- 投稿日:2024/07/22
- 更新日:2025/09/29
最近、インターネットが進化して私たちの生活も便利になっていますが、詐欺も巧妙になってきています。
今日は、その中でも「裁判所からの通知」に見せかけた詐欺について説明します。
この記事を読んで、ご自身やご家族を詐欺から守る方法を学びましょう。
裁判所からの通知詐欺って?
突然、裁判所からの通知っぽい書類が届いたら、びっくりしてしまうかもしれません。
でも、落ち着いて行動することが大切です。
その書類が本当のものかどうか、確認することが必要となります。
「利用した覚えがない架空の請求をうけているが、どうしたらよいか」「訴訟最終告知という内容のハガキが届いたが、覚えがない」という相談が、全国の消費生活センターへ寄せられています。
詐欺師はどうやって騙すの?
詐欺師たちは、私たちの不安や焦りを狙います。
「裁判所」という言葉の持つ威圧感を巧みに利用し、お金を振り込ませようとします。
しかし、正しい知識さえあれば、詐欺から身を守ることができます。
本物の裁判所からの書類とは
まず、裁判所から本当に届く書類の主な種類について覚えておきましょう。
・支払督促:債権者が債務者に支払いを求める書類
・訴状:訴訟が提起されたことを知らせる書類
これらの書類は、「特別送達」という方法で送られてきます。
特別送達ってなに?
特別送達とは、裁判所の名前入りの封筒で送られてくる郵便物です。
主な特徴としては、
・郵便配達担当者が直接手渡しするのが原則
・受け取った人の署名や押印が求められる
・事件番号や事件名が記載されている
などが挙げられます。

また、近日中に裁判を予定している場合、「●月●日●時からに裁判を行うので、裁判所に来てください。」という内容の呼出状などが同封されています。
⚠重要:民事調停という手続きの場合は、特別送達ではなく、普通郵便で呼出状が届くことがあります。
詐欺の書類ではなく、本当に裁判所から書類が届いた場合は、きちんと対応する必要があります。
必ず中身を確認し、本物かどうか判断が難しいようであれば、後述の公的機関へ相談をしてください。
詐欺書類の見分け方
では、詐欺の書類はどのように見分けるのでしょうか?
以下のポイントに注意しましょう
❌ 「差押え」「民事訴訟最終通告書」「執行証明」など、威圧的な文言や専門用語に思える単語が多用されている
❌ 「何日までに支払わないと大変なことになる」など、支払期限を強調し、焦らせようとしている
❌ 特定の銀行口座への送金を指示している
❌ 裁判所が関わっているように装っているが、記載の連絡先が携帯電話番号や、裁判所の公式サイトと異なる
❌ 身に覚えのない請求がある
このように、受け取った人が焦って行動を起こすよう仕向けられています。
対処法:不審な書類が届いたら
もし不審な書類が届いたら、まずは落ち着くことが大切です。
以下の手順で対応しましょう。
⭕ 記載されている連絡先にすぐ連絡するのは避ける
⭕ 国民生活センターや、消費生活センターに相談する
https://www.kokusen.go.jp/map/index.html
⭕ 裁判所に直接問い合わせる(裁判所のホームページで連絡先を確認)
https://www.courts.go.jp/courthouse/map/index.html
完全に無視してはダメ?
本物の裁判所からの通知が届く可能性もあります。
そのため、すべての書類を完全に無視するのは危険です。
本物の書類を無視してしまった場合は、以下のリスクがあります。
・訴状などの場合、原告の主張がそのまま認められる可能性
・強制執行に発展し、給料や預金口座が差し押さえられる可能性
まとめ:詐欺書類の特徴を覚えて、もしものときに備えましょう!
今回は、
・本物の裁判所からの書類が届く場合の例
・詐欺書類の見分け方、その対処法
について説明しました。
知識は最大の防御です。
この記事を活用して、ご自身やご家族を詐欺から守りましょう。
ただし、個人事業主の方は、取引先とのトラブルが発展し、裁判所から書類が届く可能性があるため、注意が必要です。
もし、本当に裁判所から書類が届いた場合は、ご自身と関係がないか、きちんと中身を確認してください。
書類が本物であれば、お近くの弁護士へのご相談をおすすめします。
最後に、裁判所がいきなり書類で金銭の支払いを指示することは絶対にありません。
不審な書類が届いたら落ち着いて対応しましょう。