- 投稿日:2024/12/21
- 更新日:2025/09/29

前書き
前回の記事で、研究本を製本する際にちょ古っ都製本工房を利用する手段をご紹介しましたが、別の観点からもっとお手軽な方法をご紹介します。
本題
結論を書くと、「kindle本として出版してペーパーバックの登録を行う」という方法です。
kindle出版する際には原稿をEPUB形式で用意する必要がありますが、既にPDFファイルとしてまとめている場合には、変換サイトを活用するのが便利だと思います。
私はkindle出版で稼ぐことが目的ではないため、ペーパーバックは設定可能な最低価格で設定しています。
私が出版しているkindle本を具体例として示すと、26ページ・56ページの冊子がともに734円、138ページの冊子が827円、146ページの冊子が856円となっています。
この価格をちょ古っ都製本工房と比較すると、3部以上の場合はいずれのページ数でもちょ古っ都製本工房の方が割安ですが、2部以下の場合はペーパーバックの方が逆に割安(26ページの場合は同程度)となります。ペーパーバックに登録しておくと、スポットで1~2部だけ必要になったという場合に便利かと思います。
ペーパーバックの2つの発注方法
著書用コピーとしてペーパーバックを発注すると、一般客として購入する場合よりも割安となります。前述の私のkindle本を具体例として示すと、26ページの冊子が440円、56ページの冊子が583円、138ページの冊子が682円、146ページの冊子が514円となりました(後者2つの値段が逆転している理由は不明)。
ただし、amazonプライム会員であったとしても送料410円が別途発生してしまうため、プライム会員の場合や、非会員の場合でも日用品などと一緒に合計額が3,500円以上になるようにすることで、一般客として購入した方がお得になる場合も多いです。ここはその時々で使い分けるといいと思います。
ペーパーバックのメリット
ペーパーバックのメリットは次の2点に集約されるかと思います。
1点目は、ペーパーバックというかkindle本にすることのメリットですが、自分の研究成果を全世界にお手軽に発信できるという点です。ホームページを立ち上げてPDFファイル等で掲載するという昔ながらの方法もありますが、amazonに掲載されることでより多くの人の目に留まります。また、ペーパーバックの登録も行うことで、紙媒体で欲しい人のニーズに応えることもできます。
2点目は、印刷会社に発注をかけるよりも取り寄せが手軽かつ納品が早いという点です。一般客としての購入であれば、スマホ片手に寝ころびながらでも簡単に発注をかけることができますし、印刷会社の発注よりも手元に届くのが総じて早いです。ちょ古っ都製本工房はじめ印刷会社には「翌営業日コース」という、割高設定で最速で納品されるコースがありますが、印刷会社には概ね週2日の休みがあり、その休みが挟まれるとその分納品が遅くなってしまいます。また、夏コミ・冬コミの時期には、そもそも印刷の需要が多すぎて対応が遅くなってしまいます。(この記事を書いている12月21日18時現在、ちょ古っ都製本工房では最速納品日が来年の1月7日となっていました…。)
ペーパーバックのデメリット
私の考えるペーパーバックのデメリットは次の3点です。
1点目は、表紙・本文問わずカラー印刷が不可能な点です。
2点目は、画像を挿入する場合に画質が粗くなってしまうという点です。文章や絵だけの場合は支障ないですが、写真等の画像を挿入したい場合は要注意です。カラーの表紙・ページが必要だったり、高画質の画像を表紙や本文に挿入したい場合は、印刷会社の利用一択です。
3点目は、そもそも冊子の内容を全世界に発信したくない場合には使えない手段です(苦笑)。
まとめ
内容的に全世界に発信してもよい場合には、kindleペーパーバックに登録しておくことで、ちょ古っ都製本工房よりも更に割安で製本することができます。また、納品もペーパーバックの方が総じて早いです。
場合に応じて印刷会社とペーパーバックを使い分けるとよいでしょう。