- 投稿日:2024/10/02
- 更新日:2025/09/29

初めまして!シロマサルと申します。
今回は、蓄財の神様としても知られる本多静六博士についてご紹介します。
本多静六博士とは?
埼玉県出身の彼は、林学の専門家として名を馳せ、日本初の林学博士であり、東京農科大学(現在の東大農学部)の助教授でもありました。
特に東京代々木の明治神宮は長年にわたって参拝者数日本一を誇り、新型コロナウィルスの流行前は、年間延べ1000万人も参拝に訪れています。
意外にも歴史は新しく、令和2年(2020年)に鎮座100年の大祭を迎えたばかり、神宮の森は大正時代に造られた人工林と考えるとすごいですね。
日比谷公園、明治神宮といった、国立公園に関わる業績を残されています。
写真はHP「森の活人」より
彼の人生は投資と社会貢献に満ちており、その哲学から学べることは多くあります。
本多静六博士の投資哲学
本多博士が蓄財の神様と呼ばれる理由の一つに、彼が実践していた「4分の1貯蓄法」と「10割益半分手放し」という投資手法があります。
4分の1貯蓄法
利益(収入)の4分の1を貯蓄し、配当金やボーナスは全額貯蓄するというシンプルな方法です。
これにより、手持ち資金が常に増え続け、投資資金に余裕が生まれます。
出費が少ないほど効果の大きい手法です。
10割益半分手放し
売却益が倍になった時点で、株を半分売却する手法。
利益を確定させつつ、リスクを抑える戦略です。
彼は「時節を待つ」ことも強調しており、好景気には倹約し、不景気には大胆な投資を行うことが重要だと説いています。
焦らず、成功のタイミングを待つことの大切さを教えてくれます。
四分の一貯金法で普段から倹約生活を送り、
半分売却した銘柄はただで持っているようなものなので、そのままにしておく。
長期投資に耐えた好例です。
投資の注意点
学長の動画にも引用されたこの言葉を肝に銘じましょう。
真にやむを得ない。 天下の大変動にあっては、いかなる財閥、個人も耐え得るものではない。 失敗といえば失敗だが、この失敗はここには論外である。 しかし、そうした大変動ばかり心配していては、何事にも手も足も出せない。
『私の財産告白』本多静六著 実業之日本社
100%で勝てる勝負はゲームでもそうそうありません。
自身のリスク許容度内+致命的な失敗にならないことを意識しましょう。
プロであっても、底値と最高値は誰にもわからないものです。
情報やポジションに踊らされないようにしましょう。
良くも悪くも…簡単に情報(嘘も含む)が手に入ります。
「孫子」の言葉を借りるなら、「兵は詭道なり」です。
投資対象の選定と成功例
本多博士の投資の中でも有名なのが、山林投資です。
1900年頃、秩父の山林に目をつけ、将来的に価値が上がると予測して土地を購入。
当時の大財閥、三井や三菱が動き出す前に手を打つことができ、結果として莫大な利益を得ました。
彼はこのように、自分の得意な分野で先を読む力を発揮し、投資を成功に導きました。
現在の価値に換算すると、その資産は500億円以上と言われています。
社会貢献の精神
本多博士は、蓄えた巨万の富を自分のために使うだけでなく、社会に還元しました。
東京帝国大学を退職する際には、自分の生活に必要な分を残して、ほぼ全ての資産を埼玉県の育英資金創設に寄付しました。
彼の行動は、ただの投資家ではなく、社会全体を考えた先見の明を持つ人物であったことを示しています。
渋沢栄一の「論語と算盤」に通ずる考えです。
【5分で名作】『論語と算盤』に学ぶ!家計管理の考え方-3選-
本多静六博士の教え
彼は「手ッ取り早く成功しようとする人は、手ッ取り早く失敗する」と言い、焦らず堅実に財産を築くことを大切にしました。
「世の中には、濡れ手で粟を掴むような旨いことが そうザラにあるわけのものではない。」 「手ッ取り早く成功せんとする人はまた手ッ取り早く失敗する人である。」
『人生計画の立て方』本多静六著 実業之日本社
この教えは、現代の私たちにも通じるものです。
バークシャー・ハサウェイ会長であるウォーレン・バフェットも…。
「この世に一秒でも遅く金持ちになりたい人はいない。」と似た考えをお持ちです。
短期間で大成功を夢見るのではなく、長期的な視点で投資や資産形成に取り組むことが成功の秘訣と言えるでしょう。
おわりに
本多静六博士の人生から学べることは、投資だけでなく、人生全般に通じる深い教訓が詰まっています。
焦らず、しっかりと自分の目標を見据え、時節を待ちながら確実に前進する。
その姿勢こそが、私たちが取り入れたい教えではないでしょうか。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!