- 投稿日:2025/06/06
- 更新日:2025/09/30

「もうゲームやめなさい!」
「宿題が先でしょ!」
ついこんな言葉言ってませんか?
でも本音は、「ちゃんとメリハリをつけて、楽しく遊んでほしい」なんですよね。
今や、ゲームは子どもにとって当たり前の存在。友達との会話の中心がゲームだったり、遊ぶ=オンラインでつながるだったり、僕らの子ども時代とは様変わりしています。
では、そんなゲームと、どう付き合えばいいのでしょうか? この記事では、小学校教諭歴16年・3児の父である筆者が、我が家で実践してきた「子どもが自分でコントロールできるようになる家庭での関わり方」を紹介します。
【1.ゲームの特徴】
僕が小さいときもゲームはありました。ゲームボーイにスーパーファミコン。友だちと対戦するなど、身近にゲームがありました。
そうした年代が大人になった今でも 「ゲーム=よくないもの」と思っている方が少なくありません。確かに、やりすぎは良くありませんが、それは“お菓子”や“スマホ”と同じ。適切に付き合えば、ゲームにも価値があります。要は、ゲームの「メリット」「デメリット」をよく知ることです。物に価値を見出しているのは人間なのですから、どう扱うかもその人次第です。
では、ゲームのメリットとデメリットを3つずつ紹介
◇メリット
・達成感が得られる(自己効力感)
・友達との会話が広がる(社会性)
・集中力や反射神経が育つ(認知力)
◆デメリット
・時間が無限に吸い取られる仕組み
・失敗→即リスタートの連続で現実逃避に
・トラブル(課金・暴言・対人関係)が見えづらい
ゲームが悪いのではなく、扱い方にコツがあるだけなのです。
【2.ルールは「合意形成」】
我が家では、初めてゲームを子どもに与えたのは長男が小学3年生のときでした。
当時、僕は子どもに隠れてNintendo Switchをしていましたが、ある日、Switchを置きっぱなしにしてしまい、「お父さんがゲームをしていた😯」事実が明るみに。
「お父さんだけずるい」
そう言われたら返す言葉がありません。この時から子どもたちにもゲーム解禁です。
しかし、何も決めずに「どうぞ」というわけにはいきません。
ルール作りが大切です。
その際に一番大切にしたことは、「子どもと一緒に決めること」です。
親の押し付けでもなく、子ども任せでもなく一緒にです!
・1日の時間はどうする?
・いつやっていいことにする?
・時間帯は?
など、細かなルールを子どもと話し合いながら決めました。
子どもは小さくても真剣に話せば自分で分かっているものです。無茶なルールは作りません。親が信頼して話し合いを行うことが重要です。
ゲームのルールは家族のルール。だからこそ、お互いの意見をよく付き合わせて合意形成することが必要です。
「自分で決めた」この価値があるからこそ、守る意識が生まれます。
【3.ゲームを通して深まる親子の会話】
ルールが決まれば、それでOK。あとは子どもに任せる。それでは、ノンノンノンです。それは、任せるではなく、放任です。
親が見ていないとわかると、どんどんと自分の思うように変えていってしまいます。慣れてきたらそうでもないかもしれませんが、少なくとも最初はどのようにゲームを行っているか見守ってあげることです。
しかし、ずっとゲームを見守ることは難しいですね。そこで、おすすめは一緒にやることです。「ちょっとやってみる」だけで、子どもの世界がぐっと近くなります。
僕の場合は、自分が小さい頃、やっていたということもあり、進んで一緒にしていました。
だから、ゲームソフトも「マリオカート」や「大乱闘スマッシュブラザーズ」、「ぷよぷよテトリス」など、みんなでできるゲームにしました。(それらのゲームで父、圧勝。ゲーマー歴の違いを見せつけました)
一緒にやることが難しい時でも、 「どこまで進んだ?」「それ、どうやってクリアするの?」 こうした一言が“会話の材料”になります。親がその話を「ちゃんと聞いてくれた」と感じると、信頼関係がぐっと深まります。
【4.うまくいかない時こそ関係づくりのチャンス】
最初に作ったルールですが、それが守れない時もありますよね。そんな時はチャンス!大チャンスです!
うまくいかなかったからこそ、どうするかを考えるいい機会になります。子どもの年齢、生活リズム、使っているゲームの種類によって、合うルールは変わってきます。
「守れていない=ダメ」ではなく、「今の生活に合っていないだけかも?」と一緒にアップデートする姿勢が大切です。
・なぜ破ったのか
・何が難しかったのか
・どうすれば守れるか
を“一緒に”考える方が、次につながります。
また、時には子どもから交渉がある時も。そんな時は、子どもの主体性をまず、褒めてあげて同じように一緒に考えましょう。
我が家も、「1日1時間だけど、土日はもう少し多くしてもいいんじゃない?」と長男から交渉を受けました。
(よしよし、自分で考え、よく交渉に来たな)と内心嬉しかったことをよく覚えています。
「ルールを守らせる」から「自分で整える」へ 約束を守れない時期も、成長の一部です。 「ルール通りにしなさい」ではなく、「どうしたら守れるか考えよう」と、子どもが自分で整えていく経験を大事にしましょう。
【5.まとめとメッセージ】
ゲームと子どもの関係は、戦うものではなく、支えるもの。
・禁止ではなく、合意
・叱るより、尋ねる
・奪うより、整える
「子どもが自分でゲームと付き合える力」を育てることが、最終的なゴールです。
親としてできることは、“敵”になることではなく、“信頼される味方”になること。
ゲームに限らず、これからますます子どもたちは“自分で判断する力”が必要になっていきます。
その第一歩を、ゲームを通じて一緒に育てていきましょう。