- 投稿日:2024/11/22
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はチェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」2019年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:チェット・リチャーズ
航空機企業や専門的サービス企業のコンサルタント。
OODAループの発案者である元アメリカ空軍大佐、故ジョン・ボイド(John Boyd)に長年師事し、親しい間柄であった。
アメリカ空軍大学(US Air Force University)で講義を行い、ケネソー州立大学で教鞭を執っていた。ミシシッピ大学より博士号(数学)取得。
現実を正確に把握するための内部モデル、OODA(ウーダ)ループだ。
チェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」
本書では、最強のチェス・プレイヤーに勝つ方法を紹介している。
ルールを2つだけ変えればよい。
❶対戦相手が最初に指す。
❷対戦相手が1手指すたびに、こちらは2手指す。
何を言っているんだ?と思うかもしれない🤔
つまり、どんなに最強の敵でも、相手が1手指す間に2手指すような圧倒的なスピードを獲得することで、勝てることを示している。
スピードで敵を圧倒するために、本書はOODA(ウーダ)ループという意思決定方法を提唱している。
参考:https://www.keyence.co.jp/ss/general/manufacture-tips/ooda-loop.jsp
PDCAサイクルの経営管理とは異なる手法である。
(Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取った言葉。)
ビジネスの世界で「確実に勝つ」ための参考としていただけることを願っている。
チェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」
OODAループとは何か?
画像元:https://data.wingarc.com/what-is-ooda-11126
OODAループの4つのステップ
ボイドは有名な「OODAループ」として理論化し、統合した。
戦闘やいかなるコンクリフト(競争・対立)でもそれに参加する者は、次の4つの特徴的な、しかし必ずしも完全に分割することのできない活動に従事しなければならない。
チェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」
OODAループは「観察」「情勢判断」「意思決定」「行動」の4ステップからなる。
❶観察(Observe)あらゆる環境から情報を取ってくる
❷情勢判断(Orient)情報を経験や価値観と組み合わせ、洞察を得る
❸意思決定(Decide)方針を決める
❹行動(Act)実際の行動に移る、行動しなければならない。
最も重要なステップは❷情勢判断(Orient)で、経験や価値観と組み合わせた洞察が勝利を生む。
⇒ 迅速な判断が組織の勝利を生む。
OODAループの真価は O → O → A で動くこと。
意思決定を極限まで減らした状態。
こうしてみると、ルーチンや習慣化、同じ服を着ると言ったことも意思決定を減らすテクニックである。
それが対戦相手が1手指すたびに、こちらは2手指す状態である。
火災現場で素早い行動が必要な消防士も、直観的に判断して即行動したときに最善のパフォーマンスを生み出している。
この「直観知」は長年の経験と自己鍛錬でのみ獲得できるが、組織でも利用できると本書は示している。
個の力を組織の力に変える4つの特性
人類は慣習の子どもであり祖先の子どもではない。
チェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」
特性❶ 個人の皮膚感覚と直感的能力
「トヨタの作業員は特に並外れた激務を行っているようには見えないが、工場のラインスピードは競合他社のどこよりも速い。……このシステムが機能するのは、トヨタの作業員がもつ感知力・改善業務における直観的能力の高さがあるからにほかならない」
チェット・リチャーズ著「OODAループの戦略」
特性❷ 仲間の相互信頼
相互信頼は、一体感と結束力を生む。
同じ試練の経験を共有すれば、強い信頼の絆ができる。
日本企業が新卒を一括採用し、厳しい研修を行うのは、相互信頼を醸成する合理的な方法と本書で示している。🤔
何事も一長一短である。
特性❸ 組織の焦点と方向性を理解している
相互信頼がある組織がミッションを共有して何を目指すかが明確になれば、組織は全行動を集中できる。
ミッションが決まれば、個々人もおのずから何をすべきかわかる。
特性❹ 全員がミッションを腹落ちしている
暗黙の了解で意思疎通できれば細かい指示は不要となる。
例
アイリスオーヤマは毎週月曜に丸一日かけて行う新商品開発会議に全責任者が集まり、50案件以上の新商品の可否を社長同席で即決する。
合意が取れれば開発チームが全責任をもって自律的に商品開発にまい進する。
いちいち上に指示を仰ぐ必要がなくなり、スピードアップする。
⇒ 組織で「あうんの呼吸」を行うこと
いかに全世界で「以心伝心」できるかが今後のカギとなる。
OODAループは時間がかかる
「まなび」は生涯を通じて続けるものである。
チェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」
OODAループを実現できる組織文化をつくり上げるには、時間がかかる。関係者を3日間の研修に参加させればすぐに身につくような代物ではない。
組織文化づくりを庭園づくりにたとえている。
経営陣の仕事は庭園(組織文化)を設計。
何(組織文化の要素)を育てるかを決め、育つ条件を整える。
土の条件や気候などの皮膚感覚をもつ専任の庭師(専任担当者)も必要。
条件を整えて種を撒けば、植物は自然と育っていく。
特に重要なのは、雑草(組織文化の障害や反対者)を間引くこと。
決して、一朝一夕ではできない。🤔
OODAループの代表として知られる
トヨタのTPS(トヨタ生産方式)も定着に時間をかけている。
「ヒト・モノ・カネ」に次ぐ第4の経営資源「時間」を徹底的に組織が活かす上で必要な戦略になる。
まとめ
⇒ OODAループは組織の相互信頼を基にスピードを生み出す手法。
ベストの戦略とは戦闘に参加することなく勝利することである。
優れた戦略は、実際に衝突が始まる前に、戦闘の枠組みを望ましい状態に形成する。
チェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆