- 投稿日:2024/08/25
- 更新日:2025/10/08

はじめに
みなさん、こんにちは!
タイトルに惹かれてクリックしてくれた方もいるのではないでしょうか?笑
まずは、簡単に自己紹介をさせていただきます!
私は韓国で生まれ育った韓国人です。大学では日本語を専攻していたのですが、漢字や文法で一度挫折してしまい、5年後に再チャレンジしてから今年で10年目になります。コロナが流行する前に日本の会社に就職し、今は事務を担当する普通のサラリーマンをしています。
4年前に簿記3級の勉強を始めたものの、一週間ほどで諦めてしまいましたが、昨年の5月に再び簿記3級の勉強を始め、今年は簿記2級とFP3級にも一発で合格することができました。もちろん、リベシティのほとんどの皆さんと同じく、簿記の勉強を始める前は会計の勉強をしたことがありません。
私は時間をかけてもしっかり理解しないと先に進めないタイプです。ですので、私の勉強法は、外国人というハンデがあることを考慮しても、短期間でとにかく合格したいという方には向いていないかもしれません。
しかし、リベシティの皆さんが簿記を取得する目的の大半は、簿記の5つの概念を学ぶこと、つまり「お金の世界でのひらがなとカタカナ」を身につけることではないでしょうか。
そういった方々の参考になればと思い、今回初めてノウハウ図書館で記事を書くことにしました。
学習前の心構え
私は学生時代から、「トータルで80点を取れば十分!」という気持ちで勉強をしてきました。80点ぐらい取れれば、その試験の本質的なことを理解できて、時間的にもコスパが一番良いと思うからです。もちろん、100点に近い点数を取れれば気分は良いですが、80点から100点に仕上げるための手間やストレスを考えると、そこまで頑張る必要はないと考えています。特に、簿記3級の場合、合格に必要な最低点は70点です。そのため、100点を目指すための追加の努力は大変だと思います。
学習について
学習期間
55日間(約200時間)
平日:約2時間〜2時間半
週末:約6〜7時間
「え?そんなにかかるん?」
と驚いた方もいるかもしれませんが、ご安心ください!
上記の時間は、文字の読み書きが苦手な私の基準ですので、日本人の皆さんならおそらく半分以下の時間で済むかと思います。
学習期間中で一番大事なのは、スキマ時間でも良いので、試験を受けるまでに毎日少しでも勉強を継続することです。私の場合、平日は会社の仕事があり、毎日往復3時間ほど満員電車で通勤していたので、家でまとまった勉強時間を取るのが難しかったです。そのため、平日は朝と夜の電車の中でiPadを使って勉強をしていました。
移動時間中の勉強は効率が悪くなりがちですが、それでも勉強をしない日を作るより、少しでも勉強を続けることで知識の維持や拡大に繋がります。ですので、勉強を始めた方にはぜひ休まずに継続していただきたいです。
また、週末にはまとまった勉強時間を積極的に確保しました。朝ご飯を食べた後の3時間、昼休憩の後の3時間と、最低でも6時間は勉強に時間を使いました。週末にオフ会や遊びに行く予定がある場合は、移動時間を活用して仕訳の問題を解いたりしていました。日帰りバスツアーに参加した時も、移動中にずっと勉強していて、タイマーアプリで確認したら5時間も勉強できたことがあり、スキマ時間の大切さを改めて感じました。
学習教材
①1週目〜5週目:知識のインプットおよび基礎問題のアウトプット/理解度:70%
• ふくしまコンボ:2周
(こんなコンボは実際には存在しません。検索しても出てこないのでご注意ください。時間に余裕があれば3周をおすすめします!)
「ホントにゼロからの簿記3級」シリーズ(ふくしままさゆき著、Kindle書籍99円/779ページ)+ YouTubeチャンネル【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき
②6週目〜7週目:本番試験の仕上げ/理解度:70〜99%
• 無料の模擬試験(紙で8回分)
(「簿記3級模擬試験」などのキーワードで検索)
③8週目:CBT試験対応/理解度:100%(のつもり!)
• 無料のCBT試験(6回分)
(「簿記3級CBT試験」などのキーワードで検索)
学習教材の進め方
①1週目〜5週目:知識のインプットおよび基礎問題のアウトプット/理解度:70%
• ふくしまコンボ:2周
「ホントにゼロからの簿記3級」シリーズ(ふくしままさゆき著、Kindle書籍99円/779ページ)+ YouTubeチャンネル【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき
個人的な感想ですが、簿記3級の理屈をじっくり理解したい方には、ふくしまさんの書籍とYouTube動画、通称「ふくしまコンボ」をおすすめします!簿記「系」ユーチューバーのふくしまさんの熱意が伝わる内容で、初心者が簿記の概念を理解するのに最適です。私の場合、日本語の理解も含めて、1周目はわからないことが多かったですが、2周目からはだんだんと理解が深まり、次のステップに進むことができました。
「えっ、779ページの本を全部読まなあかんの??」
と思う方もいるかもしれませんが、ご安心ください!
ふくしまコンボの2級バージョン(商業簿記+工業簿記)はその3倍のページ数です!1ヶ月かけて工業簿記を覚えると、商業簿記がリセットされる地獄の無限ループが…。(なんの安心やねん!!)
冗談はさておき、基本的に理屈を丁寧に説明しようとすると、本が長くなるのは当然のことです。資格を取るためだけの勉強なら別ですが、簿記の概念をしっかり理解し、実生活に活かしたいと考えているリベシティの皆さんなら、時間をかけてでも理屈を理解しながら進めることの大切さをご存じだと思います。
ふくしまコンボで学習を進める際に重要なのは、章末の問題や動画の最後に出てくる問題を、必ず手を動かして解くことです。「書くのが面倒だから」と目で解いたつもりになってしまう方もいるかもしれませんが、試験でも同じように目で解けるわけではないので、必ず手を動かしてその都度問題を解いてみましょう!時間を節約するために、例えば売掛金を「売×◯」、当座預金を「当」と略すのも構いません。
②6週目〜7週目:本番試験の仕上げ/理解度:70〜99%
• 無料の模擬試験(紙で8回分)
(「簿記3級模擬試験」などのキーワードで検索)
ふくしまコンボである程度知識が定着したら、次は本番試験に向けた対策です。簿記の試験では、勘定科目は与えられますが、貸借に配置する科目や数字は自分で計算しなければならないので、曖昧な理解では正解にたどり着けません。自分が苦手な分野を把握するためには、模擬試験を解くのが一番簡単です。Googleで「簿記3級模擬試験」などのキーワードで検索すると、無料の問題がたくさん出てくるので、ぜひ活用してみてください!
ただし、サイトによって問題の難易度が異なるため、1〜2回解いて「合格点だ!やった!」と油断しないようにしましょう!
「もうええでしょ!」
と思うくらい、たくさんの問題を解いて、自分の弱点を復習することで、理解度を100%に近づけます。また、もし本番で想定以上の難易度の問題が出ても、多くの問題を解いておけば、落ち着いて対応できるようになります。時間がない方でも、最低5回分以上の模擬試験を解くことをおすすめします。私はCBT試験の対策も考えていたので、この段階では時間を測って解くことはせず、スキマ時間に1問ずつ仕訳問題を解いたり、3問の決算問題を解いたりして、その都度どこでつまずいているかを確認しながら勉強を進めました。
8週目:CBT試験の準備/理解度:100%(のつもり!)
• 無料のCBT試験(6回分)
(「簿記3級CBT試験」などのキーワードで検索)
私は最初からCBT試験を受ける予定だったので、CBT試験の練習もしました。Googleで「簿記3級CBT試験」などのキーワードで検索すると、無料の問題がたくさん出てくるので、それを活用してください!
この段階では、試験当日まで残り一週間を切っているため、最低でも1日1回分の試験を受けて、復習のためのまとまった時間を確保することをおすすめします。簿記3級の制限時間は60分なので、復習を含めて1時間半〜2時間あれば十分です。
また、私の経験上、無料のCBT試験でも画面の右下などに残り時間が表示されるので、それを見ながら各問題にかける時間を配分できます。1問あたりの時間を意識しながら問題を解くようにしましょう!
例えば、第一問は1問あたり1分を目安にし、それ以上時間がかかりそうであれば、思い切って次の問題に進む練習をするのがおすすめです。練習時にこのような時間配分を意識しておけば、本番でも慌てずに対応できると思います。ここまで実践的な練習を行うことで、初めての試験でもかなり落ち着いて臨むことができました。
試験について
試験の申込み
私は「ふくしまコンボ」を2回繰り返した時点で、CBT試験を申し込みました。試験日を早めに決めることでプレッシャーを感じ、勉強がはかどるタイプの方もいらっしゃるかと思いますが、私はあまり早くからプレッシャーをかけすぎると逆に潰れてしまうタイプです。ですので、ある程度理解が進み、「あとは仕上げるだけ!」と思った時点で申し込みました。
もちろん、「期限が決まっていないとダラダラしてしまう!」という方には、最初から試験日を決めておくのをおすすめします!
また、「パソコンの操作が不安だから、紙の試験を受けたい!」という方もいるかもしれませんが、私は個人的にCBT試験をおすすめします!私も日本語での試験は人生で2回目(1回目は日本語能力試験N1)で、CBT形式の試験は初めてでしたが、前述のCBT対策をしておけば、本番で操作に慌てることはありませんでした。さらに、年に数回行われる紙の試験は難易度にばらつきがありますが、CBT試験は難易度が安定しており、時期や場所の選択肢が多いため、断然おすすめです!
試験対策
簿記3級の試験では、主に「資産、負債、純資産、収益、費用」の5つの概念を理解し、それを正確かつ素早く仕訳する能力が問われます。試験前までに、これらの勘定科目を使って、反射的に答えられるよう練習しましょう!
第1問(45点)
第1問は15問の仕訳問題で、1問あたり3点です。仕訳問題では、文章を読んで5つの概念から適切な勘定科目を選び、貸借に金額とともに記入します。この問題については、基本的に「ふくしまコンボ」の問題を練習しておけば大丈夫です。ただし、1問あたり1分くらいのペースで解く必要があります。外国人の私は、日本語の文章を読むのに時間がかかるため、必要な情報を素早く見つける練習をしました。最初は難しかったですが、たくさんの問題を解いていくうちに、重要な単語が自然に目に入るようになりました。また、「日本語は最後まで聞け!」という言葉があるように、文章を最後まで読むことも重要です。そして、勘定科目の貸借や金額の記入でケアレスミスをしないように気をつけましょう!
(ちなみに、私もケアレスミスで1問間違えました…。笑)
第2問(20点)
第2問は2問に分かれて補助簿や勘定記入などの問題が出題されます。第2問については、模擬試験を解きながら様々な形式に慣れることが大切です。全体の勉強時間のうち、第2問にかけた時間は10%程度でしたが、その理由については後ほどご説明します。
第3問(35点)
第3問は主に決算書作成の問題です。最初は何をどうすればいいのか全く分かりませんでしたが、模擬試験を解きながら練習しました。残念ながら、「ふくしまコンボ」ではこの問題には対応していませんが、決算整理仕訳というのは、基本的にはこれまで習った仕訳の応用です。少し工夫が必要ですが、項目の内容に従って修正仕訳を行い、それを表に記入する練習をすることで、徐々に時間内に問題を解けるようになりました。
試験当日の対策
全体の問題の確認: 2分
第1問: 仕訳問題(45点) 計画15分 → 実際15分/獲得点数42点
第3問: 決算問題(35点) 計画30分 → 実際35分/獲得点数35点
第2問: 帳簿・勘定記入問題(20点) 計画10分 → 実際5分/獲得点数8点
最終確認: 5分
CBT試験が始まったら、まず全体の問題がどのような内容か確認することをおすすめします。特に第2問の難易度を確認することが重要です。
簿記3級に合格するための基本的な戦略として、第1問と第3問で合格点である70点を確保することが大切です。第2問は試験によって形式や難易度が異なるため、対策をしても満点を取るのは難しいです。さらに、第2問は他の問題と比べて簿記の概念を理解するうえで重要度が低いです。
それに比べ、第1問と第3問はある程度形式が決まっていて、練習によって対策が可能です。私は最初から第2問は部分点が取れれば良いと考えて勉強していたので、本番で問題を確認した際、「これは時間がかかりそうやな…。」と感じ、20点を捨てる覚悟で試験に臨みました。第3問の最後で予想外に苦戦し、計画していた30分を超えてしまいましたが、第2問の10分を5分に削り、その時間を第3問に当てることで35点を確保し、第1問と第3問だけで合格点を超えることができました!本番で時間に余裕がない場合は、第1問と第3問の見直しに時間を使うことをおすすめします!
最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。その後、すぐに簿記2級にも挑戦しました。毎日勉強しながら心が折れそうになった時期もありましたが、簿記3級でしっかりと基礎を積み重ねたおかげで、最後まで諦めずに一発で合格できたと思います。やはり、基礎を丁寧にコツコツと勉強することが本当に大切だと改めて感じました。
日本語が母国語ではないので、長文を書くのは初めての経験でした。不自然な表現があるかもしれませんが、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです!