- 投稿日:2025/06/08
- 更新日:2025/09/29

こんにちは!😃
スプレッドシートの使い方講座、第5回です!
毎度お伝えしておりますすが、この講座は、順を追って学べる連載形式ですが、必ずしも第1回から読む必要はありません。😊
「特定の機能だけ知りたい!」
「この回のテーマ知りたかった!」
という場合は、気になる回を選んで読んでいただいても大丈夫です👍
前回は、AVERAGE、MAX、MINといった基本的な集計関数や、COUNTIF、SUMIFといった条件付き集計関数を学びました。🔢✨
これで、関数が使えるようになったのではないでしょうか。
今回の記事では、特定の条件で表示を変えるIF関数や、別の表からデータを検索して取り出すXLOOKUP関数などに挑戦します!💪🔍
これらの関数を使いこなせるようになると、データの自動判定や、別シートの情報を簡単に参照できるようになり、スプレッドシートでの作業効率が格段にアップします!🚀
これらの関数はめちゃくちゃ使うので、この回だけでも覚えていってくださいね!
この記事を読めば、関数の世界がさらに広がり、データ活用がもっと楽しくなること間違いなしです!👍
今回も練習はこのスプレッドシートを使用します
今回の講座でも、上記のスプレッドシートを使用します。
サンプルスプレッドシートには、ID、氏名、所属チームなどが書かれています。
はじめに:前編に続き、関数でデータ活用を深掘り!
前回は、データの集計に役立つ関数を学びました。
AVERAGE、MAX、MINで平均値や最大・最小値を求め、COUNTIFやSUMIFで条件に合うデータの数や合計を算出できるようになりました。
今回は、集計だけでなく、データの「内容」に応じて表示を変えたり、別の場所にある情報を「検索」して取り込んだりといった、より実践的なデータ活用につながる関数に挑戦します。
これらの関数を使いこなせば、スプレッドシートがあなたの強力なデータ分析ツールになるはずです!✨
もし〇〇なら△△!条件によって変更するIF関数
「もし、このセルの値が〇〇だったら△△と表示し、そうでなければ××と表示する」といったように、特定の「条件」が正しいか、間違っているかによって、表示内容を切り替えたいときに使うのが「IF関数」です。🤔✨
例えば、
参加費が4000円以上なら「高額イベント参加者」、それ以外なら「通常参加者」と表示する。
満足度が4点以上なら「満足」、それ以外なら「改善希望」と表示する。
在庫数がゼロなら「在庫なし」と表示する。
といった判定結果やメッセージを自動表示させたいときに便利です。
IF関数は、条件分岐を行うための基本的な関数で、データの内容に応じて柔軟に表示を変えることができます。
IF関数の基本:条件によって結果を切り替えよう!
IF関数は、「もし〇〇ならば△△、そうでなければ××」という処理を行います。
数式は、
=IF(論理式, 式が正しい場合の値, 式が正しくない場合の値)
という形で書きます。
カッコの中に、必要な3つの情報(引数)を順番に指定します。
引数(ひきすう)ってなに?
関数を使いこなす上で大切な「引数(ひきすう)」について簡単に説明します。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、とてもシンプルです。
例えば、自動販売機でジュースを買うシーンを思い浮かべてください。🥤
私たちは「お金」を入れ、「飲みたいジュースのボタン」を押しますよね。
このとき、自動販売機という機械(これがスプレッドシートでいう「関数」のようなもの)に、
「どのジュースが欲しいか」「いくら支払うか」
を伝える必要があります。
この、あなたが自動販売機に伝えた「お金」や「ボタンの選択」といった具体的な情報が、まさに「引数」です。
これらの操作がなければ、自動販売機はどのジュースを出せばいいか分かりません。
つまり引数とは、関数に対して「どう動いてほしいか」を具体的に指示するための情報のことなんですね。
論理式(条件)の書き方
「論理式」とは、判定したい「条件式」のことです。
【例】F2>=4
これはF2セルの値が4以上である ということを表します。
条件式には、下記の比較演算子があります。
>:より大きい
<:より小さい
=:等しい
>=:以上
<=:以下
<>:等しくない
を使います。
【例】E2>=4000
これはE2セルの値が4000以上
【例】C2="ペンギンチーム"
これはC2セルの値が「ペンギンチーム」と等しい です。
IF関数の練習に挑戦!
サンプルスプレッドシートの「参加者データ」シートを使ってみましょう。
H列を「満足度評価」というようにしましょう。
満足度(G列)が4点以上なら「満足」、そうでなければ「改善希望」と表示させてみます。
H1セルに「満足度評価」と記入し、H2セルに数式を入力します。
H2セルに
=IF(F2>=4, "満足", "改善希望")
と入力します。
F2>=4
が論理式(条件)です。
「F2セルの値が4以上」という意味ですね。
"満足" が論理式が正しい場合に表示したい値です。
文字列は "(ダブルクォーテーション)で囲みます。
"改善希望" が論理式が間違っている場合に表示したい値です。
こちらも " で囲みます。
Enterキーを押すと、H2セルに満足度に応じた判定が表示されます。
H2セルを選択し、マウスカーソルを右下の方に近づけると、十字マークが表示されます。
この十字マークを下にドラッグ(マウスをクリックしながら移動)すると、数式をコピーすることができます。
ドラッグして数式をコピーすると、他の行の満足度も自動で判定されますよ!✨
満足度が4以上なら"満足"、4未満なら"改善希望"と表示されるようになりました。
別の表から情報を探して取り出す!XLOOKUP関数の使い方
別の場所にある表(別シートでも、同じシートの別範囲でもOK)から、特定のキー(参加者IDや商品コードなど)を基にデータを探し、関連情報を取り出す便利な機能があります。
これを「検索関数」と呼びます。🔍➡️🏠
大量のデータの中から目的の情報を見つけ出し、別の場所に自動で表示させたいときや手作業でのコピー&ペーストの手間が省けて非常に便利です!
例えば、商品コードを入力するだけで、その商品の名前や単価を別の商品リストから自動で取得できます。
ここでは、特におすすめの「XLOOKUP関数」をご紹介します!
検索関数とは?:データ探しのプロを味方に!
別の場所にある表から、特定のキー(手がかりとなる値)を基に、対応するデータを探し出す機能です。
社員番号を頼りに社員名簿から電話番号や部署を探すようなイメージですね。
XLOOKUP関数:新しい検索の主役!
検索関数の中でも新しく、シンプルで使いやすいのが「XLOOKUP関数」です!🔢
VLOOKUP関数など他の検索関数に比べて直感的でエラーも少ないため、これから検索関数を覚える方には最もおすすめです。
XLOOKUP関数の基本的な使い方とメリット
XLOOKUP関数は、下記のように記述します。
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り値の範囲)
「この値(検索値)を、この範囲(検索範囲)から探し、見つかったら、その同じ行(または列)にある、この範囲(戻り値の範囲)の値を表示する」という指示を出します。
実際のスプレッドシートで試すとイメージしやすいので、後で試しましょう。
メリットは、数式がシンプルで分かりやすいこと、検索範囲より左側の列の値も検索できること、エラー処理を数式内に含められることなどがあります。
数式と入力方法: =XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り値の範囲)
XLOOKUP関数を使いたいセルに
=XLOOKUP(
と入力し、カッコの中に以下の3つの情報(引数)を ,(カンマ)で区切って指定します。
今回は、「イベント参加名簿(サンプル)」の参加者IDを検索値として使用します。
そして、別シートの「参加者情報リスト(サンプル)」の参加者IDから検索し、一致するIDがあれば、主な活動を調べます。
検索値:
探したい「キー」となる値が入っているセルです。
(例:「イベント参加名簿(サンプル)」シートのA2セルにある参加者ID L001 など)
検索範囲:
検索値(キー)が含まれている参照元表の列全体です。
今回はこれまで使用していた「イベント参加名簿(サンプル)」シートに加えて、「参加者情報リスト(サンプル)」を参照先にします。
(例:「参加者情報リスト(サンプル)」シートのA列にある参加者IDの範囲 '参加者情報リスト(サンプル)'!A2:A51 など。参加者IDはA2セルからA51セルまで入力されているので、範囲指定がA2:A51となります。)
戻り値の範囲:
検索値が見つかった場合に表示したい値が入っている参照元表の列全体を指定します。
(例:「参加者情報リスト(サンプル)」シートのC列にある主な活動の範囲 '参加者情報リスト(サンプル)'!C2:C51 など。主な活動の範囲はC2セルからC51セルまで入力されているので、範囲指定がC2:C51となります。)
例:サンプルスプレッドシートの「イベント参加名簿(サンプル)」シートのA列にある参加者IDをキーとして使います。
そして、「参加者情報リスト(サンプル)」シートに一致する参加者IDがあれば、「主な活動」を取得するといったときに使用します。
XLOOKUP関数の練習!別のシートから情報取得
「イベント参加名簿(サンプル)」シートのI列に「主な活動」を自動表示させてみましょう。
I1セルには「主な活動」を検索していると分かるように「主な活動」を記入します。
そして、I2セルに下記を記入します。
=XLOOKUP(A2, '参加者情報リスト(サンプル)'!A$2:A, '参加者情報リスト(サンプル)'!C$2:C$)
参照元のシート名を指定する際は 'シート名'!セル範囲 のようにシングルクォーテーションで囲みます。
シングルクォーテーションは(')のことで、Shiftキーを押しながら数字の7を押すと記入できます。
I2セルに
=XLOOKUP(A2, '参加者情報リスト(サンプル)'!A$2:A$, '参加者情報リスト(サンプル)'!C$2:C$)
と入力してEnterキーを押します。
これは、A2セルをキーとして、'参加者情報リスト(サンプル)'のA2セルから1番下までの範囲で参加者IDと一致するデータを検索します。
同じIDが存在する場合は、'参加者情報リスト(サンプル)'のC2セルから1番下までで同じ行の「主な活動」を検索してくださいという意味になります。
満足度の時と同じように、I2セルの右下にある十字マークを下にドラッグして数式をコピーすると、参加者IDに応じた部署が自動で表示されるはずです!✨
数式をコピーすることで、I3セル以降も「主な活動」が表示されました。
課題:J列に「メールアドレス」を自動表示させてみましょう。
K2セルに =XLOOKUP(A2, '参加者情報リスト'!A2:A51, '参加者情報リスト'!D2:D51) と入力し、下にコピーします。
(今度は戻り値の範囲が「参加者情報リスト」シートのD列になりますね!)
3. 関数を使いこなすための実用ヒント集
関数を使い始めたばかりの頃は、数式がエラーになったり、「あれ?思った通りに動かないな?」と感じたりすることもあると思います。😅
そんなときに役立つ、関数を使いこなすためのヒントをいくつかご紹介します。これらを知っていると、数式入力の際に迷いにくくなりますよ。
数式の「引数」の見方:数式入力の道しるべ 🤔
数式を入力している途中で、カッコ () の中に何を入れたらよいか分からなくなったら、入力中の関数に関するガイドがセルの近くに表示されるはずです。
関数の名前をクリックしたり、表示されるガイドを見たりすると、「第1引数」「第2引数」といった、カッコの中に必要な情報(引数)の種類や順番が示されます。💻
このガイドが、今入力している部分がどの引数にあたるのか、次に何を入力すれば良いのかを教えてくれるので、数式の間違いを防ぐのにとても役立ちます!
エラーが出たら慌てないで!:よくあるエラーとその原因 ❌
数式を入力したセルに、計算結果ではなく「#VALUE!」や「#N/A!」といったエラーメッセージが表示されることがあります。これは「数式がうまく計算できませんでした」というスプレッドシートからのお知らせです。
#VALUE!
数式で参照しているセルに、計算できない値(例えば、数値を期待している場所に数字以外が入っているなど)が含まれている場合に表示されやすいエラーです。
数式で参照しているセルの値が正しいか確認してみましょう。
#N/A!
XLOOKUP関数で、探している「検索値」が参照元の範囲に見つからなかった場合に表示されやすいエラーです。
検索値に何も記入されていない場合にも子の状態になります。
「検索値」が正しく入力されているか、「検索範囲」や「戻り値の範囲」が正しいか確認しましょう。
他にも様々なエラーがありますが、まずは「数式や参照しているセル、参照元のデータに間違いがないか」を確認するのが、エラー解決への第一歩です。エラーメッセージをクリックすると、ヘルプが表示される場合もあります。
数式コピーの必須知識:絶対参照と相対参照
数式を入力したセルを別のセルにコピーすると、数式内で参照しているセルが、コピー先の位置に合わせて自動的にずれて計算されます。
これを「相対参照」と言います。
(数字やAなどの先頭に$を記入しない状態)
数式をコピーするとき、特定のセル(例えば、全体の合計値が入ったセルや、検索関数の参照範囲の表全体など)をずらしたくない場合があります。
そんなときは、参照するセルの行番号や列番号の前に「$」(ドルマーク)を付けて「絶対参照」にする必要があります。
例:=SUMIF(C$2:C$51, "トラチーム", E$2:E$51)
(範囲の開始行2から終了行51までを固定。列も固定する場合は $C$2:$C$51 のようにします。)
特にCOUNTIF、SUMIF、XLOOKUP関数などで、検索範囲や合計範囲、参照範囲をまとめて指定し、数式を下にコピーして使うことが多いので、この絶対参照・相対参照の考え方は非常に重要です。
慣れておくととても便利ですので、ぜひ覚えておきましょう。
まとめ(後編):関数の世界へようこそ!データ分析を楽しもう!
お疲れ様でした!😊
この記事では、データの条件分岐や検索に役立つ関数、そして関数を使いこなすためのヒントを学びました。
条件によって表示を変える「IF関数」別の表からデータを検索する「XLOOKUP関数」(およびVLOOKUP関数)関数の引数の見方、エラー対処、絶対参照・相対参照のヒント
前編で学んだ集計関数と合わせて、これでスプレッドシートでよく使う基本的な関数を網羅しました!🎉
関数を使えるようになると、大量のデータから欲しい情報を引き出したり、データの傾向を分析したり、集計や判定、情報検索を自動化したりと、スプレッドシートでの作業の幅が格段に広がります!
まさに、データ分析の強い味方です。💪📊
ぜひ、今回使ったサンプルデータや、ご自身のデータを使って、色々な関数を試してみてくださいね。
実際に数式を入力して、結果が出るのを体験するのが、関数マスターへの一番の近道です!👍
最後に(今回で終了予定ですが…)
スプレッドシート講座は一旦、今回の内容で終了したいと思います。
もし続けて欲しいという方がいらっしゃいましたら、コメントいただけますと次回内容を考えさせていただきます!
コメントくださいますと嬉しいです😊
全5回、最初から最後までお付き合いいただいた方、ありがとうございました✨