- 投稿日:2026/01/26
はじめに🍶
埼玉は、派手さよりも“食とともにある酒”を軸に発展してきた酒どころです。伝統的な純米志向の蔵が土台を築き、近年は香りや透明感で評価を高める新世代の酒も台頭。結果として、華やか・骨太・端正という異なる方向性が同時に楽しめる地域になっています。
今回は、埼玉らしさの異なる3本を選びました。
① 花陽浴(はなあび)
醸造元:南陽醸造(埼玉県)
花陽浴は、埼玉酒のイメージを大きく塗り替えた存在。トロピカルフルーツを思わせる華やかな香り、口に含んだ瞬間の瑞々しい甘み、そしてキレよく消える後味が高く評価されています。
近年は流通量の少なさも相まって注目度が上昇しましたが、本質は「香りと飲みやすさの両立」。冷酒で香りを立たせることで、この酒の個性が最も分かりやすく表れます。

ペアリング
花陽浴 × 草加せんべい
花陽浴 × 生ハム
花陽浴 × フレッシュチーズ
② 神亀(しんかめ)
醸造元:神亀酒造(埼玉県)
神亀は、埼玉のみならず全国でも“純米酒の基準”として語られることの多い蔵。米の旨みを芯に据えた設計で、飲みごたえがありながら料理の邪魔をしない構成が特徴です。
特に燗にしたときのふくらみと余韻は評価が高く、温度帯によって表情が変わる点も魅力。派手な香りはありませんが、飲み進めるほどに良さが伝わる一本です。

ペアリング
神亀 × うな重
神亀 × 角煮
神亀 × 焼き魚
③ 彩來(さら)
醸造元:北西酒造(埼玉県)
彩來は、透明感のある香味と軽快な飲み口が特徴の一本。過度に主張せず、料理と並んだときに真価を発揮します。
冷酒ではシャープに、常温に近づくとやわらかさが増し、日常の食卓で扱いやすいのが強み。飲み疲れしにくく、食中酒としての完成度の高さが評価されています。

ペアリング
彩來 × 深谷ねぎの焼き物
彩來 × 塩焼き鳥
彩來 × 冷奴
まとめ📝
埼玉の日本酒は、「香りで惹きつける酒」「旨みを積み上げる酒」「静かに寄り添う酒」が同じ地域に共存しているのが最大の魅力。
気分や料理に合わせて選ぶことで、それぞれの良さがより明確に感じられます。一本で完結させず、食卓ごとに役割を変える──それが埼玉酒の楽しみ方です。