- 投稿日:2024/10/23
- 更新日:2025/10/05

親が長期入院することになったら?どうしたらいい?
ある日、病院の職員を名乗る人から電話がかかってきて、貴方の親が、手術をすることになりました。一度詳しい話をしたいので病院に来てくださいと言われたら突然の出来事に、何から手をつければいいのか分からないという人は多いと思います。
実は、高齢者の方が入院するときは、このようなケースは決して珍しくありません。今回は、そんな状況で相談しに行くと良い、医療相談室と地域包括支援センターを紹介します。
1️⃣ 医療相談室に行ってみよう!
「医療相談室?そんな場所、聞いたことないわ...」よく聞く声ですが、実はとっても心強い味方なんです!
医療相談室でしてくれること:
医療相談室の職員さんが、対応することは多岐に渡るのですがその中でも覚えておいて欲しいことは以下の3つ!!
1. 退院後の生活環境整備
退院後も安心して生活できるよう、患者さんの状態に応じた在宅療養への支援を行います。必要に応じて在宅医の紹介、介護保険サービスや障がい福祉サービスの利用調整を行い、スムーズな在宅移行をサポートします。
2. 転院先の紹介
継続治療やリハビリが必要な場合、適切な転院先施設を紹介し、連絡・調整を行います。
3. 社会保障制度の情報提供
医療費や生活費の問題に対して、利用可能な社会保障・社会福祉制度の情報を提供し、有効活用できるよう支援します。
*医療相談室を設けていない病院もあります。その際は、病院の職員さんにまずは相談してみましょう。
2️⃣ 地域包括支援センターにも相談しに行こう!
退院後の介護サービスやその他、必要な支援について、地域包括支援センターの職員に相談し、退院後に必要な準備を入院中に整えておきましょう。まだ時間があると思っていてもあっという間に退院の日がやってきてしまいます。事前相談、準備をしておけば、慌てることなく生活を始めることが可能です。
介護保険、申請はいつがベスト?
退院後に介護保険サービスを利用しようと思った場合、介護保険の申請をする必要があります。
申請のタイミングですが、これにはいつがいいという正解がありません。
メリット
**1. 退院後の円滑なサービス利用**
入院中に申請することで、退院時にはすでに介護認定が完了している可能性が高くなります。これにより、退院直後から必要な介護サービスをスムーズに利用開始できます。
**2. 専門家のサポート**
入院中は、医療相談員や医療スタッフなど、専門家のサポートを受けやすい環境にあります。彼らの助言を得ながら、適切な申請手続きを進めることができます。
**3. 家族の負担軽減**
入院中に手続きを行うことで、退院後に家族が慌てて申請する必要がなくなります。特に遠方に住む家族にとっては、病院スタッフの協力を得られる入院中に手続きを済ませられることが大きな助けとなります
デメリット
**1. 一時的な状態での評価リスク**
入院中は一時的に状態が悪化している可能性があり、その状態で評価されると、実際の日常生活における介護度と乖離が生じる可能性があります。介護度によって使用できるサービスや、デイサービスなどは介護度によって料金が異なり、介護度が重いほど料金が高くなります。急ぎサービスを利用しない場合は、状態が落ち着いてから介護申請した方が良い場合もあります。
**2. かかりつけ医との情報共有の難しさ**
入院先の担当医が主治医意見書を作成することになるため、普段のかかりつけ医が持つ患者の日常的な状態に関する情報が、介護度に十分に反映されない可能性があります。
**私からのアドバイス**
急いでサービスを使う予定がない場合は、状態が落ち着いてからの申請をおすすめしています。
まとめ:親が入院したら行う3つのこと
1. 医療相談室に相談しに行く
2. 地域包括支援センターに相談しに行く
3. 介護保険申請のタイミングを考える
慌ただしい入院生活の中で、いろいろな準備をするのは大変ですよね。でも、一つずつ確実に進めていけば、必ず道は開けます。心配なことがあれば、遠慮なく病院や地域包括支援センターに相談してくださいね。きっと力になってくれるはずです。
ケアマネの私からのアドバイスとしては、メモ帳を1冊用意して、相談したことや必要な手続きをメモしておくことをおすすめします。意外と細かいことや専門用語が多いので、書き留めておくと安心ですよ。
みなさんの介護生活が少しでもスムーズに進むことを願っています!