• 投稿日:2026/01/01
  • 更新日:2026/01/08
【元・労組副委員長FPが解説】「月数千円の節約」で「年収」を下げるな!労働組合脱退の隠れたリスクの話

【元・労組副委員長FPが解説】「月数千円の節約」で「年収」を下げるな!労働組合脱退の隠れたリスクの話

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ふぁじー@名古屋ライフプラン作成支援FP

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会社員の皆様。こんにちは。 ふぁじーです。

毎月の給与明細を見て「組合費、高いなぁ」と感じたことはありませんか?

「何に使われているか分からないし、固定費削減のために抜けようかな」 そう考えるお気持ち、非常によく分かります。「貯める力」を鍛える上で、使途不明な固定費は見直すべき対象ですからね。

しかし、待ってください。 その数千円をケチった結果、年間数十万円、生涯で数百万円単位の損失を被るリスクがあることをご存知でしょうか?

現在私は独立系FPですが、以前は自動車部品メーカーで生産技術職に従事し、10年間にわたり労働組合執行部も務めていました。 「組合の内側」と「家計の防衛(FP)」の両方を知る私だからこそ言える、「労働組合というサブスクリプション」を安易に解約してはいけない理由を、損得勘定の視点で解説します。

1. そもそも労働組合とは?

教科書的に言えば、労働組合とは「労働者が団結して、会社と対等に話し合うための組織」です。 憲法によって保障された「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」という強力な3つの権利を持っています。

要は、「みんなで会社に賃金交渉や待遇改善を要求できるようになる団体」が労働組合です。

2. 組合費は何の「対価」なのか?

多くの人が組合費を「掛け捨ての無駄金」と考えていますが、これは「交渉権」と「協定による保障」の必要経費です。 私の経験上、組合費の対価として得られるサービスは以下の通りです。

団体交渉: 賃上げ(ベア)やボーナス(一時金)の獲得交渉。

相談・防衛: パワハラ対応、不当な配置転換、制度運用の監視。

不当労働行為の監視: 理由なき解雇や減給の阻止。

福利厚生: レクリエーションや、全労済と連携した割安な共済保障など。

3. FP視点で見る「脱退」の経済的損失

「固定費削減」は重要ですが、現場を知る人間として、「安易な脱退」は割に合わないと断言します。

最大の理由は「団体交渉の蚊帳の外に置かれる」ことです。

① 賃上げ・ボーナスの交渉権を失う可能性 

春の取り組み(昔の春闘)の時期、「今年はベア〇〇円、ボーナス〇ヶ月分!」というニュースを見ますよね? あれは、組合が会社と激論を交わし、勝ち取った「協定」です。

ですが!

組合を抜けた場合、法的には「会社と個別に賃金交渉をする」ことになります。

想像してみてください。 

「一般社員のあなた一人」で、人事部や経営陣を相手に「私の給料を上げてください」と交渉して、協定と同等の結果を得られますか?

多くの企業では、実務上は非組合員にも組合員と同じ条件を適用することが多いですが、それはあくまで会社の「温情」や「運用上の都合」です。法的には、非組合員の条件は会社の裁量で決められます。 「君は交渉相手(組合)がいないから、今年のベアは無しね」と言われても、対抗するのは至難の業です。

② 「月5,000円」vs「年20万円」の損得勘定 

仮に組合費が月5,000円(年6万円)だとします。 組合が頑張って、月1万円のベースアップ(年12万円)と、ボーナス増額を勝ち取ったとしましょう。 もしあなたが組合を抜けていて、この恩恵を受けられなかったら?

節約できた額: 年間 6万円(組合費)

失った賃上げ額: 年間 数十万円(残業代単価への波及含む)

目先の固定費を削るつもりが、長期的には大赤字になりかねません。これはやってはいけない「悪い節約」です。

4. まとめ:権利を「使い倒す」発想を持とう

もちろん、IT業界などで完全実力主義の会社にお勤めの方や、既に管理職並みの報酬を得ていて「自分で年俸交渉ができる」という実力者であれば、組合は不要かもしれません。

しかし、一般的な会社員にとって、労働組合は「最強の給与交渉代理人」です。 仕組みやメリットを理解せず、「なんとなく無駄そうだから」で抜けるのは、危険です。 投資と同じで「中身を知らずに行動する」のと同じです。

中には「ウチの組合は飲み会ばかりで機能していない」という不満を持つ方もいるでしょう。 その場合は、ただ抜けるのではなく、「組合費を払っている組合員」として、執行部に本来の仕事を要求しましょう。 「飲み会よりも賃上げ交渉の準備をしてくれ」と声を上げることも、立派な「守る力」です。

ご自身のキャリアと資産形成を守るために、今一度「組合費」を投資対効果の視点で点検してみてください。

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