- 投稿日:2024/09/28
- 更新日:2025/11/05
インデックス投資においては、オルカンこと「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を購入するのが正解と言われています。
実際、ほとんどの方にとってはオルカンのみ購入することが正しい投資手法なことは間違いがありません。
と言っても、
「オルカンより有利な商品はないのか?」
を常に研究、考えることは大事です。
調べた結果で、
どうしてオルカンが良いのか?
本当にオルカンが1番良いのか?
やっぱりオルカンが1番いいじゃないか!
という結論を知っていることで、インデックス投資を続ける「握力」に繋がります。
「全世界株式」が本当にナンバー1?
オルカンは全世界株式に投資します。
もう少し詳しく言うと、
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI)
という指数に連動を目指しています。
この指数の過去のリターンは、サイトmyINDEXから引用すると、
30年リターンは+9.3%、10年リターンは+12.8%
と、上々の成績です。
果たして、この指数はどの指数よりも良い成績なのでしょうか?
「S&P500」の方が「オルカン」より成績はいい
では、オルカンの比較としてよく話に出るS&P500を見ます。
30年リターンは+11.9%、10年リターンは+16.3%
と、オルカンよりもかなり良い成績です。
これだけ見ると「S&P500を買えばいいじゃん」となりそうですが、
「米国株式の500社のみに投資するというのはなんだかリスク高そう」
と感じる方もおられるでしょう。
両者のコストを比べてみる
両商品のコスト(信託報酬=1年間に支払う必要のある手数料)を比較してみます。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 信託報酬0.05775%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 信託報酬0.09372%
と、若干S&P500の方がコストは高いです。
(0.1%以下で、ここまでくるとほとんど誤差です)
(あと「実質コスト」もあったりしますが、ここでは省きます)
では、この2種類のリスク・リターンが中間くらいの商品はないのでしょうか?
「先進国株式」はS&P500とオルカンの中間地点
最近オルカンとS&P500人気に押されて、知る人ぞ知る存在になりつつある「先進国株式」があります。
(一昔前はかなり人気だったんですけどね・・・)
先進国株式とは、オルカンから新興国を除いた株式指数のことです。
・米国のみはリスク高そうだけれど、オルカンは範囲が広すぎる
・オルカンに含まれている新興国はリスクが結構高く、なかなかいつ伸びるか分からない
・中国や新興国を除いたインデックスファンドが欲しい
という方に向けた投資商品になります。
先進国株式が採用している指数
「MSCI コクサイ・インデックス」
の過去リターンをmyINDEXで見てみます。
30年リターンは+10.7%、10年リターンは+13.9%
と、キレイに「オルカンとS&P500の間」になっています。
表にしてみると次のようになります。
リターンを見ると見事に
「S&P500>先進国株式>オルカン」の順番
です。
オルカンとS&P500しか選択肢がないと思われがちですが、
・米国1国は怖い
・オルカンより少しだけリターンが高い方がいい
という方にとっては
先進国株式は有力な投資候補
となるでしょう。
先進国株式として有名な3つを比較
日本を除く先進国株指数への連動を目指すインデックスファンドの指数に連動する投資信託で人気のファンドは、次の3つがあります。
・ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
・One-たわらノーロード 先進国株式
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
いずれも、ユーザーが選ぶ「ファンドオブザイヤー」で上位を取るなど、有名な投資信託です。
信託報酬・コストは、
・ニッセイ外国株式インデックスファンド 0.09889%
・One-たわらノーロード 先進国株式 0.09889%
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.09889%
と、横並び。
(運営力に差があり「実質コスト」が少し違ったりするのですがここでは割愛)
この段階では
「コストがオルカンの0.05775%より高いじゃねえか!」
とお怒りの声が聞こえてきそうです。
↑オルカンの信託報酬
オルカンの低コストを超えることはできないのでしょうか?
ポイントを考慮すると実は最安の商品が存在する!?
両学長いわく
「ポイ活なんてするんじゃねぇ!🦁」
ではあるけれど、SBI証券には「保有ポイント」があります。
(この点は楽天証券より有利です)
投資信託の保有数に応じてポイントが貯まるというサービスです。
SBIコンボの方であれば、三井住友カードを設定している方が多いと思いますので、Vポイントが貯まる設定の方が多いでしょう。
投資信託の商品ごとに貯まるポイントは異なります。
SBI証券投信マイレージサービスポイント付与率(年率)一覧
eMAXIS Slimシリーズは、
・三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)0.0175%
・三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)0.0326%
前出の先進国株式の投資信託3種類の保有ポイントは、
・ニッセイ外国株式インデックスファンド 0.0351%
・One-たわらノーロード 先進国株式 0.05%
・三菱UFJ-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.0349%
が年率でポイントが貯まります。
注目すべきは「One-たわら先進国株」の0.05%です。
(運営するアセットマネジメントOneはみずほファイナンシャルグループの会社です)
保有ポイントを先ほどの信託報酬から除いて比較すると、
と、実はオルカンとかなりいい勝負になります。
(※その差は0.008%と本当に「誤差」レベルになります。
100万円を1年間預けた場合の経費の差はたったの80円です。)
それでもオルカンには一歩及ばない
コストはかなりいい勝負になったものの、それでもオルカンには一歩かないません。
でも、前述したリターンの比較、
から考えるとコストの比較と見比べて、
「実質コスト」を差し引いても、先進国株式やS&P500の方がいいのでは・・・?と考える余地は出てきたのではないでしょうか。
つまり、
・オルカンよりもコストが低いというファンドは存在しない
・オルカンよりも良い成績が上げられるかもしれない低コストなファンドは存在する
ということになります。
ポイントでさらに再投資ができる [私の場合]
保有ポイントの使い道について。
例えば、ある月の私のSBI証券の投資信託の保有で付与されたVポイントはこちら。
ポイントの使用先としては、
クレジットカードの使用額の支払額を減らす「キャッシュバック」
がおすすめです。
このキャッシュバックは、
投資信託をクレジットカードで購入した額にも使用できます。
つまり「ポイントで再投資すること」に使用することも可能です。
【結論】オルカンより有利なファンドは存在する!けど・・・
結論です。
オルカンより過去の通算成績が良くて、コストが同程度の投資信託は存在します。
(ただし、"SBI証券の保有ポイントを含んで"ですので、SBI証券のポイント付与が未来永劫が続くとは限りません。)
結局、オルカンやS&P500、あるいは先進国株式、どれを購入しても大きな差はありません。
大事なのは「しっかり保有し続けること」「積み立て投資し続けること」です。
ものすごぐざっくり分けるなら、
・コスト最安がいい!全世界に投資したい!→オルカン
・まだ米国企業の伸びは続く!過去リターン最高!→S&P500
・米国一国だけはリスクが高すぎる!でもリターンはオルカンを少し超えたい!→先進国株式
といった感じです。
インデックス投資はほったらかしで資産が増えていくのがいいところですね。
今回の記事をご覧いただいたことで
「やっぱりオルカンを保有し続けて大丈夫なんだ!」
「先進国株式やS&P500を購入してみようと思いました!」
となってくれた方が1人でも多くなることを願って。
皆さまの資産を増やしていきましょう!
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これからも小金持ち山への道筋を発信していきたいと思います。
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