- 投稿日:2025/01/03
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はフレデリック・F・ライクヘルド著『ネット・プロモーター経営—顧客ロイヤルティ指標NPSで“利益ある成長”を実現する』(2013年発行)をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:フレデリック・F・ライクヘルド出典:Amazonのプロフィール
ベイン・アンド・カンパニーフェロー。1977年にベイン・アンド・カンパニーに入社。1982年にパートナーに就任。同社のロイヤルティ・プラクティスの発起人で、ベインの指名委員会、報酬委員会、ワールドワイド経営委員会などでリーダーシップをとってきた。1999年1月、同社初のフェローに選出。米『コンサルティングマガジン』誌の2003年6月号で、世界で最も影響力のあるコンサルタント25名に選ばれた。主要なビジネスフォーラムや、世界中のCEOをはじめとする経営幹部層のグループ向けに、頻繁に講演を行う。
本記事を読む前に、下の記事を読むと理解が深まる。↓↓↓
フレデリック・F・ライクヘルド 著「顧客ロイヤルティのマネジメント」
顧客ロイヤルティに関するビジネス戦略を始めて提唱した書籍。
新規顧客開拓よりも現在の顧客を大切にすることの重要性を解説している。顧客ロイヤルティ:「自社や製品、サービスに対して顧客が抱く愛情や信頼」を指す。要は「顧客との絆」である。
著者は同じ。顧客ロイヤルティに関する第一人者である。
✅ 顧客ロイヤルティを具体的に把握する「NPS」という方法。
✅ 顧客が解約しなくても、「よい売上」と「悪い売上」がある。
✅ NPSが上がれば、売上も上がる。
参考外部サイト:NPS業界別ランキングトップ企業 2024
今日(こんにち)、経営者の多くは「顧客ロイヤルティ」の重要性を認識している。
だが、ロイヤルティはつかみどころがなく、測定や管理などおぼつかないのが実情。
そこで、著者たちが開発したのが、「推奨者の正味比率(NPS)」という指標。
通称:ネットプロモータースコア(Net Promoter Score)である。
顧客の声を数値化する新指標
NPSは顧客がどれだけ自社を推奨してくれるかを測る指標で、企業の成長性を明確にするもの。
「2024年度11月のリベシティ意識調査の結果報告(後半の部)」にも実はNPSが出ているのだ。
これにより、顧客ロイヤルティをうまく生み出せているかが測れるという。
NPSスコアは業種や業界にもよるが、平均スコアはマイナスが普通。
クローズドなオンラインコミュニティとはいえ、恐ろしい数値である。
本書は『顧客ロイヤルティのマネジメント』の著者ライクヘルドが、顧客ロイヤルティを具体的に把握するNPSという方法論を提唱した一冊である。
契約は簡単なのに、解約するのは面倒なのはよくあることだ。
解約したい会社から、顧客アンケートが届く。
なんと、100個の質問が延々と続いている。
しかも、これを入力しないと解約できない。
さて、これで本当に担当者が求める正しいデータは取れるのだろうか?🤔
顧客ロイヤルティ指標:NPSとは何か?
NPSは「よい売上」と「悪い売上」を見分ける
顧客が解約せずに売上があっても、「よい売上」と「悪い売上」がある。
よい売上:満足した顧客が繰り返し買う。
売上は継続的に成長していく。
悪い売上:不満な顧客が仕方なく買う。
そして他によいサービスが現れると破綻する。
アメリカでオンラインサービスを提供していたAOLは、解約が難しいことで有名だった。
AOL:アメリカ合衆国のインターネット接続サービス・ポータルサイトの名称である。2021年9月からアポロ・グローバル・マネジメントによる買収に伴い、Yahooの一部門となっている。出典:Wikipedia
2000年の企業価値は20兆円だったが、高速オンラインサービスを提供するライバルが現れると顧客は徐々に離れ、9年後には企業価値は20分の1に縮小してしまった。
これが「悪い売上」である。
「悪い売上」を防ぐために「顧客ロイヤルティ」を理解する。
「顧客ロイヤルティ」を把握するために「顧客満足度調査」は行われる。
だが、「顧客満足度調査」は具体的に何をすればいいのか分からない。
この前は100点近かったけど、なんで売上が下がっているのかはわからない。
つまり、評価はできるが改善には利用できない。
⇒ そこでライクヘルドが試行錯誤の末に考え出したのが、「ネットプロモータースコア(NPS)」なのだ。
ネットプロモータースコア(NPS)
2つの質問で顧客の評価を把握できる。
① 当社を友人に勧める可能性(0–10段階)を尋ねる。② 選択理由を聞く。
どの回答かで、回答者が次のいずれかが分かる。
・【推奨者(10〜9)】:再購入率が高い。
・【中立者(8〜7)】:それなりに満足しているが、他人には勧めない。
・【批判者(6以下)】:再購入率はとても低く、場合によって他の人が購入するのを妨げる。出典:NTTコム オンライン NPS®(ネットプロモータースコア)とは?
⇒ 推奨者、中立者、批判者に分類せよ。
「真ん中の6点で批判者は厳しいのでは?」と思うだろうが、実際に6点で批判口コミが多いことが本書で裏付けられている。
⇒ NPSが上がれば、売上も上がる。
飯田祐基著「バズる動画・ライブ配信 確実に拡散するしくみ インフルエンサーマーケティングの基本がわかる本」
推奨者は再購入率が高く口コミを広げる要因になる。
一方で批判者は否定的な口コミを拡散し、企業価値を下げる。
NPS活用のポイント
❶数字はありのままを把握する
見かけのNPSスコアを良くしてもまったく意味はない。
顧客の実態をありのまま把握し、対策を取ることが大切である。
日本マクドナルドはクーポンアプリ(KODO)で来店客のNPSを把握。
店舗に結果をすべて公開して、「店の成績評価には一切使わない。顧客のコメントを見て改善できるところはすぐ改善してください」と伝えている。
参考外部サイト:マクドナルド公式 KODO
❷回答率を高めることが大切
お客目線で考えると、何か不愉快なことがあれば、アンケートを求められても「二度と買わない」と思って答えないのが普通。
もともと、回答しない人には、中立者と批判者が多い。
「NPSの回答率が低い」場合は、なんらかの問題があると考え、その後の顧客行動を追跡調査するなどの対応を考える必要がある。
❸設問数は絞る
顧客の負担を減らすために設問数を絞り、回答率を上げる工夫が必要。
不満な顧客は質問数が多いとますます回答しなくなる。
エッセンシャル思考で考えよう。
グレッグ・マキューン 著「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」
❹継続性が大事
NPSにより常に顧客の実態を把握し、課題を探り改善を継続することが、顧客ロイヤルティを高めることにつながっていく。
批判者の顧客がいると、即座に責任者が直接出向き、何が悪かったのかを聞き届け、改善を約束することが当たり前になっている会社もある。
ちなみにNPSが有効でないものもある。
他人に勧めたくないシークレットシューズのような商品では、NPSで顧客ロイヤルティは把握できないので、顧客満足度調査のほうが有効だったりする。
「お客様は神様ではないが、顧客中心主義で考えなければならない。」
最近になって「カスタマーハラスメント(カスハラ)」という言葉が生まれてきた。
人手不足の結果、社員ロイヤルティ(社員の満足度)の比重も上がってきたというところか。
まとめ
⇒ 顧客ロイヤルティを見える化し、利益ある成長を実現するのがNPS。
⇒ 顧客が解約しなくても、「よい売上」と「悪い売上」がある。
⇒ NPSが上がれば、売上も上がる。コンテンツも同じ。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆