• 投稿日:2025/01/25
  • 更新日:2025/10/01
ジェフリー·ムーア著『キャズム Ver.2』:新商品が売れない理由とは?

ジェフリー·ムーア著『キャズム Ver.2』:新商品が売れない理由とは?

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シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

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要約
新商品が普及しない理由を解説し、成功するためのマーケティング戦略を提示するのが本書の目的である。顧客の心理と行動の違いを理解し、対象市場を絞り込むことで「キャズム」と呼ばれる普及の壁を越える方法を語る。

初めまして!シロマサルです。

知ることで、人生はもっと楽しくなる!

今回はジェフリー·ムーア著『キャズム Ver.2』2014年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。


著者:ジェフリー·ムーアq4r5uhfb2f3o5nbvg97ao02suq.jpg出典:Amazonのプロフィール

破壊的テクノロジーがビジネスと組織運営に与える影響と企業がとるべき戦略をテーマに、著述と講演を続け、スタートアップと大企業の双方に助言をしている。複数のベンチャーキャピタルを支援するとともに、コンサルティングやトレーニングを手がけるキャズムインスティチュート、キャズムグループ、TCGアドバイザーズの名誉会長を務める。


00000.png✅ 新商品普及の最大の壁は「キャズム」。

✅ 顧客心理を理解し、市場を絞り込むべし。

✅ 「ホールプロダクト」の提供が成功への鍵。


9割の顧客はなかなか新商品を買わない。

しかし中にはアッサリ即決する顧客が1割いる。

本書はコンサルタントのムーアが新商品を普及させる方法をまとめたハイテク・マーケティングのバイブルである。


「あなたは、電気自動車をいつ買いますか?」


『キャズム Ver.2』

1. キャズムとは何か

キャズム(大きな谷)は新商品普及の過程で訪れる大きな壁を指す。

0000.png画像25-38.png4b886dfde8433ff3b89274efe6c50295.png引用画像:https://www.utokyo-ipc.co.jp/column/chasm-theory/

新商品(電気自動車)はイノベーターから普及していく。

キャズムを越えることが普及する秘訣である。

イノベーターや先駆者(16%)はリスクを恐れず新しいものを試すが、大多数の顧客は慎重派が普通。


0.png⇒ 顧客心理の違いが障害になる。

⇒ アーリー・マジョリティ以降の顧客は、全体の84%もいる。


顧客がこの順でスムーズに買ってくれれば、新商品販売は苦労しない。

しかし現実は甘くない。

各グループの間に隙間がある。

これが本書のタイトルでもある「キャズム」である。


2. キャズムを越える戦略

まず、ホールプロダクト(whole product)を用意する。

00.png理想の製品:「すべてを提供する製品」という意味で、顧客が必要とするすべての商品やサービスのこと


⇒ 顧客が必要とする全ての要素を揃えること。


単品商品だけでなく、それを使うためのサービスやインフラが不可欠である。0000.png電気自動車を買っても、それだけでは使えない。

ガソリンスタンドや自宅の駐車場でも充電でき、街の自動車整備工場でも整備や修理ができ、イエローハットで専用パーツも買え、電気自動車を使うための講習会も必要になる。

これら全体が、ホールプロダクトである。

つまり、新商品を使用する障害を取り払う必要がある。


アーリー・マジョリティは面倒なことはやらない。しかもアーリー・マジョリティ以降の顧客は全体の84%。ホールプロダクトがない限り本格的に普及しない。


しかもやっかいなことに、他のアーリー・マジョリティの事例が同じタイプのアーリー・マジョリティが初めて購入を考え始めるということだ。

つまり、アーリー・マジョリティはリスクを嫌うので、そもそも最初のユーザーになりたがらない。


卵が先か鶏が先か…。

このジレンマが「キャズム」という大きな谷をつくる。

0.png✅ ホールプロダクト(whole product)を用意すること。

✅ 必要なのは、アーリー・マジョリティのユーザー事例をつくること。


3. 市場の絞り込みが成功の鍵

顧客の「痛み」を基準にターゲットを絞る。

幅広くアーリー・マジョリティを攻めてもダメだと語る。


「顧客の痛みの大きさ」を基準にして市場を徹底的に小さく絞り込むこと。

そしてその痛みを解決し、その小さな市場のすべてのアーリー・マジョリティを取り込み、市場を制覇する。

さらにその経験と実績を活かし、他市場に広げていく。0000.pngスティック型掃除機は1980年代には登場していた。

「重い」「バッテリーの持続時間が短い」などの要因もあって、普及が進まなかった。

ダイソンの参入により、軽量化やバッテリー駆動時間の改善も進み、シェアが拡大。

近年では掃除機市場の半分以上を占めるように。

現在はロボット型掃除機がこのキャズムを越えられるかどうかである。🤔

リスクを嫌う顧客には、安心感と利便性を徹底的に提供することが重要だ。


0.png⇒ 特定の課題を解決し、信頼を獲得する。

⇒ 掃除機は手がつかれる → 疲れない → 自分でしなくて良い。


キャズム理論を正しく理解してビジネスに取り入れ、現時点のターゲット顧客と顧客の痛みを見極め、商品を広げていけば、新商品が成功する可能性は格段に高まる。


「新商品を本格的に普及させたい」と考えている人は、ぜひ。


まとめ

リベシティ用サムネ (8).png✅ 新商品普及の最大の壁は「キャズム」。

✅ 顧客心理を理解し、市場を絞り込むべし。

✅ 「ホールプロダクト」の提供が成功への鍵。


知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。

是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!

見ていただきありがとうございました!😆_.png

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