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- 投稿日:2024/08/22
- 更新日:2024/09/12

不動産投資を始める前に!
不動産投資における投資利回りが何かをつかんでいただき、投資をするかしないかの判断材料になれば幸いです。
不動産投資以外にも使える知識だと思いますので考え方の参考になれば幸いです。
不動産投資の利回りは大きく2種類ある!
不動産投資の利回りは大きく分けて2種類あります。
①「表面利回り(グロス)」と②「実質利回り(NOI)」です。
ざっくり解説していきます。
①「表面利回り(グロス)」とは
物件価格に対してどの程度の年間賃料収入が得られるかを示す割合です。
=年間賃料収入÷物件購入価格×100 で求めることができます。
(例)現金2400万円で年間賃料収入120万円(月額10万円)ある物件を購入する場合
=120万円÷2400万円×100
=5%
1Rマンション投資等でよくある誘い文句として「不労所得で毎月10万円の家賃収入がある!利回りは5%で株より安定しています!」と表面利回りが高いことを挙げてついついのせられてしまいます。
重要なのは以下の「実質利回り(NOI)」です。
(※NOIとはNet Operating Incomeの頭文字です。)
②「実質利回り(NOI)」とは
不動産投資において運用にかかる年間コスト等を差し引くことでより実態に近いを示す割合です。
要するに、『実際手元にいくら残るのか』の参考となる重要な指標です。
=(年間賃料収入ー年間コスト)÷物件購入価格×100 で求めることができます。
ここで重要なのは年間コストです。
この中に含まれるものは、
・固定資産税
・火災保険料等
・管理委託手数料
・通信費
・水光熱費(貸主負担の場合)
・修繕費
・その他(交通費、借入利息等)
(例)先程の現金2400万円で年間賃料収入120万円(月額10万円)ある物件を購入する場合、年間コスト24万円(修繕費、借入利息、交通費を除く)
=(120万円-24万円)÷2400万円×100
=4%
さらに…修繕費として年間36万円積み立てたとすると、
=(120万円-60万円)÷2400万円×100
=2.5%
※ローンを組んで購入する場合は返済利息も加わるので手残りはほとんどないか赤字になります。
年間コストは物件によりますし、リスクの取り方次第で変わってくるので一概には言えないですが、修繕費の積み立て額も決して多くはないと思います。
利回り5%と思って投資した結果、蓋を開けてみると利回り2.5%もしくはそれ以下だった…ということも少なくないのです。
一方で年間コストを抑えられれば利回りを上げることは十分に可能なので家計管理と同様にしっかりと見極めていきましょう!!
参考事例1
不動産投資によって得たい収入はこれを元に導き出すこともできます。
例えば、年間120万円(月額10万円)の家賃収入が欲しい場合は実質利回りで割り戻すとおおよその物件価格が算出できます。
物件価格=120万円÷2.5%
=4800万円
投資額として4800万円必要ということになります(取得時の諸経費等除く)。
当初の表面利回り5%の物件から2倍の2400万円もの乖離が。。。
参考事例2
4,500万円で購入した自宅を20年後に賃貸する場合。
(※住宅ローン借入条項に違反する場合があるのでやむを得ない転居等の理由があれば金融機関によっては認められることも。事前に金融機関へご相談ください。)
・想定年間賃料収入を120万円(月額10万円)とする
・年間コストを60万円とする
・残債を2500万円とする
(想定年間賃料収入ー年間コスト)÷残債×100
=(120万円-60万円)÷2500万円×100
=2.4%
利回り(賃料収入の手残り)を増やすためには残債を減らす必要があるので一部でも繰上げ返済できる資金を貯める計画を立てることも◎
最後に
不動産賃貸収入額は物件の立地や建物の状態、付帯設備等に大きく影響します。
ですが、その前に利回りについて理解しておくことでリスクが何かを知るきっかけになると思います。
目先の利回りに踊らされず見極める力を養っていく参考になれば幸いです。

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