ているのに、苦しくない。怖くない。緊張しない。

「着物=大変」という長年の思い込みが、音を立てて崩れていきました。

その体験が忘れられず、レンタルだったその着物は、最終的に購入。
私の“特別な一着”になりました。その後10回着物で搭乗。


母から譲り受けた、60年前の着物

そしてもう一つ、大きな決断をしました。
母から譲り受けた、60年前の着物3点。

大切なものだからこそ、
「傷つけたくない」「失敗したくない」と思い、
結局、長年タンスに眠らせたままでした。

けれど今は思います。
着られないまましまい続けることの方が、もったいなかった。

その着物も、思い切ってリメイク。
普段着として着られる形に、生まれ変わらせました。


できなかった日の記憶 〜浴衣とドジャース球場〜

実は、今回のリメイクや「2分で着られる着物」に出会う前に、
忘れられない出来事がありました。

9月、次男と一緒に、
大谷翔平さんと山本由伸投手が出場するドジャースの試合を観に行ったときのことです。

せっかくのアメリカ、せっかくの日本人選手。
「日本人アピールをしよう」と思い、私は浴衣を着ていくことにしました。
何度も何度も、家で練習しました。
動画を見て、鏡の前で帯を結び、
「これなら大丈夫」と思っていたのです。

ところが、当日。

時間はない、周りは慌ただしい、手は思うように動かない。
帯が、どうしても、うまく結べませんでした。

焦りました。
「どうして、こんな簡単なことができないんだろう」と思いました。

その瞬間、頭に浮かんだのは
「私は不器用だな」
「やっぱり着物は無理なんだ」
という、長年自分に言い聞かせてきた言葉でした。

楽しみにしていたはずなのに、
嬉しいはずのイベントなのに、
私は少し凹んでいました。
次男が結ぶのを手伝ってくれ、間に合いました。


「できない自分」を責めなくなった日

着付けができない自分を、私は責めてきました。
でも、リメイクした着物を羽織った瞬間、気づいたのです。

着物は、
「苦労して着るもの」でも
「我慢して着るもの」でもなく、
**“自分が心地よくなるために着ていいもの”**なのだと。

普段着として着られるようになったことで、
着物は「特別な存在」から
「そばにいてくれる存在」に変わりました。

心の中にあった重たい荷物が、ふっと軽くなった瞬間でした。


タンスの肥やしだった着物は、私を縛っていた価値観だった

着物を生き返らせたつもりでいましたが、
本当は——
古い価値観から、自分自身を解放していたのかもしれません。

「ちゃんとできなければ意味がない」
「できないなら、持っていても仕方がない」

そんな考えを手放したら、
着物も、私自身も、息を吹き返しました。

これからは、
気負わず、比べず、
着たいときに着る。

タンスの奥に眠っている着物たちが、誰かの人生で、もう一度光を浴びるきっかけになれば嬉しいです。

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この記事のレビュー(2
  • 会員ID:DaZsSDR4
    会員ID:DaZsSDR4
    2026/01/04

    “いつか着物で仕事をする自分”を夢見て、祖母から譲り受けた着物達。出番がないまま、時だけが過ぎていきます…💦 本当にたまたま目に入ったもんちゃんだもんさんの記事に自分を重ねて、何とも言えない気分になりました。 私も着物で海外行って、「日本の着物って素敵でしょ!」と言いたくなりました! 素敵なお話、ありがとうございました‼

  • 会員ID:kehHofBJ
    会員ID:kehHofBJ
    2025/12/21

    とても素晴らしいです またいい記事書いてください

    もんちゃんだもん@学長ラブ3月世界一周へ

    投稿者

    2025/12/21

    誰がいいねしてくれたのだろうと思ってたら、 りょうでしたか。 ありがとう。

    もんちゃんだもん@学長ラブ3月世界一周へ

    投稿者