- 投稿日:2025/03/15
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はジョン・スポールストラ著『エスキモーに氷を売る』2000年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
本の感じから文庫本に見えるが、しっかりハードカバー本である。
著者:ジョン・スポールストラ出典:Wikipedia
アメリカの作家、スポーツマーケティング担当者であり、バッファロー・ブレイブス、ポートランド・トレイルブレイザーズ、デンバー・ナゲッツ、ニュージャージー・ネッツの元NBA重役。
本書のタイトルはマーケティングのたとえである。📖💡
「エスキモーに氷を売る」 と似た表現、「エスキモーに冷蔵庫を売る」 がある。🧊
エスキモーは氷の国。🧊🧊🧊
そこら中にある氷をどうやったら売れるようにするか?🤔💰という意味である。
北海道でも冷蔵庫は重宝されている。
なぜなら、食材が凍らないからだ。❄️
そんなお話。📘✨
✅ 顧客目線で商品価値を考えることが重要。
✅ 埋もれた顧客情報を活用する。
✅ 現場の声を聞くことでマーケティングが進化する。
これから紹介する「ジャンプ・スタート・マーケティング」と名づけた原則の中のたった一つだけでも実行すれば、あなたは有利な立場に立つことができるはずだ。多くの原則を実行するなら、エスキモーの人たちに氷を売り込むことさえ可能だろう。
ジョン・スポールストラ 著『エスキモーに氷を売る』
マーケティングは机上の空論になりやすい。
必ずしも当たるわけではない。
本書は現場でマーケティング戦略を立てて展開する方法を知る上で、有効になるかもしれない。
北米プロバスケットボールリーグ(NBA)のお話である。
出典:Wikipedia
ニュージャージー・ネッツ:アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区に本拠地を置く全米プロバスケットボール協会 (NBA) のチーム。現在のチーム名はブルックリン・ネッツである。
27チーム中、入場料収入5年連続最下位、成績も最下位から2番目という超弱小チームだった。
そんな中で、著者が社長に就任。
業績を劇的に回復した過程を描いている。
マーケティング戦略のみで、大きな成果をあげる方法を紹介。
本書は全17章で、著者のマーケティングの方法論を余すことなく紹介しているのでオススメだ。
ある商品を買わずにいられないほど良いものにする方法は3つある。
❶価格を下げていく。
❷価値を高める。
❸値段を下げて価値を高める。
言うまでもなく、❸値段を下げて価値を高める。をこの本では紹介している。
顧客目線の価値を見極める
弱小チームでも売れる商品はある
「チームが勝てば、ファンは試合を見に来る。🏆」
「まずはチーム力を強化しよう。💪🔥」
「地元愛に訴えるべき。🏡❤️」
「ホームタウンとして地元に売り込もう。📢🏙️」
普通はそう考えそうだが、ネッツはこれらの方法は採らなかった。
チーム強化にはヒト・モノ・カネ・時間がかかるが、チームが強くてもファンが来るとは限らない。
「いい商品をつくれば、顧客は買う」わけではない。
⇒ 顧客が欲しいものにフォーカスする。
地理的な要因もある。
ネッツは、ハドソン川を挟んで大都市ニューヨークが見えるニュージャージーという地区のチームだった。
住民はニューヨークのテレビやラジオを見ていて、ニュージャージーよりもニューヨークに愛着をもっている。
地元愛に訴えても、効果は期待できない。
しかし、地元住民に自分たちのスタジアムに足を運んでもらわないことには、収入は増えない。
ではどうすればいいか?🤔
ニュージャージー・ネッツは、自チーム選手ではなく対戦相手のスター選手を「商品」として売り込んだ。
ネッツの商品力は、ネッツの選手だけではない。
地元のネッツの試合には、対戦チームも来る。
対戦チームにはマイケル・ジョーダンのようなスタープレイヤーがいる。彼らは地元住民にとって、一目でも見たいスター🌟。
「マイケル・ジョーダンなどの対戦チームのスタープレイヤーを、地元に売り込む」
ジョン・スポールストラ 著『エスキモーに氷を売る』
この戦略を実践した結果、4シーズンで観客数は27位(最下位)から12位。📈
地元スポンサー収入は4年間で4000万円から7億円。💰
チケット収入は5億円から17億円へ、飛躍的に跳ね上がった。🎫✨
等身大の自社を知る重要性
実態を正確に把握し、誇張ではなく現実的なマーケティングを行った。
顧客の名前と連絡先さえわかれば、顧客一人当たりの購買頻度を高めて、売上をアップできると考えた。📈💡
ネッツは社内に埋もれる顧客情報をかき集めた。📂🔍
❶シーズン席を更新しない顧客
(毎年3割の顧客が何らかの理由で更新しなかった)📉
❷「対戦スケジュール表が欲しい」と電話☎️をかけてきた数千人のファン
❸チケット購入時に顧客が入力した名前と住所 📝📍
(「チケットマスター」というシステムを利用)
❹子どもたちが選手に送ってくるファンレター✉️
こうしてつくった7万5000人の顧客リストは、その後何年間も役に立った。
成功例として、200万円かけて8ページのチケット紹介カタログを作成。📖💸
顧客リストを利用し、全員に郵送したところ、売り上げは3000万円になった。📬📈✨
顧客リストを利用し、具体的な人数を想定すると以下の戦略が取れるという。
・顧客にとっての価値を見出し、買わずにはいられない商品にする🛒
・顧客が買いたがる商品だけを売る🎯📦
・顧客が買いたがるより少しだけ多く売る📦📦
⇒ 過度に盛るより正確な価値を伝える。
埋もれた顧客情報を探そう。
顧客情報を活用する
埋もれた顧客情報を掘り起こす
さらにシーズン席所有者800名には、ピンポイントでプロモーションをかけた。🎯
ネッツのホームゲーム41試合中、5試合はマイケル・ジョーダンなどのスーパースターを擁する対戦チームとの「モンスターゲーム」だった。🌟🏀
シーズン席所有者はもっと多くのチケットを入手できれば、これらモンスターゲームに家族・同僚・友人を呼びたい。👨👩👧👦
そこでシーズン席所有者限定で、5ゲームの「モンスターゲーム・チケットパッケージ」を1セット2万円で売り出した。📦💰
5試合はすべて完売。🎉🙌
プロスポーツでは、「完売」自体が最高のマーケティングツールになる。🏟️
顧客は「席が欲しい」と思っても、十分に席があれば先延ばしにして買わない。
しかし、席が売り切れるとわかれば、何カ月も前に購入する。
結果、早めに押さえようとより完売のスピードが上がる。⚡
⇒ リストの活用で売上が飛躍的に向上する。
特に「自社の商品に関心があるとわかっている人たち」のリストをつくること
自社商品に関心がある人を狙ったマーケティングには価値がある。
これなら、利益率が高いのだ。
ジェフリー·ムーア著『キャズム Ver.2』
顧客心理を理解し、市場を絞り込むべし。
ホールプロダクト:理想の製品(顧客が必要とする全ての要素を揃えること)が鍵となる。
現場で感じるマーケティングの力
現場の声を聞く姿勢
著者は自チームの試合を見るとき、役員用のボックス席ではなく安い席から見ていた。👀
さらにコールセンターで乱暴な言葉を吐く顧客は、自分に回してもらう。📞
一見困った人たちだが、率直に何が間違っていて、自分たちを喜ばせるには何が必要か教えてくれる貴重な情報源と考えていた。💡🤔
私が知っている唯一の方法は、顧客がいるところへ行くことだった。
彼らの話に耳を傾け、その場の雰囲気を「感じる」ことだった。
ジョン・スポールストラ 著『エスキモーに氷を売る』
これらはファンの生の反応を現場で知るため。
それだけではない。
チケット売場でチケット🎟️を売ったり、ホットドッグ🌭を調理して販売したりもした。
結果、名前も顔もわからない大勢の顧客の全体的なイメージがはっきりとわかってきたという。👥✨
現場で実体験しないとわからないことは、実に多い。
これはオフィスに座って数字を見ているだけでは決してわからない情報だ。
自社の商品(チケット、食品、ジュース)を買うことで、お客がどんな扱いを受けることを知る必要もあると語っている。
サービスビジネスでは、価値は顧客にサービスを提供する瞬間に生まれる。
⇒ 顧客にあえて近づく
⇒ デスクワークだけでは得られない生の情報がある。
⇒ 顧客の不満は改善の糸口になる。
先入観をすべて捨てて「地元のニュージャージー住民にとって、ネッツの商品力は何か?」という顧客の視点で考えると、まったく違う世界が見えてくる。
まとめ
✅ 顧客目線で商品価値を考えることが重要。
✅ 埋もれた顧客情報を活用する。
✅ 現場の声を聞くことでマーケティングが進化する。
ある商品を買わずにいられないほど、良いものにする。
値段を下げて価値を高める手段を組み合わせろ。
⇒ マーケティングの本質は、顧客目線で価値を最大化することにある。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆