- 投稿日:2026/04/12
はじめに
「IPOに当たった!株が上がったら売れるかも!」
新規公開株(IPO)への投資に興味を持ったことはありませんか?
わたしも過去に何度かIPO投資の経験がありますが現実はキビしかったです。まず人気の株は抽選にあたったことはありませんでした。幹事役の証券会社から申し込まないと当たらないという話も聞きます。
あまり知られていない銘柄も試してみると抽選には当たりましたが、買った後は下がっていく一方で、結局は損切りしてしまいました。
「当たれば儲かる」「公開初日に売れば利益が出やすい」という話を聞いて、口座を開いて応募している人も多いと思います。
リベ大の宿題リストを進めていくとIPO投資についてあまり積極的に勧めていないことをご存じの方も多いでしょう。
この記事では、IPO投資がなぜ初心者にとって「手間のわりにリターンが小さくなりがちな投資」なのか、その仕組みをやさしく解説します。
「IPOに時間を使うより、もっと未来につながることに使おう」と思えるようになることがゴールです。
そもそもIPO投資ってなに?
IPOとは「Initial Public Offering(新規株式公開)」の略で、これまで非上場だった会社が、証券取引所に株を公開することを指します。
上場する際に、一般の投資家向けに株を売り出す機会があり、これが「IPO投資」と呼ばれるものです。
なぜ人気があるのかというと、IPOで株を買えた場合、上場後に株価が上昇するケースが多いからです。
「公開価格より高い初値がつきやすい」という傾向があり、うまくいけば当選した株をすぐ売ってプチ利益を得られる、という期待感からIPOに挑戦する人が少なくありません。
現実① 当選確率は想像以上に低い
IPO投資の最初の壁は「そもそも当たらない」という現実です。
人気のIPO案件には、数万〜数十万件もの応募が集まることがあります。割り当てられる株数には限りがあるため、当選確率は非常に低くなります。
証券会社ごとに抽選方法は異なりますが、人気銘柄では当選確率が1%未満になることも珍しくありません。
つまり、100回応募しても当たらないことが普通にあります。
当選確率を上げるために複数の証券会社に口座を開設したり、毎回応募作業をこなしたりと、それなりの手間もかかります。
現実② 当選しても「祈るだけ」の投資になりやすい
たとえ当選できたとしても、落とし穴があります。
IPOで割り当てられた株を手にしたあと、私たちにできることは基本的には「上場初日に売るか、もう少し持つか」を判断するだけです。
しかも、その判断の多くは「市場全体の雰囲気」や「その日の相場の気分」に左右されます。
一般的な株式投資では、企業の決算を読んだり、事業の将来性を分析したり、業界動向を勉強したりすることで、少しずつ「投資家としての判断力」が鍛えられていきます。
でもIPO投資は、当選後にできることが限られており、結果的に「上がることを祈るだけ」の受け身な投資になりやすいのです。
これでは投資の経験値がなかなか積み上がっていきません。
現実③ 初値が公開価格を下回ることもある
「IPOに当たれば儲かる」というイメージがありますが、実はすべての銘柄が上場後に値上がりするわけではありません。
上場後に株価が公開価格を下回る(=「公募割れ」)ケースも一定数あります。
市場環境が悪い時期や、会社の業績への懸念が強い銘柄では、当選しても損失を抱えてしまうリスクがあります。
「当たったら必ず儲かる」という思い込みは、危険な幻想になりえます。
現実④ 手間とリターンが見合わないことが多い
IPO投資に取り組むためには、こんな手間がかかります。
複数の証券会社に口座を開設する各社のIPO案件を定期的にチェックする毎回の応募作業をこなす当選・落選の確認と資金移動をする
これだけの手間をかけて得られる利益は、当選した場合でも数千円〜数万円程度になることが多く、時給に換算すると決して高くないケースも珍しくありません。
もちろん、うまくいけば大きな利益が出ることもあります。でも、それは「宝くじが当たったラッキーなケース」に近く、再現性のある投資戦略とは言いにくいのが現実です。
では、その時間をどこに使うべきか?
リベ大では、「お金を守る・稼ぐ・増やす・貯める・使う」の5つの力を鍛えることが大切だと学べます。
IPO投資に使う時間やエネルギーを、こんな方向に向けてみると、将来的なリターンがずっと大きくなる可能性があります。
🔷 稼ぐ力を伸ばす
本業のスキルアップ、転職活動、副業の立ち上げ——自分の労働力を高めることは、将来の収入に直結します。月1万円の副業収入が毎月続くなら、IPOで1万円当てるより何倍も価値があります。
🔷 増やす力(投資の本質)を学ぶ
インデックス投資(全世界株式・S&P500など)を毎月コツコツ積み立てることは、シンプルで再現性が高く、長期的に資産を増やす王道です。IPO投資に費やす時間を、投資の基礎学習に使う方が「投資家として成長する」という点でも有益です。
🔷 自分の事業をつくる
ブログ、YouTube、ハンドメイド、コンサルティングなど、自分の専門性や趣味を活かした小さな事業を育てることは、長期的に大きなリターンをもたらす可能性があります。IPO抽選に費やす時間を、自分の事業づくりに使う方が「未来に資産を生み出す」という意味で有意義です。
まとめ:IPO投資は「悪」ではないが、優先順位は低め
IPO投資は違法でも詐欺でもなく、正当な投資手法の一つです。
ただ、初心者にとっては「当選確率が低い・祈るだけになる・経験値が貯まりにくい・手間とリターンが見合いにくい」という特徴が重なり、時間を使う優先順位としては高くないと言えます。
私自身も「お金を増やしたい」「資産形成を加速させたい」という気持ち、時間とエネルギーを、より未来につながる行動——稼ぐ力を育てること、基礎的な投資を続けることに使っていきたいと思っています。
IPOへの興味は、投資に関心を持つきっかけとしては素晴らしいことです。その気持ちを土台に、「長く続けられる資産形成」に向けていきたいと思います。