• 投稿日:2025/05/23
  • 更新日:2025/10/29
フリーランスエンジニア9年目の自分が、成長するためにそれぞれのキャリアで意識してきたこと

フリーランスエンジニア9年目の自分が、成長するためにそれぞれのキャリアで意識してきたこと

ぴろし@フリーランスエンジニア9年目

ぴろし@フリーランスエンジニア9年目

この記事は約9分で読めます
要約
エンジニア歴14年の筆者が、稼ぎ方ではなく自分の歩んできた道を共有。新卒時代の基礎徹底、実践での学び、改善の目を持つこと、自分の軸を意識したキャリア形成、フリーランス転身、相性の重要性、得意分野での突き抜けを語り、最後に『常に目の前の改善を考えよ』とメッセージ。

こんにちは、ぴろしです。

先日、エンジニア向けのオフ会に参加してきました。
とても刺激的な時間で、「エンジニアになりたい」「フリーランスになりたい」「稼ぎたい」といった熱い想いを持った方が、想像以上に多く集まっていたのが印象的でした。

そんな場で多くの方と話す中で、改めて自分の中で強く感じたことがあります。
それは──
「稼ぎ方を教えるのはムリ」だということ。

もちろん、知識や経験としてのアドバイスはできるかもしれません。でも、稼ぎ方には再現性があるようで無い。環境やタイミング、運、個々の性格やスキルに左右されすぎるからです。

だからこそ、今日は少し視点を変えて、「自分が歩んできた道」を共有したいと思います。

この記事が、これからの道を歩もうとする方の、ちょっとしたヒントになれば嬉しいです。

自己紹介

改めまして、私はエンジニア歴14年目のぴろしです。

会社員として5年間働いたのち独立し、現在はフリーランス歴9年目になります(途中3年ほど、雇われ社長として1人会社の法人経営もしていました)。
また、マイクロ法人でAIに関する情報発信、保守運用もおこなっています。

普段はWeb系の開発案件が多く、HTML/CSS/JS、React、Next.js、PHP・Laravel、Python(Django、Flask、FastAPI)、C#・.NETなど、幅広く触っています。
インフラ面ではAWSやAzureも対応可能です。
エージェント経由で案件に参画する形が多く、基本的にフルリモートで働いています。

たまに“やばい現場”に当たることもありますが、そんな時は「契約終了したらさっさと次行こ〜」と割り切れるくらいの自信はついています。

新卒の頃:とにかく基礎を叩き込んだ

エンジニア人生のスタートは、とにかく「基礎の徹底」を意識していました。

「最初から現場に入って学べばいい」という意見もありますが、それは言ってみれば、小学1年生に6年生の算数ドリルを解かせるようなもの。多くの人は心が折れます。

最低限必要だと感じたのは、if文、for文、配列、メソッド、クラス
このレベルまでは、書けて説明できるようにしておいた方が良いと思います。

少し慣れてきたら、まずは「作ってみる」

最低限の技術に慣れたら、その後は「ブラックジャック」や「ポーカー」、「じゃんけんゲーム」など、自分が面白そうだと思ったものを作ってみるのがいいです。
やってみて初めて、「座学」と「実践」は全然違うと実感するとお思います。

いかに、動くものを作るには多くの考慮点が必要かに気づく、良い経験になると思います。

少し、自分のケースを話します。
新人研修中、自分は授業中、授業の内容を無視して「ブラックジャック」を手掛けることにしました。
「クラス」という概念を学んでいたにも関わらず、そのクラスをどうやって使えばいいか、全然わからない!!という状態でした。

知ることと理解することと、使いこなすことはぜんぜん違う。そんなことを知りました。

※過去の自分が書いた、ブラックジャックの記事です。是非参考にしてください。外部サイトですがご了承ください。収益に繋がるような内容ではないです。
https://qiita.com/hirossyi73/items/cf8648c31898216312e5

libe1.jpg現場では「改善の目」を持つ

会社だったら新人教育、未経験転職であれば自身によるポートフォリオ作成・・・という方法でプログラミングを習ってきたとして、これまではどちらかというと「練習」という内容でした。

そこからいよいよ本番で、実際に仕事としてコードを書くことになります。「自分が1から作る」だけでなく、「人が書いたコードを理解する」ということが必要になります。これもまた初めての経験となります。

最初は、意図も読めず、書き方もバラバラで苦労しますが──

ここで重要なのが、「なぜこのコードはこうなっているのか?」を考える習慣を持つこと。
「なんでこんなにコードが汚いんだ?」と考えることは、とても大切です。

実際にそのコードを直すとしても、直さないとしても、「なぜ汚いか」「直すならどう直すか」ということを考えることは、今後の成長を考えたときにとても重要となります(ちなみに、汚いコードを直すことを、「リファクタリング」といいます)。

このように考えることで、実際に自分でコードを書く際に、「あのようなコードを書くことは避けよう」と思えるようになります。「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」の、賢者になることができるのです。

自分の場合も、先人たちのめちゃくちゃ汚いコード(失礼笑)を見て、「なんでこんなに汚いんだ??」といつも思い、考え、分析していました。

逆に、すごく良いコードを見たときは、 「これはどういう技術を採用しているんだろう」と調べ、何が良いかを分析して取り入れてきました。

(これは技術者向けですが、最近、Dependency Injection(DI)の重要性をやっと理解できました。今では、DIを意識しにくいフレームワークは避けたいと思うほどです)

教材は、常に目の前にあります。

「実際にやる時だけ考える」のではなく、やらなくても学べる賢さを持つことで、成長スピードは確実に上がります。

ChatGPT Image 2025年5月23日 20_42_56.png自分の「軸」を意識する

少し経験を積むと、色々やりたくなる時期もあると思いますが、まずは「自分の与えられた業務を、より良いクオリティでこなす」ということを意識するのが得策です。
開発なら開発。テストならテスト。保守なら保守。

それがある程度自由にこなせるようになってきたら、少しずつその「軸」を太くしていくのがよいでしょう。もしくは、その軸を「ちょっとだけ」ずらしていく戦略が良いと思います。

例えば、今開発をやっているとすれば、「軸を太くする」は、「別の言語を使用してみる」「新規案件で最初からコードを作るとしても、周りを引っ張っていけるようにする」など。
「ちょっとだけ軸をずらす」は、運用保守を行ってみたり、技術営業に同行してみたりすることです。

自分の場合、3〜4年目頃に、人前に立って技術プレゼン会に参加するようにして、喋る能力を上げました。また、自分で製品を提案して設計して商品展開するようになりました。
1からやったら心が折れていたかもしれないですが、「今ある知識を活かして、ちょっと別のことをやる」ということを繰り返していたので、慣れた頃には少しずつ出来ることが広がっていきました。

個人的には、「完全に別軸に移る」というのはオススメしません。エンジニアが、いきなりせどりの世界や、動画投稿を行ったり(やりたかったらもちろんOK)
無駄になることは無いし、活きることもたくさんあるとは思いますが、単に「成長する」「キャリアを広げる」という目線で見た場合は、軸を太くするか、「ちょっとだけ」ずらすぐらいが良いと思います。

3d38db96-6f20-404a-bdc6-5f508eb8ed1a.png自分で解決できるようになったら、フリーランスに

その頃には、開発者としては「イメージしたものはだいたい作れる」というような自信がついてきました(※あくまでも自己評価です笑)。

また、ここでは書きませんが、フリーランスになる1年ほど前に「とんでもないやらかし」をしました笑。学長に「借金なんてするんじゃねえ」と今なら言ってもらえると思いますが、その頃は学長はまだいませんでした笑。

そんなこともあり、「自分の人生は自分で責任を持つ」という覚悟を決めて、フリーランスエンジニアになることを決めました。

フリーランスは、人に言われてなるものではなく、自分で決めてなるものです。お金も大事ですが、「自分の人生は自分で決める」ぐらいの覚悟の人の方が、やりやすいかもしれませんね。

そんな中で、敢えて基準を言うとするならば、それは「自分で課題を解決できるようになったら」です。
会社員であれば、困った時は先輩社員に頼ることが出来るかもしれないですが、フリーランスは基本、すべて自分で解決する必要があります(「周りに頼らない」とか、「周りに聞かない」という意味ではないのであしからず)。そのため、自走する力はとても大切です。
自信で行動して、解決する力。それがフリーランスに必要な力です。

ChatGPT Image 2025年5月23日 20_53_09.pngヤバい現場はある。でも、それは「相性」の問題かもしれない

ヤバい現場は間違いなくあります。けれどあなたが悪い訳じゃない、「相性が悪い」ということはあるのです。

自分の場合、最初の現場がマジでやばかったです笑。
当初の約束と違う、「お前なんてエンジニアじゃない、プログラマですらない」と罵倒、「お前のせいで数千万円の被害が出た、訴えるぞ」と言われる、、、などなど。

今なら、そんな現場引いたら「んじゃ辞めま〜す笑」と言ってさっさと撤収します(もちろん契約の許す最短で、ですが)。
けれど当時はそうもいかなかった。変に頑張ろうとして、余計に痛い目に遭いました。今でも思い出したくないぐらいです。

そんな失意の経験直後、次の現場では、「ぴろしさん程出来る人がいて本当に助かっています!!!」と絶賛でした。1ヶ月も経たず、です。自分自身は何も変わっていないのにも関わらず、でした。

どっちの現場が正しいかは分かりません(俺目線だと間違いなく「最初の現場がヤバい」と思っていますが笑)。けれど言えるのは、どんなことに対しても相性はあるということです。

相性が悪いと思ったら、さっさと撤収する。あなたの力を本当の意味で欲している人は、きっと多くいます。

「一般的なキャリア」より、「自分が強い分野」

自分の歳になると、一般的にはマネジメントになる人も多いです。単価を上げるにはPMになるしかない、とも言われます。

けれど自分はマネジメントが大の苦手。細かいスケジュールはどうでもよくなっちゃいます笑。

完璧な業務が100点だとして、「得意ではない分野でめちゃくちゃ頑張って50点〜55点」ぐらいを目指すよりも、「自分の得意分野で90点以上を目指す」ということを狙っています。

最近改めて感じていたことになるのですが、突き抜けて「この人がいないとマジでやばい」と思えるようなポジションに立てば、よほどがないと「仕事が無い」ということは避けられると思います。
(今回は詳細を割愛しますが、自分はこれまで、仕事もコネも完全に無い所から再スタートしたことが2回ありましたが、2回とも1ヶ月もいらずに稼働開始できました)
そうなってくると、高単価も狙いやすくなりますね。

ChatGPT Image 2025年5月23日 21_04_39.png

最後に:常に目の前の改善を

今回の話、まだまだ語りたいことはありますが、少し長くなったのでここまでにします(笑)

最後に一つだけ。
もし今、駆け出しのエンジニアに何か一つ伝えられるとしたら──

「常に目の前の改善を考えよ」


道は決して楽ではありません。けれど、挑戦し続ける価値はあります。
応援しています。がんばって!

ご感想やご質問などがあれば、リベシティでぜひ声をかけてください!

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この記事のレビュー(1
  • 会員ID:05WLvZeE
    会員ID:05WLvZeE
    2025/05/29

    僕も5年前にフリーランスエンジニアになってからは日々悪戦苦闘していますので、ぴろしさんが仰られていることはよくわかります。 最近はこれ以上稼ぐには別のことで副業せなあかんのかなと感じていましたが、「軸をずらす、太くする」ことを意識しようかと思いました。 ありがとうございました。🙇🏻

    ぴろし@フリーランスエンジニア9年目

    投稿者

    2025/05/29

    そう言っていただけると嬉しいです!ありがとうございます! 完全に別軸でうまくいく人もいるとは思いますが、自分の場合そんなに器用ではないので、軸を太くしていくことを意識してました! 参加にしていただけたなら何よりです!

    ぴろし@フリーランスエンジニア9年目

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