• 投稿日:2024/12/28
  • 更新日:2026/01/02
【高配当株投資】銘柄分析:ヒューリック[3003]編【不動産業界】

【高配当株投資】銘柄分析:ヒューリック[3003]編【不動産業界】

くるくる@1/10日本株分析オフ

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この記事は約8分で読めます
要約
今回は「ヒューリック[3003]」を題材に個別株の分析例をまとめました。 「個別株分析の始め方(高配当株編)」という記事の具体的な分析例として執筆しましたので、この記事と合わせてお読みいただくと分かりやすいです!

はじめに

くるくると申します!
普段は新橋オフィスを中心に個別株分析オフ会を開催しています。

オフ会では各自が好きな銘柄を1つ調べてきて発表しあうことを目的としています。

分析をしたことがない方でもご参加いただけるように、私なりに分析方法をまとめた記事を投稿しています↓↓↓
個別株分析の始め方(高配当株編)

そのなかでは以下の流れで分析を進めるように紹介しています。

Q1.投資候補として現在興味がある銘柄を一つ教えてください。
Q2.興味をもった理由は何ですか?
Q3.どんな事業をしていますか?
Q4.「配当額」と「配当利回り」はいくつですか?また、その推移はどうなっていますか?
Q5.配当額は今後どう変化すると思いますか?
Q6.分析の結果、その銘柄の株を買いたいと思いましたか?

そのうち、この記事では以下の手順の具体例として執筆しました。

Q3.どんな事業をしていますか? Q4.「配当額」と「配当利回り」はいくつですか?また、その推移はどうなっていますか? Q5.配当額は今後どう変化すると思いますか?

まだ個別株分析の始め方(高配当株編)を読んでいない方は、先に読んでからこの記事をお読みいただくことをオススメします。

注意事項

様々なやり方のうちの一つと捉えてください。

また、いかなる投資商品の購入を推奨するものではありません。
投資は自己責任でお願いします。

記事の内容は2024/12/28時点の情報に基づきます。

題材:ヒューリック【3003】

今回は高配当銘柄として知られるヒューリック【3003】を分析します。

ヒューリック_トップページ.png画像:ヒューリック株式会社より

また、ヒューリックは株主優待が人気の銘柄としても知られます。

ヒューリック優待.png画像:株主優待|株式・社債情報|株主・投資家情報|ヒューリック株式会社より

※2025年12月31日基準日(2026年2月下旬-3月上旬頃お届け分)より継続2年以上保有の株主に対して6,000円相当のカタログギフトの贈呈へと内容が変更されます。

Q3.どんな事業をしていますか?

以下の資料やサイトが調べやすいです。

・会社ホームページ
・YouTube
・決算説明資料(特に通期決算説明資料)
・中期経営計画

ヒューリックではホームページで事業内容を説明しています。

ヒューリック_事業内容.png画像:事業内容|ヒューリック株式会社より

このページによると、ヒューリックの事業内容は以下です。

賃貸事業
開発・建替事業
バリューアッド事業
CRE事業
観光事業
高齢者・健康事業
次世代アセットへの取り組み
新たな事業領域への取り組み

事業内容|ヒューリック株式会社より

不動産、観光、高齢者向け事業を展開していることが分かりますが、どの事業が主力かまでは分かりませんね。次にその点を調べていきましょう。

主力事業

主力事業を言い換えれば、最も稼いでいる事業です。
どの事業がどれくらい稼いでいるのかは決算説明資料で確認することが出来ます。

決算説明資料はホームページのIR情報を記載したページから取得できることが多いです。

ヒューリックでも「株主・投資家情報」ページの中段から最新の決算説明資料を閲覧することが出来ます。

ヒューリック_IR.png画像:株主・投資家情報|ヒューリック株式会社より


執筆時点で最新の決算説明資料は2024年12月第3四半期決算の説明資料です。
8ページ目の「2024年12月期 第3四半期 - 《連結》 セグメント別業績」を見てみましょう。

営業収益、営業利益ともに最も多いのは「不動産事業」です。
営業収益の約70%、営業利益に至ってはほぼ不動産事業によるものです。

ヒューリック_2024.12-3Q業績.png画像:2024年12月期 第3四半期 決算説明資料PDFより

よって、ヒューリックの主力事業は不動産事業であることが分かりました。


主力事業における強み

ヒューリックの強みは都心の駅近に質が良い物件を集中保有していることです。
これにより空室率が0.7%という圧倒的な賃貸事業の安定性を実現しています。

ヒューリック_特徴.png画像:賃貸事業|事業内容|ヒューリック株式会社より

安定した収益源をもつことが安定した配当に繋がります。
出来れば主力事業の収益が安定しているのか(あるいは変動が大きいのか)を自分なりに考えてみるようにしましょう。

Q4.「配当額」と「配当利回り」はいくつですか?また、その推移はどうなっていますか?

配当金、配当利回りの推移は以下の通りです。
後ほど分析に使うため、ここでは配当性向も確認しています。

ヒューリック_配当.pngヒューリック_利回りと配当性向png.pngここで確認する観点は2つです。
①.配当は増配傾向にあるか?
②.過去も高配当だったのか?

①.配当は増配傾向にあるか?

1つ目の図から、配当金はこれまで減配することなく順調に増えていることが分かります。

②.過去も高配当だったのか?

一般には配当利回りが4%以上あれば高配当株と呼ばれます。
2つ目の図を見ると、ヒューリックは徐々に配当性向を高めていき、ここ数年では高配当株と言えるほどに配当利回りが高くなったことがうかがえます。

そして執筆時点(2024/12/28)ではちょうど配当利回り4%になっています。
ヒューリックは高配当株といってよいでしょう。

Q5.配当額は今後どう変化すると思いますか?

ヒューリックの株主還元方針は決算説明資料に記載があります。

株主還元は配当を中心とし、 中計フェーズⅡの配当性向目標を40%以上とする

2024年12月期 第3四半期 決算説明資料PDFより

※ 中計フェーズⅡとは2023年12月期~2024年12月期

現在の配当性向がちょうど40%強という水準ですから、利益が減少しなければ現在の1株あたり54円が配当額の下限になるでしょう。

また、配当額と配当性向の両方に急激な増減がないことから、しっかりとコントロールされた上で推移していることが分かります。
これは業績が安定しているからこそ出来ることです。
ヒューリックは多少の増減はあるものの売上高は増加傾向。利益については増加の一途をたどっています。
新型コロナウイルスの流行期に不動産業界は大打撃を受けましたが、それでもヒューリックはしっかりと増益を続けています。

ヒューリック_業績推移.png画像:ヒューリックの企業情報 - 3003 _ プライム _ 不動産業 _ バフェット・コードより

以上、現在が目標配当性向の下限にあること、これまで安定して増益を続けていることから、ヒューリックは今後の増配が期待出ます。


以上がヒューリックの分析例です。

このような分析結果ともとに、その企業が自分自身の投資目的を合致しているかを判断し、購入するか否かを決めます。

まとめ

あくまでも自己流の分析方法になります。このやり方をベースに皆さま流の投資スタイルを確立していただければと思います。

最初は難しいかもしれません。
そのため出来るだけ興味をもって分析できる銘柄から始めてみましょう。
まずはやり切ることが大事です!

せっかくやってみたけど正しいの分からない、、、他の人の意見も聞いてみたい、、、という方!!
ぜひオフ会にお越しください!一緒にスキルアップしていきましょう!!


おまけ:【発展】業績の安定性を深堀りする

今回の記事を通してヒューリックの業績は安定性が高いことを論拠にしていました。

では、逆に業績が悪化する可能性はないのでしょうか?
この目線で分析結果をもう一度見直してみましょう。

今回「主力事業における強み」において賃貸事業が安定した収益源であることを述べました。
一方、改めて決算説明資料から業績を確認すると、不動産事業の営業利益は「賃貸・管理等」と「不動産売却」が約半分ずつを占めています。

ヒューリック_2024.12-3Q業績.png画像:2024年12月期 第3四半期 決算説明資料PDFより

「うち賃貸・管理等」に計上されるのは、物件の家賃収入や管理料としての売上です。解約さえされなければ毎月・毎年同じ収益を見込めます。(このような収益をストック収益ともいいます。)
前述のとおりヒューリックでは非常に低い空室率を維持していますから、解約が発生せずにストック収益を順調に積み上げていっていることが分かります。

一方、「うち不動産売却」に計上されるのは、保有不動産を売却したときに生じる売却損益です。売却時に一度だけ発生します。(このような収益をフロー収益ともいいます。)
家賃や管理料とは異なり毎月・毎年同じ収益を見込めるものではありません。物件ごとに利益が異なりますし、そもそも今期に何件売却できるのかすら予想がしづらいものです。

よって、不動産売却事業は業績の変動が起きやすいといえるでしょう。

実際に不動産事業の業績推移を確認してみましょう。
2018年12月期から2023年12月期までの「不動産事業」、「うち賃貸・管理等」、「うち不動産売却」の売上高と営業利益を集計すると以下の通りです。

売上高、営業利益ともに「不動産事業」全体の業績は「うち不動産売却」の影響を大きく受けていることが分かります。
売上高推移 (1).png営業利益推移 (1).png
画像:決算説明資料より作成

よって、不動産売却が計画通りにいかない場合は、業績が悪化するリスクがあるといえるでしょう。
この点はヒューリックに投資するうえで認識しておくべき点です。

近年では都心部の不動産価格の上昇を背景に不動産売却が好調でした。
これがヒューリック全体の業績を押し上げていた要因です。

これからは日銀が金利の利上げを予定しているため、不動産の買い手にとっては借入での資金調達コストが大きくなり、結果として不動産の購入がしづらくなる局面へと向かいます。

既に述べたとおり、これまでは売上高に変動がありつつも営業利益はしっかりとコントロールできており増益が続いています。
この点はもちろん評価できるポイントですが、これからの金融政策がヒューリックにとって向かい風となりうることを認識したうえで投資判断をした方がよいでしょう。

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くるくる@1/10日本株分析オフ

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この記事のレビュー(2
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    2024/12/30

    いつも投稿を頂きありがとうございます! 業績などの数字も大事ですが、その会社のことを知ることが大事だと思いました。 様々なことに興味を持ちながら勉強させて頂きます! JACK🦄 感謝🌈

    くるくる@1/10日本株分析オフ

    投稿者

    2024/12/30

    今回もお読みいただきありがとうございます! そうですね、配当利回りなども大事ですがその企業に興味が持てることもまた肝心だと思っています! 身近な商品やサービスを扱っている企業から始めるのがいいかもしれませんね。

    くるくる@1/10日本株分析オフ

    投稿者

  • 会員ID:GW4fdh1M
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    2024/12/28

    読んでいくうちにヒューリックの株が気になってきました…😅いつもなんとなくで買っていました💦 有益な情報ありがとうございました🙇‍♀️

    くるくる@1/10日本株分析オフ

    投稿者

    2024/12/28

    お読みいただきありがとうございます! 最終的な投資判断はご自身でお願いいたしますが、参考になれば幸いです!

    くるくる@1/10日本株分析オフ

    投稿者