相続💰・贈与🎁 ・不動産🏠の『特例』❗について(FP２･３級の復習)《実践》/【試験対策】も

相続・贈与･(不動産)の『特例』について整理します

ＦＰの学習をしていると不動産などの 相続 や 贈与 についての”特例” が　多くて、ややこしく　ちょっと理解に混乱してしまいますよね？
【相続や不動産】は、勉強していても実際のイメージがしにくかったり。

今回､『特例』の優遇制度をどのようなシーンで･どんな目的で使うのかを　少し深堀りして、使える理由を含めてまとめてみました。🤔✨

本来は、私たちの負担を少なくするための軽減措置（特例）です。
どんな時に使えるのかをしっかりと理解して活用したいですね。😕


📍➊相続　・　❷贈与　・　③不動産　　に関しての『特例』です。📌

｢FP3級を取得された方｣は、理解できているか（覚えているか）復習まで。

➊　相続😇 の『特例』　について 💰

相続の課税対象となるのは、図で示すと下記です。　～【全体像】～

●相続税における「小規模宅地等🏠の評価減｣の特例

相続する住居・店舗に対しては、条件を満たせば、「相続にかかる不動産価格を2～５割の評価額にする」という制度です。（課税遺産額が減る）

引き続き､相続人が居住や事業を続ける場合、減額することで､相続時の住宅用地の評価額が下がり、相続税の負担を軽くすることができる制度です。
　　※この｢特例の適用｣には、相続時に相続税の申告が必要。


地価の高い都会などで、相続税が高額となり、払えないのでその土地を売って手放して事業をやめたり、居住できなくなることを防ぐことができます。


ー－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
＊〈FP試験／出題例〉❓【2023年9月　FP2級・学科試験】

　🟢※FP3級の試験問題は、記事の末（さいご）にあります。⬇️
ー－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－ー

●死亡保険金➊💸 ・死亡退職金❷*💸の『非課税枠』

　　法定相続人数　✕　500万円　が　【非課税限度額】
　　　※仮に相続放棄した相続人がいても「法定相続人数」に含める

（➊死亡保険金､　❷死亡退職金　のそれぞれ*別々に使うことができる）
※iDeCo掛金でつくった運用資産も(相続時にあれば)【みなし財産】となる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

死亡保険金・死亡退職金は、相続時の”みなし相続財産”となりますが、
上記金額が各々➊、❷の金額から「非課税限度額分」を引けますので、
結果として支払う相続税の金額を減らすことができます。



例】被保険者）👴🏻　①死亡保険金　1800万円、②死亡退職金　900万円、
　　　　遺族）　　　配偶者👵🏻と子供2名🧑🏻👩🏻が相続人　の場合．．．

　　①死亡保険金　1800万円－（500万円✕3名）＝300万円が課税対象
　　②死亡退職金　　900万円－（500万円✕3名）＝0(ﾏｲﾅｽ） で非課税


※個人的には、生命保険金にまで税金がかかるのは、ちょっとどうなんだ？という気はしますが【損保は非課税】、税金対策（過度な節税・悪用対策）の防止策として仕方ない部分もあるのでしょうね。

●相続税💴の「基礎控除」

※課税価格合計から、上記の【基礎控除】を引いたもの［課税遺産総額］が　
　　”基礎控除以下の場合”は税務署への申告は不要 （相続税は発生しない）
〈相続人2人の場合　4200万円、3人の場合　4800万円、4人　5400万円〉




＊〈FP試験/出題例〉【2024年1月　FP2級・学科試験】
🟢※FP3級の試験問題は、本記事の文末（一番下）にあります。⬇️

📍※相続時の "配偶者💑への優遇措置" として

（つまり、配偶者は、1億6千万円までは、相続税 非課税ということです）
　　また、法定相続人が配偶者のみ（1人）の場合は、”全額”非課税です。

［要件：婚姻期間は問わないが､法律上の夫婦間が対象(内縁関係は対象外）.
　　相続税の申告期限である10か月以内に相続税の申告書の提出は必要　］
　　　

※2025年現在、相続税が発生する人の割合は、約9％。（意外と少ない）
相続時に基礎控除があるので、相続遺産3,600万円以下の人には発生しない｡
（相続は遺族に必ず発生するが、相続税は発生しない場合が多い）


相続は、配偶者には優遇あるが､子供に行くときに一気に税がかかる仕組み
【※それなりの資産金額を持っている場合に限る】

------------------------------------------------------------------------------

❷　贈与🎁 の『特例』　について

●配偶者へ(夫婦間)💑の'居住用不動産🏡💶取得'のための贈与特例

★配偶者への居住用不動産（取得のための費用含む）の贈与に適用

　暦年課税の基礎控除 110万円のほかに　最高 2000万円まで控除できる
　　（長年連れ添った”配偶者”💑への贈与については大きな控除がある！）

　　最高　2000万円　（+ 110万円）　→　2,110万円まで控除　
　
　　配偶者間で贈与された金額が2,110万円以下なら、贈与税は不要。
　　超えた場合は、控除後の額を’超過累進課税率’で贈与税として支払う。
　　　＊配偶者の場合は、『一般贈与財産』の税率を適用
　　　　　　　（直系尊属の「特例贈与財産」ではないことに注意！）


【適用条件】🔻
　・婚姻期間２０年以上（内縁関係除く）である、1/2以上が居住用住宅、
(贈与の翌年3/15までに居住または購入し、引き続き居住見込であること）
　・贈与税の申告書を税務署への提出が必要、　同じ夫婦間では１回限り。


🔹配偶者に贈与した居住用の不動産やその取得資金は、相続財産として
　 カウントされません。 そのうえ、相続開始から3年以内の贈与の加算対象
　 にもならないため、相続税も課税されません。

●相続時 精算課税制度 🎀《2500万円まで非課税･相続時 後払い》

【相続時 精算課税制度】とは、

相続時に一気にお金を受け取るより、相続人がまだ若いうち（お金のかかり時）に”贈与”を一定金額認めて、実際の相続時に差額を含めて精算する。
　［➡　後で必ず相続税の課税対象となる］



◆合計　2500万円までの贈与税は、非課税　　
　2500万円を超えた部分の金額（贈与）については、一律20％の贈与税


【適用条件】（贈与がある年の1月1日時点で）
　・贈与者（あげる人）；　60歳以上の　父母、祖父母
　・受贈者（もらう人）：　18歳以上の推定相続人である子・孫


※贈与者、受贈者ごとに ”相続時精算課税制度”と ’暦年課税’ を選択できる[相続時精算課税制度は､贈与者ごとに(2500万円控除)選択することも可能］

　受贈者は､最初の年の翌年は「届け出」が必要｡
　一度 ”相続時精算課税制度”を選ぶと、途中で変更できない。※死亡時、相続の際の計算は、贈与時の時価が相続財産に加算される。
　（土地・家など、受け取った時期の時価）　←✖ 相続時の時価ではない。


🔺2024年1月からは､この制度にも年間の贈与額合計から、110万円の基礎控除が使えるように変更⭕になりました。(以前より使いやすくなった！）

資産が多くある方の相続時の節税対策としては、使い方によりとても有効。
（使うためには、お互いに制度を正確に理解している必要がありますが）
　
-----------------------------------------------------------------------

🔴相続・贈与　とは異なりますが、
　『不動産』に関しての”特例”についてまとめてみます。
　　※今後、住宅を取得・売却・贈与などの予定がある方のご参考まで。

③ 不動産🏠 の『特例』(保有時 ･ 売却時 ･取得時）

★基本的に、”国”🎌は、国民に家（マイホーム）・不動産を持ってほしい。
　様々な業種が関わり、日本の経済が潤うし、税金💴も徴収できるため。
　そのための不動産に関する’税の軽減・優遇措置’です。


※不動産にかかわる「税金」（一例）

　●不動産　の　住宅用地🏠の特例　（固定資産税等）

★住宅用地の特例とは、住宅が建つ土地にかかる固定資産税等が、
　更地にかかる固定資産税と比べて減額される特例です。

住宅に大きな固定資産税が毎年かかるのは大変だから、住宅用地の面積に　応じて下記の軽減措置があります。（200㎡以下部分か､200㎡超か）
土地付き一戸建て所有のご家庭の’固定資産税’等には､適用されてますよね。
※家屋を壊してしまうと､場合によっては6倍の固定資産税がかかることも？
　『空き家問題』も全国的に出てきており、悩ましいですね。



＊〈FP試験/出題例〉❓【2024年5月　FP2級・学科試験】

　●居住用財産の譲渡［益］💷への特例　（3000万円控除）

★マイホームの取得　や　買い替え　を促進するための’税制優遇制度’

マイホーム（居住用財産）を売ったときは、所有期間の長短に関係なく、
譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。

【適用条件】🔻
・配偶者や親子などへの｢特別な関係者｣への売買ではないこと。
・居住の終了から 3年経過日の属する12/31まで の譲渡であること。
・確定申告をすること
・本要件における合計所得金額による制限はありません。


-----------------------------------------------------------------------------
　「譲渡所得」　＝　譲渡価額 － （取得費* + 譲渡費用） － 3,000万円
------------------------------------------------------------------------------
　　譲渡所得税は、譲渡所得に税率をかけて求めます。
　　　　＊余談ですが、FP2級試験では、上記の取得費*が不明？な場合、
　　　　　’譲渡価格の5％’を概算取得費とするというのは頻出問題ですね。

----------------------------------------------------------------------------
 『譲渡所得税』　＝　「譲渡所得」 × 税率（税率は保有期間により下記）
----------------------------------------------------------------------------
　長く所有している場合は、譲渡所得への税率がさらに安くなります。
※「3000万円の特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できます。


◆不動産譲渡の際の譲渡益【譲渡所得】に対する税率
　・5年以下　　　39.63％
　・５年超　　　　20.315％*
　・１０年以上　　14.21％（6000万円まで）/ 6000万円超　20.315%*
　　　　　　　　　↑《マイホーム等条件付き・特別控除と併用可》


買い替えるということは、今までの家を売って、新しく買うということだと思いますので、売却益から税金が取られたら、購入資金キツイですものね。

マイホーム買替時の、譲渡所得への課税について、税金が軽くなります。



＊〈FP試験　出題例〉❓【2023年1月　FP2級・学科試験】

--------------------------------------------------------------------------

　●不動産🏚️ の　取得時✨の特例　　（不動産取得税）

★新規に不動産を取得する際の「不動産取得税」の軽減措置です。

　※不動産取得税は、贈与や購入、新築などによって取得した場合に
　　課されますが、’相続や遺贈により取得した場合’には課されません。

　＊通常の「不動産所得税」は、固定資産評価額　✕　3％　の金額です。

　　住宅を新規で買ったときの税金の負担を軽減する制度ですね。
　　（リベでは、資産形成の観点からは、慎重な意見もありますが🤔）

🏡🔸住宅ローン控除　（住宅借入金等特別控除） 🔹【税額控除】

”住宅ローンを借り入れて”　住宅の新築や取得・増改築をした場合に
年末のローン残高の一部を「所得税」（一部、翌年の住民税）から
’税額控除’できる仕組みです。

　🔸『住宅ローン控除額』　＝　住宅ローンの年末残高　✕　0.7％


※「住宅ローン控除」を利用するためには、いろいろな要件があります。
所得控除ではなく、🔹【税額控除】となり、何年にもわたって直接、
税金（所得税）から引くことができますので強力な節税となりますね。🏠

＊〈試験　出題例〉❓【2023年1月　FP2級・学科試験】

***********************************************
🎈最後に『国税』と「地方税」と　その納税方式　のまとめです。
************************************************

もしも相続になったら、”現在の自分で”使える『特例』は､あるか・ないか、ご自身のご家族･親族の【総資産】を仮に確認してみるのもよいと思います｡
（あまり考えたくないこと😅ではありますが、自分事になり理解が深まる）


細かい内容ですし、分かりにくいところもあったと存じますが、
まぎらわしいからこそ、難しくて FP試験に出るのだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました🙏🏻😊


〈※本記事は、2024年5月現在　内容の記事です。〉※一部、追記📝。

相続・贈与・税金は、制度が変わることがありますので、定期的に確認・復習することが必要ですね。
（※実際に10年前【2015年】に相続税制は､大きく変わっている〈改悪〉）

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
FP3級の試験問題（学科・実技）はこちら↓

【FP3級　試験】 過去出題例❓ ⬇️(CBT試験問題)

（参考）　※相続・贈与・不動産の『特例』に関する部分（一例）
【FP3級　／　学科試験問題】　＊日本FP協会　HPより（〇✖・3択問題）━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【2025年公式　FP3級　公表問題】☟　（不動産・相続特例部分）