- 投稿日:2026/03/24
- 更新日:2026/03/26
一次試験を突破した後に立ちはだかるのが、面接形式の二次試験です。プレゼン、外国語通訳、シチュエーション問題……。プレゼン問題などテーマが多岐にわたり対策がしづらいものもありますが、しっかり準備することで、一発合格が可能です!以下の通り、それぞれのパートごとに勉強方法のアドバイスをまとめました。
1. プレゼン問題:「抽象化」と「型」を作る
プレゼンでは与えられたテーマについて2分間英語で話すことが求められます。ただとにかく範囲が多岐にわたるため、ある程度網羅的に日本を語れるようになっておく必要があります。実際に出題されるテーマは、例えば以下のようなものです(2024年度過去問題抜粋)
①戌の日 ②きりたんぽ鍋 ③金継ぎ
①南海トラフ地震 ②三三七拍子 ③飛騨高山
①津田梅子 ②平等院鳳凰堂 ③豆まき
正直なところ、勉強を始めた当初の私は、お題に対して日本語ですら2分間も話し続ける自信がありませんでした。運任せにはしたくなかったので、少なくとも30個程度の頻出テーマについては、話せるようになっておくとよいかと思います!
頻出テーマについては、PEP予備校さんが上手くまとめてくれているので、それを見ることをお勧めします!(下記参照)
そのうえで、一発合格をより確実なものにするために、もし自分の知らないテーマが出てしまったとしてもパニックにならずに対応できるよう、下記のような準備をしておきました。
「抽象化」へ逃げる
例えば「鹿威し(ししおどし)(下図参照)」というテーマだったとします。日本庭園にあることや、構造の説明などをしても恐らく50秒程度で話が終わってしまうと思います。
そこで、「これは日本の『わびさび』の精神を表しています」と一段上の概念へ逃げるのが一つの手です。すると何ということでしょう!わびさびの説明が加わることでもう40秒は稼げるようになります。
わびさび、禅、おもてなしなどの根幹テーマを深掘りしておけば、どんなお題からでも時間を稼ぎつつ、内容を濃く見せられます。
あるいは「床の間(下図参照)」なら、「書院造り(現代の日本家屋のルーツ)」の話に繋げてしまうのも有効かと思います!
締めの定型文で20秒稼ぐ
最後の締めの言葉を決めておくのも有効です。あらかじめ決めておけば、内容が少し足りなくても20秒は稼げますし(笑)プロガイドらしい印象が残せます。私は以下のような文言で締めていました。
"Thank you for listening to my presentation. Japan has many unique cultures and interesting customs, and I hope you find them very fascinating. I hope you enjoy your time in Japan :)
(番外編)「おすすめの季節」で稼ぐ
ある合格者の方が使っていたテクニックですが、屋外の観光地であれば必ず「冬」をおすすめしていたそうです 「冬は混雑が少ないことや、雪とのコントラストが美しい」というそうですが、 これらの説明はどんな観光地でも使えます。あえて「冬」を推す意外性も、試験官の興味を引くフックにもなるそうです。私はこのテクニックは使っていませんが、頭の片隅に入れておいてもいいかもしれません。
おすすめのサイト
大手予備校の中で一番すっきりまとまっていたのが、PEP予備校の「二次試験用メインレジュメ」でした。 過去の出題頻度から今年の予想まで網羅されており、実際に新規設問を的中させた実績もあるそうです。特に「出題予想」は、対策の優先順位をつける上で非常に参考になりました。
2. 外国語訳:忠実に訳さなくてOK
外国語訳は、試験官が日本語で読み上げるテーマをその場でメモし、すぐに英語に訳して伝えるという形式です。「要点を素早く掴む能力」や、日本語を聞いて即座に英語をひねり出す「瞬発力」が求められます
意訳でもOK
瞬発力が求められる分、通訳案内士予備校の講師によれば、かなりの意訳が許容されるようです(合格ラインの詳細は非公開ですが、予備校講師が断言するほどなので、信憑性は高いと思います)
どこまで意訳が可能か、というところですが、例えば、「新宿御苑は高層ビルと自然のコントラストがとても美しい」という一文があったとします。これを綺麗に訳そうとすると幾つかのパターンがあります。
①"The contrast between greenery and skyscrapers at Shinjuku Gyoen is stunning."
②"The skyscrapers and nature create a very beautiful contrast at Shinjuku Gyoen"
③”You can see a very beautiful contrast between the skyscrapers and nature in Shinjuku Gyoen.”
このように幾つかの選択肢が考えられますが、どれも正解です!
極端な話、"The beautiful part about Shinjuku Gyoen is the contrast..." レベルの平易な表現でも大丈夫です。大切なのは、自分が使い慣れた構文に落とし込み、ポイントを伝え切ることです。それができれば十分合格点に届くかと思います。
幾つかの略字は覚えておくとよい!
外国語訳(逐次通訳)では、試験官が読み上げる日本語をメモすることが求められるので、自分なりに「略字」をいくつか決めておくと、心強い味方になってくれるのかな、と思います。
私の場合は、
日本人→J、 外国人観光客→ Fv
好き、人気、楽しまれている等 → ♡
世界→ 〇 ←地球儀をイメージ
といったようなものを使っていました。
ただ「略字を作りすぎると、かえって本番で思い出せなくなる」という本末転倒な事態が起きるので、ある程度に留めることをおすすめします
実は本番の方が易しい?:
対策本として有名な『全国通訳案内士試験「英語2次(口述)」合格!対策』などは日本語の読み上げが非常にスピーディーです。絶望される方が多いと思いますが、実は本番のスピードは驚くほどゆっくりです。
目安としては、読み上げソフト『音読さん』で0.75倍速にするくらいのレベルです。参考書を勉強して絶望した人(私のことです笑)も、本番はもっと楽に感じるはずなので安心してください。
3. シチュエーション問題:「共感」と「解決」
最後のパートはシチュエーション問題です。ここでは試験官が観光客になりきって、現場で起こりうるリアルな困りごとを突きつけてきます。ガイドとしてゲストに寄り添う「共感」と、事態をなんとかしようとする「解決の姿勢」が求められます
【トラブルの例(2024年度過去問)】
炊飯器の返品: 家電量販店で炊飯器を2台購入したが、他店の方が安かったため返品したいというゲスト。しかし店側は「取り寄せ品なので不可。事前説明もした」と断ってきた。あなたはどう間に入りますか?
人力車の定員: 嵐山で親子3人が人力車を希望。定員は2名だが「子供が小さいから一緒に乗りたい」と食い下がるゲストに対し、車夫は「ルールなのでダメ」と回答。あなたならどう対応しますか?
事実は変えられなくても、気持ちは和らげられる:
私の時は、「足の悪いゲストが、急な階段を登らなければならないお城に登れない。あなたはどうする?」というお題でした。お城に今すぐエレベーターを設置することはできません。そこで私が意識したのは以下の2点でした。
1. まずは「共感」: 「楽しみにされていたのに、登れないのは本当に残念ですよね(I totally understand how you feel. It is a great pity.)」と、まずはゲストの気持ちを受け止めること。
2. 共感したうえで「代案の提示」: 具体的には、お城のスタッフに代替の手段がないか確認してきますね、と動く姿勢を見せたり、あるいは、代わりに、足が悪い方でも回れる別の観光地を紹介する等の他の選択肢を提案しました。
ゲストとコミュニケーションをしていると日本庭園に興味があることが分かったので、お城の隣にある庭園(大抵の有名なお城には庭園が隣にある)に行くことを提案し、満足していただきました。
※各トラブル事の模範解答は『全国通訳案内士試験「英語一次・二次」直前対策 (日本紹介)』などの書籍をさらっておくと安心かと思います
一説には「試験官を笑わせたら勝ち」という話もあるようです。困っている観光客役(試験官)が笑顔になるということは、ガイドとして良い空気が作れている証拠だからだそうです。(偶然にも私は爆笑をかっさらえました笑)
最後に:
全2回にわたる私の合格体験記にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
「知識ゼロ」の状態からスタートした私でも、しっかり準備することで、一発合格というゴールにたどり着くことができました。だからこそ断言できます。皆さんも、きっと合格できます!
あと、皆さんにアドバイスしたいのが、「勉強する仲間」を作ることです。私自身、2025年度の合格を目指す仲間たちと切磋琢磨できたからこそ、最後まで気持ちを切らさずに走り抜けることができました。一人で抱え込まず、同じ志を持つ相手を見つけることは、合格への何よりの近道だと思います。
私もまだ合格したばかりのひよっこガイドですが(笑)、少しでも皆さんの力になりたいと思うので、何か困ったことがあれば、いつでも気軽に声をかけてくださいね。
皆さんの積み重ねてきた努力が大きな実を結び、いつかプロのガイドとして、現場でご一緒できる日を心から楽しみにしています。
一緒に、このインバウンド業界を盛り上げていきましょう!