- 投稿日:2024/03/12
- 更新日:2025/10/08

奨学金返還を支援してくれる「奨学金返還支援制度」
若者の地方定着や都市部からのUIJターンを促進することを目的に、地方自治体などが、奨学金の一部を返済を肩代わりしてくれる「奨学金返還支援制度」をご存じでしょうか。
「奨学金の返還を肩代わりして、地方の未来を担う若者を応援する」 制度(奨学金返還支援制度)
この制度を利用するには、入り口が3つあります。
1つ目は、「奨学金返還支援制度」を導入している市区町村に申し込む方法。
市区町村における奨学金返還支援制度※
2つ目は、「奨学金返還支援制度」を導入している都道府県に申し込む方法。
都道府県における奨学金返還支援制度※
3つ目は、「奨学金返還支援制度」を導入している企業に就職する方法。
企業の奨学金返還支援(代理返還)制度※
※リンク先に載っていなくても実施している場合があります。
今回ご紹介するのは、1つ目の「この制度を導入している市区町村」に申し込む方法方法です。
その地域に住んで、
その地域で働くと、
その市区町村が奨学金の返還を一部支援してくれます。
自分の市区町村が導入しているかHPを見てみよう
興味のある方は、まず自分の市区町村が対象か調べてみましょう。
こちらのリンクから調べられます↓
もし、この日本学生支援機構のHPに載っていなくても、独自に実施している場合もあるので、
「〇〇市 奨学金返還支援制度」
で検索してみましょう。
このキーワードで検索すると自分の住んでいる自治体やその近辺の情報が表示されると思います。
具体的にどんな市区町村にあるのか
HPから関東と近畿をざっと見てみました。
多くの自治体は、住民票がある事と、自治体の企業に就職することが条件です。(その他には介護・医療・教育の国家資格を持っているなど)
就職先まで限定されるのはちょっと抵抗があるので、仕事については「就労していること」が条件の自治体を探しました。
就業場所や職業の指定がなく、定住だけが条件なのは以下の通りです。
(1)熊谷市(埼玉県)
若年層の転入・定住を促進することを目的としているため、就業場所や職業を問わず支援を受けられます。
大学等奨学金利子支援事業
(2)高萩市(茨城県)
若年層の転入・定住を促進することを目的としてしるため、就業場所や職業を問わず支援を受けられます。
その他の条件として、「新規学卒者」はあります。
高萩市創生奨学金返還支援補助金
(3)白井市(千葉県)
若年層の転入・定住を促進することを目的としてしるため、就業場所や職業を問わず支援を受けられます。
白井市若い世代定住促進支援金について
(4)日立市(茨城県)
若年層の転入・定住を促進することを目的としてしるため、就業場所や職業を問わず支援を受けられます。
さらに、医療・介護・福祉関係の国家資格の有資格者として、市内の事業所に就業すれば、最大全額支援されます。
日立市の奨学金返還支援補助について(5)京丹後市(京都府)
若年層の転入・定住を促進することを目的としてしるため、就業場所や職業を問わず支援を受けられます。
その他の条件として、「満30歳未満の方」は若年層がターゲットなので分かります。
が、「継続して10年以上定住する意思のある方」は、行間を読んでいきましょう。(夫の転勤で引っ越しとかありえますよね)
京丹後市定住促進奨学金返還支援補助金
(6)加西市(兵庫県)
若年層の転入・定住を促進することを目的としてしるため、就業場所や職業を問わず支援を受けられます。
「前年の所得金額が300万円未満である者」という珍しい条件があります。
デメリットについて考える
デメリットではないですが、この制度の注意点として以下の3点があります。
・住む場所が限定される
・市区町村内にある企業への就職が条件なことが多い
・国家資格が必要な仕事に就くことが条件なことが多い
(保育士、看護師、医師、教師、介護士など)
など。
どの会社に就職するかによって年収が数十万円も変わることは多くあります。支援制度を利用するために就職先をその地域の会社に限定して、結果として返還支援のメリットが薄れてしまわないよう注意しましょう。
また、奨学金を援助してもらったことが引け目となり、「辞めづらいな」と思う人は避けたほうがいいと思います。(若者を支援してくれるのは良い会社だと思いますが、人と仕事には相性があるので・・・。)
一般的には、
①都心へのアクセスが良くて、コスパのいい単身物件に住む。
(実家から通勤可能な人は実家に住む)
②都市部の企業に勤め、地域手当(都市部だと忙しい手当がつくことが多い)と住宅手当をもらう。
③都会のインフラをフル活用して低予算で生活する。(車を持たない)
④できるだけ早く奨学金を返還する。(もしくは貯金する)
というのがおすすめコースだと思います。
ただ、みんながそれを出来るわけではないですよね。
この制度は、既に対象の地域に住んでいる人や、対象の職業の人には検討の余地があるかもしれません。
なので、選択肢の一つとして奨学金返還支援制度をちょっとしたフックとして、知っておいていただけたらなと思います。
この情報が、誰かの役に立ったら嬉しいです。