- 投稿日:2025/06/22
- 更新日:2025/09/30

1.「おこづかい、どうしてる?」から始まった我が家の試行錯誤
「おこづかい、何年生からあげるのがいいんだろう?」
「金額っていくらぐらいが妥当なの?」
「報酬制にする?定額制にする?それとも…?」
子育てをしていると、一度はぶつかる“おこづかい問題”。我が家もまさにその一組でした。どこの家庭にもある、でも“正解がない”この問題。我が家も迷いに迷い、笑いあり、失敗ありの試行錯誤でした。
今回はそんな我が家の“おこづかいの歩み”と、そこから見えてきた「お金の感覚」の育て方についてご紹介します。ちょっと笑えてちょっと考えさせられる感じで、まとめてみました。
2.小2でデビュー!長男の“おこづかいスタート”と報酬制チャレンジ
最初におこづかいを始めたのは、長男が小学校2年生のとき。月500円スタートで、それに加えてお手伝いによる報酬制も取り入れてみました。
カーテンを開けたら10円
食器を片づけたら20円
皿洗いをしたら30円 などなど・・・
一覧表をつくって壁に貼り、やった分だけ稼げるスタイル。
これでやる気爆上がり!家の手伝いもできて一石二鳥!スタートすると様々なお手伝いをするようになりました。他にも
「靴を揃えたから10円ちょうだい」
「洗濯物たたんだから50円ちょうだい」
一覧表にないことも自分で発見してきました。
しかし、一つ問題が・・・。お金がほしい時にしかお手伝いをしなくなったことです。
「お手伝いをする→お金をもらえる」これはいいのですが、
「お金をもらえる→だからお手伝いをする」これはよくありません。
何だか、小さな家事代行さんを生み出してしまった・・・💦
これはちょっと違うなと思い、半年ほどで報酬制はやめることにしました。
しかし、その後も月の定額制は続け、長男の後、長女は小1から月400円、次女は年長から月300円でスタート。
上の兄妹がもらっていると、当然のように「私も!」となるのが子どもたち。微調整しながら、それぞれに合った金額で始めました。
3.金融教育の第一歩?月利10%キャンペーン、始動!
「お金を貯める楽しさも実感してほしい」と思った父(=僕)は、長男が小4のときに“月利10%キャンペーン”を実施!
NISAを始めていた僕は金利の大切さを子どもにも実感してほしく、頭を捻らせていました。そんな時、おこづかいに金利をのせるという話を聞き、我が家でもやってみようと思い立ちました!
聞いた話は年利でしたが、1年に1回で感じることができるか、不安も感じ、月利にしました。しかも脅威の10%!!投資なら完全に詐欺です😅
まあ、月利や%は今後変えていくつもりで、とにかくやってみることにしました。月の始めに残っていたおこづかいに対して、10%を利息として上乗せする仕組みです。
ちなみに、この“月利10%キャンペーン”。完全に父の自己満足です(笑)。でも、金利って感覚、今のうちに体感しておくのって大事だと思いません?
貯めたら得をする。でも、消費すればゼロ。
体験として、これ以上の教材はない!…と、信じてます。
開始1ヶ月・・・長男「何かちょっ多めに(60円)もらえたラッキー」
開始2ヶ月・・・長男「何かちょっと多めに(12円)もらえたラッキー」
開始3ヶ月・・・長男「何かちょっと多めに(26円)もらえたラッキー」
開始4ヶ月・・・長男「何かちょっと多めに(12円)もらえたラッキー」
開始5ヶ月・・・長男「何かちょっと多めに(13円)もらえたラッキー」
開始6ヶ月・・・長男「何かちょっと多めに(10円)もらえたラッキー」
「宵越しの金は持たねえ!」とばかりに、きれいさっぱりおこづかいを使い切っていました。投資詐欺並みの月利10%がほぼ意味をもたず・・・。利息の恩恵をほとんど受けず。金利についても分かったような分かってないような・・・。
半年ほどでこちらも終了。父の期待は空振りに終わりましたが、「あれでも金利って何かを感じたかも」と、ほんのり希望を持っています(笑)。
4.おこづかい帳をつけてみたら…
次女がもらい始めたのをきっかけに、兄妹全員で手書きのおこづかい帳をスタート。
日付
ことがら
入金/出金
残金
というシンプルな形式ですが、自分の“資産の流れ”を把握するという経験は大きな一歩。家計管理は大人でも子どもでも重要!このおこづかい帳作戦は妻の提案でスタートしました。
ただし、長男はここでも「つけ忘れ→挫折」という流れで1年ほどでフェードアウト。毎月、自転車操業の家計簿をつけるという積み重ねが苦しかったのかもしれません・・・。
一方で、長女と次女は記録が習慣化し、気づけば4年以上も続いています。あまり使わないこともあり、毎月数字で見て貯まっていくのが楽しかったのでしょう。
性格の違いが如実に表れました(笑)。
5.「使いきる長男」と「貯め続ける妹たち」
おこづかいの使い方は完全に自由にしています。
その代わり、「自分で使って、自分で学ぶ」が我が家のスタンス。だからこそ見えてきたのが、子どもたちの性格。
長男は、とにかく使う。入った分はすぐに消える。けれど、使い道にはブレがなく、「自分が満足できるもの」にしっかり投資。
小学生時代はトレーディングカード。中学生になってからはバスケットボールと文房具。自分の欲がはっきりしています。
いつも財布は空だけど、本人はスッキリ。見ていて本人の羅針盤がはっきりしているんだなと感じました。
長女と次女は、とにかく貯める。使い道が定まっていないまま、どんどん通帳(おこづかい帳)が膨らんでいく“大富豪姉妹”。
時たま、友だちが持っている物を「いいなあ~」「欲しいなあ~」と言っていますが、時間が経てば興味も無くなり、貯め込んでいます。
使うものがはっきりしていないというのは、裏を返せば今が満足しているということでしょう。
それでも高学年にさしかかる頃から「友だちの誕生日に買う」と、使う力に目覚めてきました☺️
6.前借りで撃沈、からの爆稼ぎへ。ある日のトレカ事件簿
ある日、長男が「どうしてもトレーディングカードが欲しい!」と、発売日目前に。僕も長男と一緒にカードゲームで対戦していましたから、新弾発売日は知っていました。しかし、まだそれを買うお金が長男には貯まっていない!!
「来月分のお金を借してください!」と頼んできたものの、我が家のルールは前借りNG。長男、愕然。しかし、失敗してからがスタート。ここで父のこっそりアドバイス。
「自主的なお手伝いなら稼げるぞ」
以前、一覧表を貼って行っていた報酬制。表は貼っていませんが、子どもたちが自主的にしてくれたと時に感謝の気持ちとして、ゆる~りと続けていました。
すると、翌日から猛烈なお手伝いモードに突入。掃除、洗濯、食器片づけ、妹の靴まで磨く勢いで家事を次々としていきます。「お父さん、あとできること、何がある?」とこちらにもグイグイと来ます。
この時、すでに高学年となっていた長男は料理にも挑戦するなど、ミニ家事代行さんがパワーアップしていました(笑)そして、数日で大金(彼にとって)を稼ぎ、無事トレカゲット。
こうして、長男の「自主的稼げや祭り」は終了。このときの「自分の力で手に入れた」という満足感は、きっと本人の中にしっかり刻まれたと思います。
7.我が家なりの“おこづかいで育てたい力”
たかがおこづかい、されどおこづかい。
我が家がいろいろ試してきた中で、たどりついた考え方はこんな感じです👇
自由に使わせることが、学びになる
失敗もOK!むしろ失敗が教材になる
兄妹それぞれの金銭感覚を尊重する
制度は一度決めたら見直していい(報酬制も金利も、実験でした)
「使って育つ子」もいれば、「貯めて育つ子」もいる。正解はないけれど、我が家のスタンスは、「話しながら一緒に考えていくこと」がいちばん大事だと思っています。
おこづかいをどう渡すかは、家庭によってさまざま。でも、それをきっかけにお金について話すこと、考えることができれば、それだけで“金融教育”の第一歩だと思っています。
いつか、「あのとき貯めたなあ」「無駄遣いしたなあ」って、笑って話す日が来るんでしょうね。
そんな未来をちょっと想像しながら、私は今日も“おこづかい帳の記録音”を聞いています。カリカリ、カリカリ…。