- 投稿日:2026/01/11
- 更新日:2026/03/30
なぜAIのコピーは「どれも悪くなさそう」なのか
まず前提としてお伝えしたいことがあります。
「ベストなキャッチコピー選べないのは、センスがないから」ではない!
コピーライターを数年やっても「選ぶ」のは本当に難しい!
「書く」より「選ぶ」ほうが、高い技術が必要です。
かつ、AIのコピーは、構造上、
「どれも悪くない」「全部それっぽい」と感じやすくなるように提示されるようにできているんです。
ChatGPTは「無難な正解」をたくさん出してくる
ChatGPTが出すキャッチコピーは、多くの場合、
・文法的に自然
・意味が通る
・誰かを強く否定しない
という “減点されにくい表現” になっていることが中心です。
つまり、AIに任せるとどれも正解?と思えるコピーが10個並ぶ、という状態になるのです。
選べない最大の理由|「判断軸」を持ってないから
コピーを選べなくなる最大の原因は、
「良し悪し」ではなく「選ぶための判断の軸が決まっていないから」です。
判断の軸は色々ありますが、ざっくりまとめると以下の3つ。
・何を一番伝えたいのか(What)
・誰がターゲットなのか(Who)
・目的は「興味をうながす」のか「行動をうながす」なのか(Why)
これらが曖昧なまま並べると、
どのコピーも同じ土俵で評価ができない。
結果、
「なんとなく好み」「雰囲気がよさそ」
という感覚頼りの選択になってしまうのです。
良い案を選ぼうとすると、必ず迷う。その理由。
多くの人がやってしまうのが
「この中で一番良いコピーはどれなのか」と考えること。
ですが、多くのコピー制作の現場でコピーを選ぶときにやっている方法は
「ボツ案を選ぶ」こと。
私もよく、100案出したコピーの紙を師匠に渡し、
「これはだめ」「こっちも芯を食ってない」とボツ案を目の前で破られてました(笑)
良い案を選ぼうとすると
・「良い」の定義は曖昧になりがち
・正解が1つだけある気がしてしまう
・間違えたくないという心理が働く
ものです。なので、
おすすめしたい選び方は「良いものを探すのではなく、ダメなものを削る」
方法です。
本題|コピーを選ぶための5つの「評価軸」
ここからは、生成AIが出したキャッチコピーを前にして
「迷わずボツ案を選ぶための軸」の目線を5つ紹介していきます!
評価軸①|「誰に向けたコピーか」を一瞬で説明できるか
まず最初に見るべきはここです。
このコピーは
誰に向けて書かれているかをひとことで説明できるか?
という評価軸です。
説明できない場合、そのコピーは かなり高確率で削ってOK です。
小さい子どもの方向けのコピーなのに、スタイリッシュな英語を使っていたりする、など。
コピーは「刺さる人を減らすほど強くなる」ので、ここが曖昧なものは最初に外します。
評価軸②|読み手が「自分の話」と感じるか
次に見るのは、
読み手の視点に立っているかどうかです。
チェックするポイントはシンプルで、少しでもターゲットの立場に立ったときに「わかりづらいな」「別に自分じゃなくてもいいかな」と感じたら、削る候補に入れてください。
この点は非常に難しいので、
コピーライターの現場でも、自分の書いたコピーを削る過程で、
実際のターゲットの方に見ていただくことが多いです。
読み手になって欲しい方の立場を想像して、
「このコピーを読んだだけでサービスが想像できるかな?」など、
「自分がどう思うか」ではなく「読み手がどう思うか」と立場を変えて読んでみることにチャレンジしてみてください。
評価軸③|「何を言うか」が、かぶっているものをグルーピングする
ここまででも、だいぶ削られてきたかと思います。
ここから先は、複数案を並べたとき、「何をいうか」がかぶっていないかをみていきます。
「言い回しは、違う。でも、言っていることは同じ」
こうしたコピーが複数ある場合、全部を残す必要はありません。
この場合は、グルーピングをして
・一番シンプルなもの
・一番具体的なもの
・一番読者が絞れているもの
などどれかひとつだけ残して、他は削る
ようにしていくとだいぶ削られていきます。
評価軸④|具体性があるか(数字・状況・行動)
こちらの評価軸は、もし、作成したいコピーの目的が、
行動を促すものだった場合を想定したものになります。
生成AIのコピーで多いのが、抽象的でキレイな表現です。
・成果が出る
・効率が上がる
・迷わなくなる
など、こうした言葉だけで終わっている場合、印象に残りにくくなります。
見るべきポイントとして、
・数字がある
・状況が浮かぶか
・何をする話か想像できるか
など具体性が弱いコピーを「悪くはないけど使いにくい」 ので、ここで削っていきます。
評価軸⑤|「なぜこのコピーにしたか」を説明できるか
最後の評価軸は、
・なぜこのコピーを選んだのか
・誰に、何を伝えたいのか
これを「コピーと照らし合わせて、言葉で説明できるか」を確認します。
もし「なんとなくフィーリング」「雰囲気が好き」
しか理由が出てこない場合、そのコピーは、
まだ判断材料が足りていない 状態です。
説明できないコピーは、一度外すか、保留にして問題ありません。
まとめ
AIで出したキャッチコピーの「選び方」
良い案を選ぶのではなく、ボツのコピーを削りましょう。
評価軸は、
・誰向けか一瞬で言えるか
・読み手は「自分の話」と感じるか
・他の案と役割が被っていないか
・具体的なイメージが湧くか
・選んだ理由を説明できるか

「センス」ではなく「基準」を持とう
ChatGPTでキャッチコピーを大量に出せるようになった今、
多くの人がつまずくのは 「出すこと」ではなく「選ぶこと」 だと感じます。
でも、選べないのは、能力不足ではありません。
多くの方が、判断の基準とプロセスは知らないもの。
そして、プロのコピーライターでも「出すこと」より「選ぶこと」が、最も難易度の高いことであるとお伝えしました。
流れが身につくと、迷う時間が減り、「なぜこれを選んだか」を説明でき、次回以降も同じやり方で判断できるようになります。
キャッチコピーに、絶対的な正解はありません。
生成AIは 案を出す道具。選びとり、決めるのは、あなたです。
ぜひ次回からは、
「どれが一番いいか?」ではなく
「どれを削るか?」 から始めてみてくださいね。
きっと、今までよりずっと楽に、納得して決められるはずです。
ぜひ、感想や困っていることなどをレビューで教えていただけたら幸いです。