- 投稿日:2026/04/06
はじめに
転職活動をしていると、気になる会社の平均年収を調べたくなりますよね。
そんなとき、まずOpenWorkのようなクチコミサイトを見る人は多いと思います。
実際、クチコミサイトは便利です。働いた人の声が見えるので、社風や評価制度、残業の多さなど、数字では見えにくい現場感がつかみやすいからです。
ただし、ここで1つ注意したいことがあります。
それは、クチコミサイトはあくまでクチコミベースだということです。
投稿した人の職種や年代、在籍時期が違えば、見える景色も変わります。
つまり、リアルな声ではあるけれど、企業同士を公平に比べる土台としては弱いことがあります。
そこで役立つのが、金融庁のEDINETです。
EDINETは、有価証券報告書などの法定開示書類を見られる公式システムです。
企業の「従業員の状況」には、平均年間給与や平均年齢が載っており、企業研究に使えます。
EDINETの閲覧サイトはこちらです。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/
結論
転職先の平均年収を調べるなら、まずEDINETで比較するのがおすすめです。
理由はシンプルです。
同じ開示ルールで出された数字なので、複数企業を公平な条件で比べやすいからです。
一方で、クチコミサイトは便利ですが、あくまで投稿ベースです。
つまり、
・EDINETは比較の土台
・クチコミサイトは補足情報
この役割分担で使うのが、いちばん失敗しにくい見方です。
なぜ平均年収はEDINETで見るべきなのか
1. 会社の公式開示なので信頼しやすい
EDINETに載っている有価証券報告書は、企業が法定開示書類として提出したものです。
つまり、会社の宣伝文句ではなく、公式の数字です。
クチコミはリアルですが、公平に比較できることとは別です。
EDINETは、同じ種類の書類で会社同士を並べられるのが強みです。
2. 「平均年間給与」であり、賞与込み
EDINETでは、一般に「平均年収」ではなく平均年間給与として記載されます。
しかも、賞与込みです。
つまり、月給だけではなく、年間を通した給与水準を見る数字として使えます。
3. 多くの会社では基準外賃金込み
実際の有価証券報告書では、賞与や基準外賃金、時間外手当を含む旨が記載されている例があります。
そのため、基本給だけでなく、残業代などを含んだ数字として読みます。
4. 役員報酬ではなく、原則は従業員ベース
平均年間給与は、提出会社の従業員についての数字です。
社長や役員の高額報酬がそのまま混ざった数字ではありません。
会社全体の正社員に近い給与水準として見るには便利です。
クチコミサイトとEDINETの違い
OpenWorkなどのクチコミサイトは、現場のリアルを知るのに向いています。
たとえば、
・評価制度に納得感があるか
・若手でも昇給しやすいか
・仕事量に対して給料は見合うか
・残業が多いか
こういう話は、クチコミサイトのほうが見つけやすいです。
ただし、やはりベースはクチコミです。
・投稿者の属性が違う
・投稿時期が違う
・職種が違う
・感じ方が違う
そのため、複数企業を公平な条件で並べるには弱いです。
一方、EDINETは同じ種類の開示資料を使って比較できます。
だからこそ、企業比較の土台として優秀なんです。
わかりやすく言うと
・クチコミサイトは体験談
・EDINETは比較のものさし
です。
実例 トヨタ自動車と本田技研工業をEDINETで比較
直近の有価証券報告書ベースで見ると、次のとおりです。
・トヨタ自動車
平均年間給与 9,825,635円
平均年齢 40.7歳
平均勤続年数 15.6年
・本田技研工業
平均年間給与 8,955,000円
平均年齢 44.5歳
平均勤続年数 21.9年
ここで大事なのは、数字を単体で見ないことです。
平均年間給与だけでなく、平均年齢と平均勤続年数も参考にします。
給与だけなく、年齢構成や勤続年数の違いも含めて読むのがコツです。
これが、EDINETで比較する価値です。
同じルールで開示された数字だから、土俵をそろえて見比べやすいんです。
転職者向け 平均年収の見方3ステップ
STEP1 EDINETで候補企業を2〜3社並べる
まずは、気になる会社を2社か3社選びます。
そしてEDINETで、有価証券報告書の「従業員の状況」を見て、平均年間給与を比べます。
1社だけ見ても、高いのか安いのか分かりにくいですが、並べると差が見えてきます。
STEP2 平均年齢・平均勤続年数もセットで見る
平均年収だけ見るのは危険です。
平均年齢が高い会社は、平均年収も高く見えやすいからです。
平均勤続年数もセットで確認しましょう。
STEP3 最後にクチコミで背景を確認する
最後にクチコミサイトで、数字の背景を確認します。
・年収は高いけど残業が多くないか
・昇給しやすい会社なのか
・評価制度に納得感があるか
公式数字で比較してから、クチコミで肉付けする流れが大切です。
チェックリスト
・平均年間給与はいくらか
・賞与込みか
・基準外賃金込みか
・平均年齢はいくつか
やること
□ 気になる会社を2社か3社選ぶ
□ EDINETで平均年間給与、平均年齢、平均勤続年数をメモする
□ そのあとクチコミサイトで数字の背景を確認する
まとめ
転職先の平均年収を調べるとき、クチコミサイトだけに頼るのは危険です。
クチコミサイトは便利ですが、あくまでクチコミベースです。
その点、EDINETは企業の公式開示資料です。
しかも、同じ開示ルールで出された数字を使って、複数企業を比較しやすいという大きな強みがあります。
だから転職者におすすめなのは、
・まずEDINETで公平に比べる
・そのあとクチコミサイトで補足する
この順番です。
平均年収は、転職先を見るうえで大事な数字です。
だからこそ、クチコミだけで決めず、EDINETで比較する。
これが、転職活動で失敗しにくくなるコツです。