- 投稿日:2024/02/05
- 更新日:2025/09/29

プロダクトローンチとは
マーケティングの手法の一つです。先に見込み客に情報を与えていき、期待感を高めてから、商品を売るというやり方です。プロダクト(製品)をローンチ(打ち上げる)という意味です。リベ動画でもたまに紹介されている覆面ビリオネアのビジネス金言集の「買い手を見つけて相手のニーズに合わせる」の強化版のようなものです。プロダクトローンチはさらにコストをかけて買い手を自社製品の購入者に教育していくという面もあります。
注意点
今回は無価値なものを売られない方法をメインについて記載しますが、要約でも書いてあるように、手法自体が悪というわけでありませんので、ご注意ください。
実際に使われている商品
マクドナルド
新製品のシルエットを出して「近日公開!」ってヤツです。お客さんは発売日が近づくとウキウキしますよね。また、余談ですが、マクドナルドはXに力を入れているらしく、この手法は「情報を小出しにする点」「タイムリーに発信する点」からXとの相性がいいらしいです。
映画
映画館では他の映画の冒頭の予告シーンなどを流します。まさしく期待感を高めているわけですね。
このように、まともな商品であっても使われている手法であります。
悪いプロダクトローンチの特徴
では、なぜ詐欺とセットで考えられることもあるかというと、効果が強力だからです。見込み客を教育するという過程がありますが、この教育というのが厄介で無価値なものを価値があり、高額なものと錯覚させるためにこの手法が使われることがあります。
悪い使われ方をするときの特徴を見ていきましょう。
過度に不安を煽る
ヒトが物を購入するときは、購入後の"変化"を求めます。そのため、変化の演出として「今できないことや将来起こる不具合」にスポットを当てて、それを解消する商品というのが売り方の定番です。
ヒトは本能的に不安やネガティブな要素に反応します。損失回避バイアスと言い、単純な期待値などの客観的な傾向で見ることが出来なくなります。不安に過剰に反応しないようにしましょう。
データに根拠がない
上記の過度に不安を煽ると関連しますが、変化の演出のために極端なことを言います。例えばAIの発達について下記のような流れがあるとしましょう。
AIが発達し、多くの人が仕事を失う
↓
特別なスキルがない人はホームレスになる
↓
ホームレスにならないために〇〇講座を受講して、特別なスキルを身に着けよう!
どうでしょうか?"AIが発達してる"、"個々のスキルは重要"くらいまでは言えるとしても、"特別なスキルがないとホームレスになる"は言い過ぎのような気はしませんか?
ロジックに飛躍がないか?あまりにも極端なことを言っていないか?注意しましょう。
売上や利益を見せびらかす
成功したイメージを見せるために考案者(師匠)や実践者(弟子)などは派手な生活をアピールします。札束とか通帳残高の他には高級車や高級腕時計、タワマンの優雅な部屋などが典型的ですね。やはり見ためのインパクトは強いですし、"こうなりたい!"という人々の欲求を引き付けることができます。
しかし、実際には札束や通帳の数字が本物であるかどうかはわかりません。画像加工しなくても、見た目の数字だけならchromeのツールで簡単に操作できますので、騙されないように注意しましょう。
「口座残高 数字 操作」でGoogle検索すればHITします。
※見た目が変わるだけなので、実際の残高は変わりません。また、当たり前ですが、悪用しないでください。
また、高級な暮らしもレンタルで切り取ってるだけかもしれないですし、一時的に無理をしているかもしれません。
騙されないために
相手側の背景を読む
特に情報商材や投資商材で多いパターンかと思いますが「僕はもう十分儲けたので手法を伝授します」などです。なぜ実績がありお金も持っているすごい人が無名で実績もなく、友達でもないアナタに儲かるやり方を教えてくれるのでしょうか?
これはすべての活動においていえることですが、相手側の立場を常に考えましょう。
データをきちんと読む
数字を使って嘘をつくのは簡単です。なぜならば、ヒトは見たいものを見て、ありもしない因果を見出す生き物だからです。これは本能レベルなので避けるのは難しいのですが、訓練してください。世界は複雑です。世の中には意味のないことも無数に存在していると知っておくだけで、身を守れるかもしれません。
論理の飛躍がないか?についても考えてみましょう。論理展開や数字の精査については詳しくはコチラに記載しています。
まとめ
商品発表前から見込み客を教育していく"プロダクトローンチ"。昔からある手法ですが、知らないと無価値なものを高額で買わされてしまう可能性もあります。
また、教育がキモなので、入り口は無料だったり安価だったりしますが、バックエンドの有料版で急に高額になることもあります。
相手の立場を想像する、論理や数字を見極める、価格と価値が釣り合っているか考える、この思考は常に怠らないようにしましょう。