- 投稿日:2025/05/28
- 更新日:2025/09/29

Ⅰ.実際に起きた還付金詐欺の手口
⭐ 第一段階:市役所職員を名乗る電話
実家の母親に、市役所福祉課の職員を名乗る者から電話がありました。
相手は
👤「福祉医療費の振込に失敗したので、銀行に電話をする。」
と説明しました。
この時点では、母親は市役所からの正当な連絡だと信じていました。
⭐ 第二段階:銀行員を装った電話
約15分後、今度は銀行員を名乗る者から電話がかかってきました。
この人物は母親に対して、一番近いATMの場所を尋ね、そのATMに通帳・キャッシュカード・印鑑を持参するよう指示しました。
⭐ 第三段階:資産状況の調査
さらに、銀行員を名乗る者は母親に対して
👤「銀行の口座に50万円以上あるか?」
と尋ねました。
これは被害者の資産状況を把握し、騙し取れる金額を見積もるための典型的な手口です。
Ⅱ.被害を免れた理由
幸いなことに、母親が
👵「脚が悪くて行けない」
と答えたところ、相手は電話を切りました。
これにより、被害を免れることができました。
Ⅲ.還付金詐欺の典型的な手口
⭐ 複数の登場人物による「劇場型勧誘」
今回の事例のように、還付金詐欺では複数の人物が役割分担をして被害者を信用させる「劇場型勧誘」が使われます。
市役所職員、銀行員、時には警察官まで名乗ることがあります。
⭐ 緊急性を演出する手法
犯人は
👤「今日中に手続が必要」
👤「期限が迫っている」
などと言って被害者を焦らせ、冷静な判断を妨げます。
実際の還付手続に緊急性が求められることはありません。
⭐ ATMでの操作を指示
👤「ATMで還付金の受け取り手続きができる」
と嘘をつき、実際には犯人の口座にお金を振り込ませる操作を指示します。
ATMで還付金を受け取ることは絶対にできません❗
Ⅳ.見抜くためのポイント
⭐ 役所からの連絡方法
還付金の手続きは必ず文書で通知されます。
電話で還付金の話をすることはありません。
非通知や携帯電話から連絡することもありません。
⭐ ATMに関する指示は100%詐欺
👤「携帯電話を持ってATMへ」
と言われたら詐欺です。
ATMで還付金を返還することは絶対にありません。
無人ATMを指定されることが多いのも特徴です。
Ⅴ.被害を防ぐための対策
⭐ 電話への対応
常時留守番電話に設定し、不審な電話に直接出ないようにしましょう。
身に覚えのない電話には出ない、折り返さないことが基本です。
着信拒否設定を活用し、非通知番号をブロックしましょう。
⭐ 確認の徹底
還付金に心当たりがある場合は、自分で役所の担当部署を調べて確認してください。
電話番号を相手から聞くのではなく、公式サイトなどで調べた番号に連絡しましょう。
個人情報は絶対に教えてはいけません❗
⭐ 技術的な対策
振り込め詐欺防止装置の設置を検討しましょう。
ATMの利用限度額を低く設定しておくことも有効です。
電話番号表示サービスに加入し、不審な番号を確認できるようにしましょう。
Ⅵ.相談窓口
不安を感じたら、すぐに以下に相談してください。
✅ 警察相談専用電話「#9110」
✅ 消費者ホットライン「188(いやや!)」
✅ 最寄りの警察署や消費生活センター
まとめ
特殊詐欺は年々巧妙化しており、2024年度の被害額は721億円を超えています。
被害者の約95%が60歳以上の高齢者です。
👤「還付金がある」
👤「ATMで手続きができる」
は100%詐欺だということを、ご家族や周りの方にも伝えて、みんなで被害を防ぎましょう。