• 投稿日:2025/02/02
  • 更新日:2025/10/05
外向と内向 自分を知り相手を知る 違いが分かれば人生が豊かになる

外向と内向 自分を知り相手を知る 違いが分かれば人生が豊かになる

ハムハム@YouTube始めました

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この記事は約9分で読めます
要約
「外向」と「内向」というタイプの違いがあります。 この違いを知ることで、自分をよく知り、他人への理解が深まります。 これは、キャリア、仕事の進め方、子育て、教育など、多くの分野に影響を与えていきます。 この記事では、「外向タイプ」と「内向タイプ」の違いを、やさしく解説します。

心理タイプの違い

 人間には、生まれながらにして「心理タイプ(気質)」と呼ばれるものがあります。色々なタイプ分類がありますが、「外向タイプ」と「内向タイプ」は、最も有名なタイプ分類になります。
 見つけたのは、スイスの心理学者カール・G・ユング(1875~1961)という人です。
 この記事は、「外向」と「内向」の特徴や違いについて解説し、読者の自己理解や他者理解が進むことを目的としています。

タイプ(気質)と性格の違い

 性格というのは、生まれつき持っているもの(先天性)と、教育や環境の影響で育っていく(後天性)のものがあります。ですから、性格は変わります。少なくとも変わる可能性はあります。

 一方、タイプ(気質)は、生まれながらにして持っていて、生涯変わらない特質を言います。
 タイプ(気質)は変えるのではなく、自分のタイプ(気質)を理解し、それを人生の中で上手く活かしていくことが大切になってきます。

 タイプの説明でよく出される例えに、「桜には桜の良さが、松には松の良さがある。松が桜になろうとしても松の良さを失うだけ。松の良さを引き出した方が良い。」というものがあります。
 「外向タイプ」と「内向タイプ」も、どちらかが優れているというものではなく、それぞれに良さがあります。その良さを理解することで、人生が豊かになっていきます。

「外向」と「内向」の意味:一般常識との違い

 一般的に「外向的」は 社交的、集団的、積極的などのイメージがあります。
 また「内向的」には、人づきあいが嫌い、個人的、消極的などのイメージがあります。
 しかし、心理学的タイプ論の「外向」と「内向」は、意味がまったく異なります。

 「外向タイプ」とは、「自然な状態のときに、意識(エネルギー)が自分の外に向かう人」「意識(エネルギー)が自分の外に向かっているのが、自然で楽な人」を指します。
 周りにいる人に意識が向かう人もいれば、自然や環境など物に意識が向かう人もいます。

「内向タイプ」は、「自然な状態のときに、意識(エネルギー)が自分の内に向かう人」「意識(エネルギー)が自分の内に向かっているのが、自然で楽な人」を指します。
 自分の感情に意識が向かう人もいれば、自分の思考に意識が向かう人もいます。

歌にたとえると

 分かりにくいと思うので、歌で説明したいと思います。
 ただ私は60歳を超え、今のミュージシャンを全然知らないので、古い例になり申しわけありません。
 若い人は分からないと思うので、ここは読み流していただいて結構です。<60代以上の人なら分かると思うのですが...(汗)>

松任谷由実(ユーミン)というアーティストがいます。
旧姓 荒井由実時代の歌に”中央フリーウェイ”というヒット曲があります。「調布基地」「黄昏」「競馬場」「ビール工場」
「町の灯り」「滑走路のように夜空に続く道」
と外向を使って現実にあるものを描写しています。

同じころのアーティストに、中島みゆきがいます。
時代”というヒット曲があります。
「そんな時代もあったね」「あんな時代もあったね」
「時代は回る」「時代は巡る」「生まれ変わって歩き出すよ」
と内向を使って、心の中を描き出しています。
(たぶん歌の中に外向のセリフは一度も出てきません)

 私が若いころは、ユーミン、中島みゆきと言えば誰でも知っていたので、セミナーでは「外向」「内向」の説明の例としてよく出していました。
 若い人には分からない例を出して申しわけありません。

 どっちが良い悪いではなく、外向と内向のどっちが楽で自然なのか、それが自分のタイプを決めるポイントです。

外向タイプと内向タイプの特徴と違い

「外向タイプ」「内向タイプ」と言っても、その中にも色々な人がいるのは当然ですが、だいたい次のような傾向(特徴)が見られます。

外向内向.jpg セミナーやワークショップでは、外向の人だけを集めたグループと内向の人だけを集めたグループに分け、両グループに同じ課題(テーマ)を与え、議論していただくことがあります。

そうすると、2つのグループの間には明確な違いが出てきます。

 いきなり話しだすのは、たいがい外向チームです。
 内向チームは、それぞれが慎重に話始めます。どのように会話を進めると良いのか、慎重に合意を図りながら会話を進めていくチームが多いです。
 パッと見ると、外向チームはとても盛り上がっていて、内向チームはとても静かな感じがします。

 そして外向チームは、皆が思い思いに話をしているのですが、話の半分くらいはテーマと関係ない話をしています。話がすぐ別の方にそれて、全然関係ない話をしていて、それでチームは盛り上がっています。

 一方内向チームは、与えられた課題(テーマ)に沿って会話を続けます。話がそれていくことは、まずありません。与えられた課題を解決するために会話をしているので、違う話になっても、誰かが元に戻します。

 全体の会話量は、外向チームが圧倒的に多いのは明らかです。
 しかし時間が来て、各チームから会話の内容や結論を発表してもらうと、内向チームの方が見事に綺麗にまとまっていることがあります。
 外向チームは全然関係ない話で盛り上がっていて、課題については全然まとまっていないのですが、「話も盛り上がったし、まあいいか~」みたいなノリが多い気がします。

外向タイプと内向タイプ コミュニケーションの違い

 外向タイプと内向タイプがコミュニケーションを取ると、外向タイプが会話のペースを握ることが多くなります。
 外向タイプは思いついたらすぐ話出しますが、内向タイプは思いついたことを内省し、自分なりに納得したり、まとめてから話そうとするので、どうしても言葉が出るのが遅くなりがちです。

 外向タイプと内向タイプが混在している会議では、内向タイプが考えている間に、外向タイプがどんどん話を進めてしまい、内向タイプの考えがまとまった時には、話に入れないということが起こります。

 外向タイプは「内向タイプは消極的で発言しない人」と思いがちですが、消極的なのではなく、内省し考えをまとめるのに少し時間がかかるだけなのです。

 内向タイプは「外向タイプはろくに考えもせずに発言するし、さっきと言っていることが違う」と思いがちですが、外向タイプは考えていないのではなく、話しながら考えをまとめているだけなのです。

 外向タイプは自分たちが普通だと思っているので、内向タイプを理解し難いところがあります。
 内向タイプが、消極的でも自分の主張をしないのでもなく、じっくり考えてから発言しようとしていることを理解すると、内向タイプの良さが分かってくると思います。

 内向タイプは自分たちが普通だと思っているので、外向タイプを理解し難いところがあります。
 外向タイプが、話を脱線させたり、あ~だこ~だ言いながら考えをまとめていることを理解すると、外向タイプの良さが分かってくると思います。

エネルギーを得る方向

 外向タイプは、外に意識を向けることでエネルギーを得ます。
 人が好きな外向タイプであれば、人と話すことでエネルギーが湧いてきて元気が出ます。

 内向タイプは、内に意識を向けることでエネルギーを得ます。
 自分の時間や自分の空間を確保し、静かに内省することで内側からエネルギーが湧いてきます。

 自分なりの元気になる方法を見つけておくことは、人生を上手く生きていく上で、とても大切だと思います。

エネルギーのバランスを取る

 外向と内向、自分にとって楽な方向はありますが、「外向だけ」「内向だけ」では人間は生きていけません。どこかでバランスを取る必要があります。
 外向だけだと中身の成長が伴いませんし、内向だけだと引きこもりのようになってしまいます。

 人は自分に足りないところを満たそうとしますので、外向タイプの人が「価値観マップ」に取り組んだり、内向タイプの人が「話し方教室」に通ったりします。適度に行えば、それはとても良い取り組みだと考えます。

 自分なりの心地よい「外向」と「内向」のバランスを見つけていくことは、人生を快適に生きる糧になると思っています。

タイプと社会的評価

 タイプに優越はありませんが、社会的な評価は違ってくることがあります。
 アメリカ(米国)では、「外向タイプ」が高く評価される傾向にあります。
同じくらいの能力であっても、「内向タイプ」より「外向タイプ」の方が、出来る人に見られやすいということです。

 日本は、昔は「内向タイプ」の評価が高かったのですが、最近は「外向タイプ」の評価が高いように思えます。
 昭和の時代には、「男は黙ってサッポロビール」というCMが大ヒットしました。
 沈黙・寡黙は渋い・かっこいい、という価値観があるからヒットしたのだと思います。
 ただ今の若い人には受けない価値観ではないでしょうか。

 まったく個人の主観ですが、昭和の時代から大阪は、「他人(ヒト)を笑わせて一人前」みたいなところがあり、昔から外向評価が高かったように感じます。時代や地域によって、評価は変わっていくものだと思います。

 ただ、それは個人の力ではどうすることも出来ない(影響の輪の外)の問題であり、それをどうこうしようとするよりも、その環境を理解し、上手く自分と適合させていくことが大切だと考えています。

まとめ

 この資料では、「外向」と「内向」を中心に、タイプの違い(基礎の基礎)をお話してきました。
 最初にも書きましたが、タイプの違いに優越はありません。どのタイプにも良さがあります。

 また、タイプと能力は違います。
優秀な外向タイプもいれば、そうでない外向タイプもいます。
優秀な内向タイプもいれば、そうでない内向タイプもいます。
 スキルは教育やトレーニングで向上させることが可能ですし、人間の可能性は大きく広がっています。

 ただ、自分に合わないことを苦しみながらやっていても、なかなか成果につながりません。
 心理タイプ論が、そういう自分の方向性を見つける時のヒントになれば、個人的にはうれしく思います。

 「外向」「内向」以外にも多くの心理タイプがあります。
 また機会があれば、そのような情報も提供させていただきたいと思っています。
 それでは皆さまの何かのお役に立つことを願い、記事を終えさせていただきます。
 ここまでおつき合いいただきまして、ありがとうございました。

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この記事のレビュー(1
  • 会員ID:jJpxZ6jb
    会員ID:jJpxZ6jb
    2025/02/02

    この記事を見ていて、私は外向タイプ、主人は内向タイプなのかなと、読んでいて腑に落ちました(⁠^⁠⁠^⁠;⁠)⁠ 外向と内向のタイプがわかりやすく、とても参考になりました! このようなお話が好きなので、また他の記事も楽しみにしております(⁠^⁠^⁠)

    2025/02/02

    コメントありがとうございます。 またよろしくお願いいたします。

    ハムハム@YouTube始めました

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